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不思議なくらいむかしのまま

私が住むところは、不思議なくらいむかしのままのたたずまいでしょうか。いや、スーパーや銀行が亡くなり、また、来年には大学が廃校しますから、おそらく衰退しているところをみているのでしょう。この県でみれば、私たちが住むところよりも遠いところのほうが、いろいろなお店などが出店しており、にぎやかなところが沢山あります。いつも不思議に思ってしまいます。町の形成は、東京を中心として、どのくらいの距離、時間か、で発展する構造が決まるように思えますが、物事は、そう単純ではなさそうです。

私は、現在の場所に1990年から住んでいますが、少しづつ衰退しているのでしょう。この場所から出ていかれる人たちが多くなってきているように感じます。むかし、小学校は3クラスでしたが、今は1クラスです。こちらは少子化と住人の高齢化が原因でしょうか。
そもそも、若い人達が増えない構造にも原因がありそうです。若者を寄せ付けいな田舎的な環境、自然は豊だがなにもなく、暮らしにくいからでしょう。

広く市全体をみれば、この30年間で大きく変貌したところがあります。大手流通企業などの肝いりでできた施設は、今やお店の空スペースが目立ち、そのような光景が長く続いていますから、既存のお店には元気がなくなり、出かけてもわくわくしなくなりました。妻の出かけてもね、という言葉で、私たち夫婦の足は遠のきます。

私自身は、発展していく町よりも、これまで通り自然豊かな町のほうを好んでいますから、今の現状はありがたいことでもあります。日々の散歩も、豊かな自然を目の前に、四季を感じながら気持ちよくできます。私の故郷は福岡ですが、今の景色は、まさに福岡でいつもみてきた、およそ昭和40年ごろの風景と同じようなものでしょうか、心を落ち着かせてくれます。両親をはやくに亡くした私にとって、今いる場所が、まさに故郷のように思えることは幸せそのものです。

偶然、住んだ場所ですが、私にとっては住み心地がとてもよく、毎日、生まれ育ったところの原風景に接しているようなやさしさがあります。小鳥、さかな、かえる、かめ、へび、ざりがに、サワガニ、昆虫といった生き物たちも多く、遠い昔を、毎日思い出させてくれる場所でもあります。なんといってもまわりが田んぼばかりですから、これが最高の贅沢でしょうか。笑われそうですが、私には最高の場所なのです。
妻に言わせると、むかしは中目黒も自然豊かだったのよ、と。。。

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