わたし、取り戻し中
2ヶ月くらい前に走り書きした文章が出てきた。
その時のわたしは、こんな風に残していた。
☆
いま、ぽっかりと、わたしの時間を与えてもらって、
上手な表現じゃないけれど「わたし」を取り戻している最中なんだと思います。
先日、「あなたの人生」というワードを見せられ、それぞれ自分の人生について思いを馳せるというワークを何人かの方と体験しました。
ある人は「理想に向かってあるき続けていたい」とか、またある人は「その時々で理想や、ありたい人生は変わるから難しい」とか。
そんな中、わたしは
「わたしの人生は、わたしだけのものじゃない。色んな人が見えるからそういう人たちに相談しながら、人生と伴走したい」
と言った。
でも、よく考えたら、色んな人にわたしは相談しているのか?いたのか?
それは相談だったのか?
「わたし」が会社だとすると。
わたしは「わたし」の代表取締役ではあったけれど、筆頭株主ではなくなっていました。
世間体、両親、上司、同僚、友だち、、、
そういうもののほうがわたしより上位にあって、そういう人たちが「いいね」って頷いてくれるところを狙って歩んでいた気がします。
☆
そして先日の話。
妹がわたしの家へ遊びに来ていた時、朝ごはんのパンを買うためにコンビニに寄った。
わたしはパンの陳列棚の前で「うーん」と腕組み、少し悩んだ後、2つ手にとって雑誌を立ち読みしていた妹に見せにいった。
「どっちがいい?」
妹は誌面から視線だけ上げて、2種類のパンを見て
「チョコチップの方」
と答えた。
「おっけー」
で、終わるはずだった。いつもは。でも、その時
『違うんだよなあ。』
って、聞こえてきた。
むむっ、なにやつ。どこに潜んでおる。姿を見せぬか。
「ねえ、やっぱりランチパック ピーナッツにしてもいい?」
意識せず、妹にきいていた。
自分で、自分が発した言葉にびっくりしているうちに、妹が、今度は顔ごとあげて、わたしをしっかりみて、
「うん、そーしよ!おねーちゃんが食べたいもん食べよ!」
と言ってくれた。
さっきの声は、わたしの内側から聞こえたのでした。
たかが朝のパン。しかもディズニーシーに向かうまでの道中に、歩きながら食べるパン。そんなこだわりがあったわけじゃない。
でも。
だれかと一緒にいて、ちゃんと自分の『本当はこうしたいなって思うんだよね』を、掬えたできごとだった。
おやすみを頂き始めて、2ヶ月と半分。
少しずつ、わたしはわたしを取り戻しているのかな。
この度は読んでくださって、ありがとうございます。 わたしの言葉がどこかにいるあなたへと届いていること、嬉しく思います。