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High Jumpの読書記録~冷たい密室と博士たち~(ネタバレあり)

High Jumpの読書記録のコーナー!

今回読了したのは......じゃんっ!!

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森博嗣先生の「冷たい密室と博士たち」です!!


大人気S&Mシリーズの第2作目です。
1週間ほど前に第1作である「すべてがFになる」を読了して面白かったのでシリーズをすべて読破しようと思い、今回はこの本を読みました。
前作の感想等の記事は下に貼っておきます。

あらすじ等の概要です。

同僚の誘いで低温実験室を訪ねた犀川助教授とお嬢様学生の西之園萌絵。だがその夜、衆人環視かつ密室状態の実験室の中で、男女二名の大学院生が死体となって発見された。被害者は、そして犯人は、どうやって中に入ったのか!?人気の師弟コンビが事件を推理し真相に迫るが......。究極の森ミステリィ第2弾。(講談社文庫裏表紙より引用)

前作と比べて、展開が何場面もあり、テンポよく読むことができた。また前作では、真賀田四季というとんでもない天才が関わっていたこともあり、密室のトリックが非現実的で、動機等も常人の自分には想像もつかないようなものだったが、今回は密室のトリック、犯人の動機が明確で、話が理解しやすく楽しめた。といってももちろん、読んでる最中に予測できるようなものではなかったので、真相が明かされたときに、なるほど!!とミステリー部分を楽しむことができた。ただ前回に比べて自分が楽しみにしていた、犀川と西之園の事件を解決する過程の会話が少し少なかったように感じた。(犀川がコーラを飲む場面ばかりだったからかもしれない(笑))また今回の舞台が土木実験の施設だったこともあり、模型実験のスケールの縮尺等の話は地盤専攻をしている自分の身近な内容でもあったので、スッと理解ができた。個人的には「すべてがFになる」よりも「冷たい密室と博士たち」のが面白く感じた。

以下印象に面白かったところを紹介します。
今回の舞台になっている極地環境研究センタ(極地研)は犀川の同僚で大学で助教として働いている喜多という男の研究室の実験施設なのだが、その男は犀川とは違い、よくしゃべるのだが、その男を犀川が西之園に紹介するシーンです。(以下本文より抜粋)

「調子の良いやつだろう?長調の男と呼ばれているからね」
「犀川先生はマイナ?」萌絵は即座に言った。
「回転が速いね」犀川もすぐに言う。

この調子の良い人を表現する際の言葉選びに「長調」を選択するあたり、センスがあるというか、理系っぽくて好きでした。またその反対の「短調」つまり「マイナ」を即座に変換し、それに当たる人を探し、口にする西之園の頭の良さも垣間見える良いシーンでした。調子の良いやつには、「おまえは長調だな」と言ってやりましょう(笑)

すっかり森博嗣先生の作品の虜になりつつあります。S&Mシリーズはこの先も続きを読んでいき、シリーズ読破をするつもりなので、興味のある方は今後も、記事を見に来てください。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
ではまた次回、バイバーイ



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