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読書感想文⑥
今回は、大学ラグビー選手権を9連覇できた秘訣について書かれた 岩出雅之著『常勝軍団のプリンシプル』を読みました。
なぜこの本を読もうと思ったかというと、勝てる集団になる為のチームビルディング的な本を読みたいなと思いながら古本屋で探していたらふと目についたので買いました。
パラパラとページをめくってみると、どこかで見たことのあるような内容でした。何かなと考えてみたら、高校のサッカー部に入部した始めの頃に見たビデオ (これと全く同じかは分からないが似たような内容だと思う)と同じ内容が書かれていました。
この本は、岩出雅之さんが監督を務める帝京大学ラグビー部が9連覇という偉業を成し遂げるために、どのようにチームをマネジメントしたのかについて書かれています。
自分が今まで思いつかなかったことや、心理学面からのアプローチなど、とても興味深い内容で楽しみながら読めました。
それでは、この本で印象に残った内容を2つ紹介したいと思います。
まず1つ目は、メンバー1人ひとりが自ら学習し、成長する集団=自律型組織を目指せということです。
人間は他人にやらされる(外発的動機)より、自分から積極的に物事に取り組む(内発的動機)方がモチベーションが上がる生き物です。
そのためにリーダーは指示命令ではなく、自律を促す環境作りを行わなければなりません。
指示命令は即効性があり楽だが、ほとんど成長は期待できないと書かれ、対して、自律は遠回りにはなるがその効果は抜群に高く、ある程度基礎ができれば、自己増殖していくと書かれています。
いかに、自分たちで考えさせるかが大切になるということです。
そこで本書では「3人トーク」というものが紹介されています。学年の違う3人組を作り、練習メニューを行う前に、上級生が下級生に何を意識するか。などを聞き出すというものです。
普通は先輩が90%以上話すことが多いのが普通ですが、これでは一方通行で下級生はすぐに忘れてしまいます。
ですが、「3人トーク」では、自分で話すことでやるべきことが「具体化」「論理化」「意識化」され、また自分の話した言葉に責任が生まれるので理解が進みます。
さらに、上級生も理解していないとうまく聞きだすことができないので、上級生にも良いトレーニングになります。
「3人トーク」をそのまま取り入れられなくても、練習前に近くの人と、意識することを話し合うくらいでも何もしないよりかは、格段に練習の質は上がると思うしそういった部分は見習って少しずつ取り入れていけたら良いなって思います。
そして、印象に残った内容の2つ目は、トップの行動が組織文化に多大な影響を与えるということです。
組織文化にとって最大の敵は惰性です。そういった状態にならないためにもトップの行動はとても重要です。
この本では、常勝軍団をつくるために、リーダーの視点でやるべきことが書かれています。
その中から1つ紹介させていただきます。
「まずはトップが変わる」ということです。
他人を変えようとするには、まずは自分が変わらなければいけないといった言葉を聞いたことがあるかも知れません。
本当にその通りで、特にトップに立つ人間は、周りのメンバーから見られ、無意識のうちに真似されています。
そういった面からもトップの行動が組織文化に与える影響は大きいです。
これは、個人的にも身をもって感じます。今まで小中高とサッカーをやってきて、様々なキャプテンに出会ってきたのですが、それぞれのカラーや雰囲気があるなと思いました。
以上でこの本の紹介は終わりです。この本はスポーツをやっていて勝てるチームを作りたい人、チームの雰囲気を変えたい人、または企業で働いている社会人の方で部下を持っている人などにおすすめできると思います。
練習も自粛になりましたし、外出も控えた方がいいこのご時世なので、家にいる時間が長くなっている人も多いと思います。
そんな時こそ、読書や勉強など家でもできる何かを見つけて、有効な時間を過ごしてコロナが落ち着いた頃には周りの人より一歩前にいれるようにできたら良いなと思います。
いつもありがとうございます。これからも夢をかなえるために頑張っていきます。