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国際連合経済社会局主催「ECOSOC Partnership Forum」参加レポート

【活動報告-オピニオン】

・2023 ECOSOC Partnership Forum について

 2023 ECOSOC Partnership Forum は、国際連合経済社会理事会及(ECOSOC)びハイレベル政治フォーラム(HLPF)によってされるイベントで、加盟国や国連システム、各国のNGOが参加しています。1月30,31日に開催されました。

・参加の意義について
 VRの技術や文化は様々な可能性を秘めており、持続可能なVR文化を実現するためには社会にとってのベストプラクティスを創出していくことが重要です。
 しかし、日本のデジタル全般の文化は十分国際的な理解を得られているとは言い難い状況にあります。例えば、国際連合女子差別撤廃委員会が報告書で「日本ではポルノ、ビデオゲーム、漫画などアニメが、女性や少女への性的暴力を推進している」と日本の文化に否定的に言及しているほか、国連特別報告者が日本を「バーチャルな子供を性的搾取する表現の主要製造国」と指摘するなど、国際的な風当たりは今だに強いままです。

 「特別報告者は、表現の自由と児童の権利の間に、適正なバランスを確保する重要性を認識している。ただし、大きな利益を上げる強力なビジネスのために、児童の権利が犠牲にされてはならない。国際的な人権慣習や基準に照らせば、その子供が実在だろうがバーチャルだろうが、子供をポルノ的に表現したものは児童ポルノに相当する

国際連合人権理事会 児童の人身売買、児童売春、児童ポルノに関する特別報告者 マオド・ド・ブーア=ブキッキオ

 このような規制の波が生まれつつある中で、積極的に文化を振興する立場からグローバルな方針策定にNPO法人バーチャルライツが関与していくことは、今後5年、10年の文化の持続可能性を見据えるとごく自然な事です。

 前日の関連イベントであるPartnership Exchange のプログラムには「SDGsの達成において、若者は大きな力であり、重要なアクターです。若者は、その創造性、知識、エネルギーによって、SDGsの実施を形作る上で重要な役割を担っており、今後も担っていくでしょう。(Youth are a major force and key actors in achieving the SDGs. Young people have played, and will continue to play, a key role in shaping the implementation of the SDGs through their creativity, knowledge and energy. )」との記載があり、創作や文化を擁護していくことこそが真に持続可能な社会の実現に寄与するというNPO法人バーチャルライツの考え、活動方針とも合致するのではないでしょうか。

・議論された内容の抜粋

 国際的なポリシーメイキングにおいて適切なステークホルダーを含めることが出来ているかという議論が行われ、DXに関わるAliarseのダニエル氏は「このようなプラットフォームのいくつかで通常欠落しているステークホルダーの1つは若者である」との見解を示し、デジタルに加えて若者の意見を取り入れていくことが重要だとの見解を示しました。

 NPO法人バーチャルライツからは理事長であるSUKANEKIがオンラインで参加し、テキストベースの意見交換や、ブレイクタイムでの交流を行いました。

 当イベントへの参加は、4月以降に予定されている国連NGO申請(ECOSOC協議資格)における国際連合に係る活動実績に算入を行います。

・今後の参加について
 STI(科学技術イノベーション)に係る6月の国連会議にも参加を行い、VRに規制の波が来ないようにするために様々な取り組みを加速させていくことが重要だと考えます。

参考文献・資料
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-35742160
https://sdgs.un.org/PartnershipExchange
https://sdgs.un.org/events/ecosoc-partnership-forum-2023

著者:SUKANEKI

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