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夏の小さな記録
2020年、夏
世界はコロナウイルスの蔓延
人々は炎天下のもと
マスクをして歩いている
中にはマスクをせぬものもあるが
その考えようはどこからやってくるのか
普通の人にはわからない
同じ環境下にあって
人はそれぞれ違う思いを抱く
それは世界が生じた時から
永久不滅の現象であり
だから私はわたしを生きる
だから私はわたしを生きる
春と修羅 序との出会い
以下は宮沢賢治の詩集「春と修羅」に
序として置かれているものの、出だしの部分です。
わたくしといふ現象は
仮定された有機交流電燈の
ひとつの青い照明です
(あらゆる透明な幽霊の複合体)
風景やみんなといつしよに
せはしくせはしく明滅しながら
いかにもたしかにともりつづける
因果交流電燈の
ひとつの青い照明です
(ひかりはたもちその電燈は失はれ)
私はこれまで小学生の頃から宮沢賢治の童話に
数多
君が居なくなってからというもの
君が居なくなってからというもの
空はずうっと夕焼けていて
いつまでたっても夜が来ない
君が居なくなってからというもの
海のずうっと底深く
いつまでたっても息が出来ない
君が居なくなってからというもの
立てかけられたままの箒
敷き詰められた枯れ葉のシーツ
君が居なくなってからというもの
街は歩けど何処へも行けず
青になっても渡れないまま