「いつか自分でお店をやってみたい」ジャンルや業態を問わず、誰もが一度は妄想をふくらませる事があるんではないでしょうか。自分のお店を始めること、続けていくことの難しさ、やりがい、魅力がリアルに生き生きと伝わってくる本です。
語りかけるメニュー
「メニューやPOPは詳しく書けば書くほど売上につながる」という著者の学びが新鮮で興味深い。すこし思い浮かべると確かにそうで、ちょっとおしゃれなカフェに入って、「今日のスペシャルコーヒーは、どこどこの産地で、香りがこうで、フルーティーで、、、」など書かれていると、ぐっと魅力が増して注文したくなってしまうものだ。
居酒屋でもたまに毎日手書きで食材の産地やおすすめポイントを書いているお店があるけれども、たかがメニューといって侮れない。メニュー作りには、お店の人の思いが詰まっているのだと感じる。
煙草の銘柄でお客様の性格が把握できる
バーらしいお客さんの観察だなぁと思える一節。確かにお店をやっている人は、お客さんのことをかなり細かくしっかり観察している。会話だけではなく、目に見えないところでどれほど深く、集中してお客さんを観察しているかは、お店づくり、接客の細部に表れてくるんだろうとおもう。
まとめ
作者の林さんの「Bar Bossa」は、渋谷で今日も営業を続けている。一度お店にお邪魔してみたい。一度すごいクレーマー的な女性客で苦労して以来「お一人様はお断り」とのことなので、できれば女性を誘って、2軒目にふらっと立ち寄るのが理想的。