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ERP「Microsoft Dynamics 365」のコンサルタントへと転身して13年。まだその希少価値は高い。

エヌティ・ソリューションズのArchitectたちに、これまでの人生と現在の仕事、そして今後の展望をnoteにまとめてもらいました。今回は、ERPソリューション事業部 MSソリューション事業部の神戸 豪文さんにお願いしました。2002年、新卒でERPパッケージベンダーに開発者として入社して、2008年にエヌティ・ソリューションズに転職。現在は、部長職を務めながら、「Microsoft Dynamics 365」の導入コンサルタントとしても活動しています。


前職で開発エンジニアから、ERP導入コンサルタントへとシフト

大学は文系です。人と話すのがあまり得意ではなく、コツコツと作業をするのが好きだったこともあって、就職ではIT業界を志望。自社開発のERPパッケージを展開している、中小企業に入社しました。2002年のことです。

最初の2年間は開発業務を担当した後、導入コンサルへとシフトしました。人と話すのが得意ではなかったので、開発の方が肌には合っていたのですが(笑)、ここでの転身が今につながっています。

ユーザーは中堅企業がほとんどで、ERPにしては導入の規模もそれほど大きくはありません。最初に担当したお客様との仕事が、今でも印象に残っています。基幹システムを刷新するプロジェクトだったのですが、オフコンで運用しているものをERPに置き換えました。販売、購買、生産、会計、人事と全てのシステムを載せ替える作業です。経験が無かったので大変でした。お客様企業の社長が「システムを入れ替えて業務を効率化する!」とトップダウンで陣頭指揮を取っていただいたので、何とか前に進めることができました。


コツコツと丁寧に仕事をこなすことがやりがいだったが、事業が譲渡されて転職

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決められた予算の中、開発の優先順位を付ける。一つずつ丁寧に説明をして、お客様に納得いただく。そのようなプロセスを手探りで進めていきました。要件定義からカットオーバーに至るまで、一貫して関わることができたので、私のスキルのベースを培えました。システムはどのように導入されるのか、おぼろげながら全体像を理解できましたし、途中で大変だったときもありましたが、最後まで投げ出さなければカットオーバーできることにも気付きました(笑)。

そこから5年間くらい、自社開発ERPの導入コンサルタントとして仕事を続けました。一つひとつのプロジェクトを丁寧にこなすことに、自分としてはやりがいを感じていました。充実した日々を送っていたのですが、会社の事情で自社パッケージ事業を譲渡することに。ERPコンサルタントとして、キャリアを積み重ねたかったので、転職を決意したのです。


「Microsoft Dynamics 365」の事業を伸ばすために、未経験の私が採用された

転職活動は初めてということもあり、最初は苦戦しました。小さなパッケージERPの経験しか無いので、面接で「SAPの経験はありますか?」「Oracleの知識はありますか?」と聞かれても、「ありません」と答えることしかできません。なかなか前に進まなかったときに、前職の上司だった方からに紹介いただいたのが、エヌティ・ソリューションズだったのです。企業として成長期にあり、ERPの技術力も高く導入実績も豊富。迷わず、入社を決断しました。

2008年11月にこの会社にジョインしたのですが、当時は「Microsoft Dynamics 365(旧AX)」の提供を始めたばかりのタイミング。この事業を伸ばしていくために、SAPやOracleなどのERP経験が無かった私が配属されました。今思うと、この配属が人生の転機になったのです。


10年前に初めて経験した「Microsoft Dynamics 365」導入プロジェクト。今でもお客様との関係は続いている

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最初に担当したお客様との仕事は、今でもよく覚えています。ある中堅企業の基幹システムとして「Microsoft Dynamics AX」を導入するプロジェクトを担当しました。私は販売・購買機能のリーダーとしてプロジェクトにジョイン。オフコンで動いていたものを、全てERPに切り替えるのがゴールでした。このプロジェクトでは、最初からスコープを明確に設定できて、そこから外れることなく、スケジュールもコストも予定通りに進行させることができました。

お客様の商習慣を理解した上での仕様の設計や、法的なリスクへの対処も必要でした。それぞれに優先順位を付けて、アドオンの機能を無理に盛り込まなかったのが奏功したと思います。その後は運用・保守を担い、少しずつシステムを改善していきました。導入から10年以上経ちましたが、そのお客様とは今でも良い関係を築けています。


導入前の要件定義から、稼働後の業務変革までに携わる

その後は大手ITインフラ企業への「Microsoft Dynamics 365」の導入や、オンプレ版からクラウドへの切り替えなど、様々なプロジェクトを進めてきました。この仕事の面白さは、最初から最後までを見届けることができること。導入前の要件定義からシステムの開発に移り、稼働後にお客様の業務が変革されたのを見届けることができるのです。

導入当初は、業務の進め方が変わることに抵抗感を感じるお客様もいらっしゃいます。ただ、運用を始めて1ヶ月もすると、作業に徐々に慣れていただき、「前よりもずっと業務効率が良くなりました。ありがとうございます!」と感謝されることもある。そのときは、この仕事を続けてきて良かった、としみじみ感じます(笑)。


「Microsoft Dynamics 365」のコンサルタントは、希少性が高い

「Microsoft Dynamics 365」には、OfficeやAzureといったMicrosoftのプロダクトと密接に連携しており、Microsoftのデータセンターで運用されていて、障害やセキュリティの問題に強い、という長所があります。また、前職で扱っていたERPよりも多機能で、わざわざカスタマイズせずに標準機能で対応できるケースが多いのでコンサルタントとしては助かっています。

加えて、機能のアップデートが頻繁に行われるので、自らでキャッチアップすることによって、コンサルタントとしての技術力も磨かれます。今までは、「技術力を高めたい」という志向を持つ人は、ERPをあまり手掛けなかったですが、その傾向は変わってきています。

「Microsoft Dynamics 365」のコンサルタントは、需要に対して供給が足りていません。他のERPを経験したコンサルタントからシフトする人も増えていますが、まだまだ希少価値の高い職種です。「Microsoft Dynamics 365」を扱うことで、様々な案件に携わることができ、自らの成長の機会も広がる。今はそのようなタイミングだと感じています。


入社して13年。ずっと自由に仕事ができている

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エヌティ・ソリューションズの「Microsoft Dynamics 365」事業は順調に成長してきました。私は、2021年12月現在、MSソリューション部の部長を務めています。メンバーの数は総勢約20名で、導入を担当しているコンサルタントは5名。他15名は主に開発を手掛けています。協働するパートナー企業からは、品質と生産性において高い評価をいただき、組織としても拡大を続けてきました。

私は部長という役職ではありますが、現場での仕事を重視しています。組織のマネジメントは上司の執行役員・南雲さんにできるだけ担って頂いています。私自身がお客様の課題解決の追求や、コンサルタントとしてのスキルを高めることに注力できているのは、周りのサポートのおかげです。自分の部のメンバーに対しても、それぞれの志向や個性を尊重しながら、担当業務をアサインするようにしています。また、若手に対する技術の継承に力を入れることで、エンジニアのスキルが向上して、それが評価されて事業の拡大にもつながっている。良い循環が生まれていると感じています。

入社して13年が経ちました。ここまで長く在籍している理由は、やりたいことをストレートにやらせてもらっていることと、お客様への貢献をきちんと評価してもらえていること。パートナー企業との関係性も良好で、社内の風通しも良いので自由に仕事ができています。このままずっと、この会社で働きたい。後輩に自分の技術を伝えていきたい。そう思っています。

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