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書籍:反ユダヤ主義 ユダヤ論集 1/ハンナ・アーレント

「みずからを「自覚的パーリア」として位置づけることによって思考し、理解しようとした20世紀を代表する政治哲学者の、ユダヤ関係についての試論を集成」 最近ある書籍、紙の本をかなり真剣に探していた。 出版から11年あまりの書籍が全く入手出来ない状態になっていたが、最近になってAmazonのマーケットプレイスに出品されていたものを入手した。 ・反ユダヤ主義 ユダヤ論集 1(THE JEWISH WRITINGS)ハンナ・アーレント著 みすず書房 である。 英語版では"THE

    • 読後感想:資本主義は私たちをなぜ幸せにしないのか

      ナンシー・フレイザー著「資本主義は私たちをなぜ幸せにしないのか」 原題:CANNIBAL CAPITALISM First published by Verso 2022 ナンシー・フレイザーの著作、"資本主義は私たちをなぜ幸せにしないのか" https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480075659/ 原題:CANNIBAL CAPITALISM First published by Verso 2022 https://w

      • 読後感想 Reality+

        心、意識に関わる哲学者、デイヴィッド・J・チャーマーズ が2022年に出した、 Reality+ https://wwnorton.com/books/9781324050346 を読了した。英語版から数えると、足かけ2年ほどかかっている。 元からチャーマーズには、意識に関する哲学者として注目していた。 意識とは?意識の起源とは?意識がなぜ生じたのか?意識の外部化とは? という幾つかの問いの中で、意識や実在に関する書籍を読み漁る中で出会っている。 チャーマーズの近著の日

        • ウクライナ・ロシア戦争について(2・20)

          ウクライナ・ロシア戦争で大きな動きがあった。 かねてより激戦が伝えられていたウクライナ東部の要衝、ドネツク州アウディーイウカが陥落し、ロシア側が掌握するに至った。 ほぼ2年続く戦争による人員や装備の著しい損耗もあり、ロシア軍にこれほどの大規模な攻勢を行う余力があったのが意外な気がするが、来月に控えたロシア大統領選挙に向けてロシア軍の前線には相当のプレッシャーがかけられているようにも見える。 これを以てのみでウクライナの旗色が著しく悪くなったとは言わないが、巷間言われるように2

        書籍:反ユダヤ主義 ユダヤ論集 1/ハンナ・アーレント

          ウクライナ・ロシア戦争について

          2022年2月に始まったウクライナ・ロシア戦争の終局について、この戦争が長期化すると世の識者、評論家諸氏は言っている。 では、果たしてウクライナが勝利すると考える人はどれくらいいるだろうか? 無論、究極の犠牲を伴う抗戦、抵抗を続けるウクライナ国民に敬意を表する。 私は、現状でウクライナが軍事的にロシアを圧倒する勝利というのはあり得ないと考えている。 あくまでも武力・軍事力による一方的な現状変更を行うロシアの特別軍事作戦と称した「侵略・戦争行為」を許容しないし肯定しない。

          ウクライナ・ロシア戦争について

          2024年、Oppenheimer公開決定!

          これは標題以上の内容はありません。 この映像体験を鑑賞して、皆で議論、意見交換しましょう。 日本公開は純粋に嬉しいです。

          2024年、Oppenheimer公開決定!

          映画:Oppenheimer鑑賞

          映画”Oppenheimer”を観ました。 日本では劇場公開されていませんから、米国で11/21にリリースされた4K/UHD版のディスクをAmazon(米国)で買いました。 ・Oppenheimer 鑑賞には4K/UHDディスクが再生可能なプレイヤーが必要です。(手元にあるPanasonic製のDMR-ZR1では再生出来ました) 尚、日本語は入っていません。 観て正直に思うのは、確かにこの映画は、日本での公開は難しい、躊躇されるだろうと思います。日本は、言うまでもなく被

          映画:Oppenheimer鑑賞

          戦後のゴジラ、その続きは

          ゴジラ-1.0を鑑賞した。 かつての戦争のすぐ後の日本に現れたゴジラというヒトの理解を超えた存在、 久しぶりに現れた凶暴、かつ残忍なゴジラ。 そのサイズ感、身長50メートル余りということもあって足下で逃げ惑う人々との対比も残忍さをよりリアルにしていた。 これは巷間言われるような反戦映画なのだろうか? 果たして作り手は、反戦メッセージを込めたのだろうか?そもそも、そのメッセージは必要なのだろうか? 確かに、神木隆之介は素晴らしい。 かの1945年に終わった、8年あまり

          戦後のゴジラ、その続きは