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【陸前高田防災を考える会#1】立ち上げのきっかけ

私の行動の源は、ほとんどがお客様の言葉や行動がきっかけで始まっています。

陸前高田は津波伝承館や震災遺構も多く、奇跡の一本松をはじめ震災関連で訪れるお客様が多くいました。津波の多い三陸に住む私たちは、海を「正しく恐れる」感覚がありますが、感受性の強いお客様は、三陸観光が怖くなってルート変更したり、小さい子は親に「怖いから帰りたい」とお願いしている姿を見かけたりしました。

そんなお客様を見る度に、不安を取り除いて笑顔で観光して欲しいという気持ちが強くなりましたが、安全な街づくりのハード面は一般市民の私に解決する事は難しく、どうしたらいいか模索する日々が続きます。

ある時、幼い子2名とお母さんが帰省で宿泊しました。子ども達は「公園で遊びたい」と言っていましたが、お母さんは宿に滞在する事にしました。そしてお母さんから「津波警報が出たら小さい子を2人連れて逃げる自信が無いので外出せず宿で過ごしていいですか?民宿の方はお客さんをおいて逃げないですよね?だから安心です。」と伝えられました。

【宿の人はお客さんを非難させてくれる】という信頼感が安心に繋がっているのであれば【陸前高田市民は観光客を避難させてくれる】という信頼感があれば、安心して三陸観光を楽しめるのではないかと考えました。そして、ソフト面で安全な街づくりに取り組もうと思い『陸前高田防災を考える会』を立ち上げる事にしました。


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