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最近の記事

政府が示した『2030年のメタバース観』納得の理由

 2023年5月、総務省がパブリックコメントで「2030 年頃を見据えた情報通信政策の在り方」に関する意見を募集していました。 「2030 年頃を見据えた情報通信政策の在り方」 部会報告書(原案)  この報告書からは、AI・メタバース・Web3等世界的にも注目を集めてる要素を日本でどう扱うかについて民間や官僚の間を隔てずに本気で考え、政府にも取り込もうとしていることが強く伺えます。  特にAIに関心が強く、政府としての関わり方やどう取り入れていくようにするか、分からな

    • 【事業者の範囲は】EUサイバーレジリエンス法案

       2023年5月上旬、国際消費者機構の上級デジタル顧問のJavier氏が来日したため、消費者庁の紹介もあり全国消費者団体連絡会と共にデジタル空間における消費者問題について議論を行ってきました。国際消費者機構は国連との距離が近く、経済社会理事会に対する諮問資格を有している他、ISO規格の策定に携わっています。  この会合では冒頭、最近話題のAIに関する個人情報保護法制について国際消費者機構から説明がなされ、その後、インターネット取引法制の説明がありました。  その中で出てき

      • 【解説】メタバースでの模造品規制は不競法改正等で対応か、経済産業省

         2月28日、経産省がメタバース上での模倣品を規制する方針を固めたことがNHK報道で明らかとなりました。  しかし、該当のNHK報道では具体的な改正案の内容や議論過程が解説されていなかったため、クリエータや消費者の視点からでも有意義な解説となるよう、著者が独自に調査を行った結果をご報告いたします。  結論としては、不正競争防止法第 2 条第 1 項第 3 号に規定する形態模倣商品の提供行為に「電気通信回線を通じて提供」する行為が法改正等によって追加される可能性があり、同人

        • 国際連合経済社会局主催「ECOSOC Partnership Forum」参加レポート

          【活動報告-オピニオン】 ・2023 ECOSOC Partnership Forum について  2023 ECOSOC Partnership Forum は、国際連合経済社会理事会及(ECOSOC)びハイレベル政治フォーラム(HLPF)によってされるイベントで、加盟国や国連システム、各国のNGOが参加しています。1月30,31日に開催されました。 ・参加の意義について  VRの技術や文化は様々な可能性を秘めており、持続可能なVR文化を実現するためには社会にとってのベ

        政府が示した『2030年のメタバース観』納得の理由

          経済産業省が「メタバースファッションコンテスト」を開催!実証事業で課題整理へ

           経済産業省は1月12日、「メタバースファッションコンテスト」の開催を発表した。このイベントは「Web3.0時代におけるクリエイターエコノミーの創出に係る調査事業」の実証事業に位置付けられており、第三者が権利を有する既存のアバターやVRオブジェクトを組み合わせた場合の権利関係を整理することが目的だとされている。  現状、改変アバターは二次的著作物に位置付けられると考えられているが、イベントでの事例創出によって詳細な論点の洗い出しを行うものと考えられる。  イベント参加利用規

          経済産業省が「メタバースファッションコンテスト」を開催!実証事業で課題整理へ

          政府の文化芸術推進基本計画に「メタバース」が明記、VR文化を振興する政策が実現へ

          政府の諮問機関である文化審議会は、2022年12月22日、「文化芸術推進基本計画(第2期)(中間報告)」を公開した。この報告書は、2022年6月に文部科学大臣が文化審議会に対し行った諮問である「新時代に求められる文化芸術に関する施策の総合的かつ計画的な推進について」に対する取りまとめに位置付けられている。 報告書は全56ページからなり、日本の⽂化芸術を取り巻く状況から⽂化芸術政策の中⻑期⽬標まで、詳細な施策が提示されている。 特に注目するべきは、メタバース等のデジタル文化

          政府の文化芸術推進基本計画に「メタバース」が明記、VR文化を振興する政策が実現へ