読書感想文#49〜教育格差〜

今回は松岡亮二さんの『教育格差-階層・地域・学歴』を読みました。

これを読もうと思った理由は2つあって、1つは、とある企業のESをきっかけに教育格差に関心を持ったことです。

誰もが受ける「公教育」の影響や、それに地域によって格差はあるのかなどについて知りたいと思ったことがきっかけです。

もう1つは、自分の将来のビジョンへのアプローチとしても、教育というテーマの勉強は必要だなと感じたからです。

それでは、早速内容に触れていきたいと思います。

1.本人には変えられない要素での格差

出身家庭という本人には変えられないもので格差が起こっているのが現状です。

富裕層-非富裕層
大都市-地方
日本-他国

富裕層と非富裕層は分かりやすいかもしれません。お金持ちの方が、教育に対して、お金をかけられ良い環境で勉強できます。

他にも、大都市か地方かや、もちろん、日本か他国かということでも格差はあります。

2.地域による教育意識の差

教育熱の強い親が集まりやすい地域というのはあります。

両親が大卒者ほど、子供に対する教育での期待が高くなることは、本の中の調査でも分かっています。

大卒者が大企業に就職し、都市に住むことで、大都市に学歴の良い親が集まりやすくなります。

このような親が集まれば、教育への意識が高いことが、その地域の普通となり規範となります。

このように、集まっている親の層によっても、地域間で教育に対する意識に差があり、格差があると考えられます。

3.小学校入学時にすでに差ができている

親の教育態度というのは子供に大きな影響を与えます。小学校入学までにどのように過ごしたか。親の教育方針などによって、それぞれの子供に差が生まれます。

小学校入学が一種のスタートのように感じられますが、この時点である程度差は生まれていることが事実で、経験からもそれは感じます。

もちろん、入学後の逆転は可能です。

しかし、それほど教育への意識を高く過ごしてきた子供たちは、入学後も親の教育への期待は高く、通塾などを行うことが考えられます。

一方、親からの教育への期待が低く、放任的養育を受ける子供たちは、そういった子供たちとの差がついてしまう事は必然かもしれません。

そして、小中と過ごせば、高校受験があり、学力をもとに選別されます。

ランクが高い高校には学習と親和的な教育環境があり、実際に有名大学への進学など高い教育達成に繋がることが考えられます。

このように、改めて言われると、確かにそうだな感じます。

中学卒業時には、大学まである程度決まっていると言っても過言では無い気がします。

もちろん、高校でランクが高いとは言えない高校からでも、有名大学への進学は可能ですし、高校でランクの高い高校に入ったからといって有名大学に入れるかというとそうではありません。 

そして、有名大学に入ることがすべてではありません。

しかし、それを目指しやすい環境があるのは事実で、それだけ中学までの期間というのは大切だけど、中学も地域により格差があるのが事実です。

4.終わりに

このように、両親が大卒であるかや、住む地域などによって教育格差があるのが事実です。

自分では選べない、生まれによって格差が生まれる事は、対策すべき課題であると感じます。

しかし、この問題はとても難しく、「いつの時代も教育格差がある」という事実だけが分かり、対策のできないまま、ここまできていると思います。

まだまだ、私も勉強が必要ですし、関心を持っていきたいテーマだなと感じます。

教育の充実というのが、自分の人生の選択肢を広げる事は身をもって感じています。そのような教育を生まれによって格差が生まれることについては納得がいかないし、どうにかしたい課題です。

おすすめの人
・教育に興味がある人は
・社会課題に興味がある人
・データに興味がある人

この記事が参加している募集

#読書感想文

188,902件

いつもありがとうございます。これからも夢をかなえるために頑張っていきます。