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罪と向き合い、生き直す道のりが、孤独なものでないように。受刑者・出所者支援を続けるNPO法人マザーハウスの活動

はじめまして。NPO法人マザーハウスで理事をしている風間といいます。私は、大学院生として研究をするかたわら、理事として主に広報や企画の運営などでマザーハウスの活動に関わっています。

NPO法人マザーハウスは、受刑者・出所者の社会復帰支援をする団体です。代表の五十嵐弘志は、前科三犯で累計およそ20年は刑務所に服役していた元受刑者の当事者です。五十嵐さんの刑務所での経験、出所後に社会復帰に苦労した経験など、当事者の視点から社会復帰・更生のための支援を行っています。

具体的にどのようなことをしているのか、というのはこのnoteを通して詳しく紹介していきたいと思いますが、最も代表的なプロジェクトは、受刑者との文通プロジェクトといえます。

受刑者の孤独が再犯の大きな要因

なぜ社会復帰支援で、受刑者との文通なのか。五十嵐さんは、ご自身の経験から、受刑者の抱える孤独、社会とのつながりの無さが再犯にいたる大きな要因だと語ります。

多くの受刑者が孤独であり、自分と向き合うことができず、自暴自棄になっている方が多いです。そして、多くの受刑者が心に傷を持っており、人の愛を知りません。その中で、社会とのつながりと人との交わりがとても重要であると感じました。(中略)
私は受刑中、文通者との手紙を通して自分が愛されており、大事にされており、大切にされていることを感じることができました。文通を通して、犯罪被害者の母親とも出逢い、被害者について、償いについて、真剣に考えることができました。
自分と出逢い、悔い改めるには人との交わりと愛が必要です。更生は、自分一人では難しいと思います。なぜなら、更生は社会の中で人との交わりを通してできることだからです
ホームページ「代表挨拶」より

手紙の書き出しで、「お元気ですか?」と尋ねるだけでも、受刑者にとっては自分の健康状態を気遣うきっかけになったりします。誰の存在もなければ、多くの受刑者は自身の健康状態など気にしません。そして、受刑者からの返事には、「お体に気をつけてお過ごしください」といった文通相手を気遣う文章が、定型句であったとしても書かれています。

自身を気遣う、相手を気遣う、そうした些細なやりとりの繰り返しの中で、自分や相手を大切にすることや、自分と向き合うことがようやくできるようになっていきます。

これはまだスタート地点に過ぎません(このスタート地点に立つのも時間がかかったりします)。ここから、ようやく自身が誰を、どれほど傷つけてしまったのか向き合っていくことができるようになります。文通ボランティアは、受刑者たちが罪と向き合い、出所後にどのように人生をやり直すのか、その姿に寄り添う活動です。

「受刑者、出所者(元受刑者)の支援をしている」と言明するのは、このネット社会では非常に難しさを伴います。すぐさま予想されるのは、「被害者の気持ちを考えろ」「被害者を先に支援しろ」「犯罪者に支援なんか要らない」「反省しろ」「刑務所生活や社会復帰が大変なのは自業自得」などといったコメントです。

被害者が存在していることはたしかです。受刑者が、どのようにして被害者と向き合うのか、償うのか、それはケース・バイ・ケースでさまざまです。それでも、多くの受刑者たちはやがては出所し、この同じ社会を共に生きていくとしたら、再び罪を犯さない人生を歩んでほしいというのは、この社会に一緒に生きるみなさんも同じ願いだと思います。

マザーハウスが取り組んでいるのは、受刑者・出所者といった当事者たちへの個別具体的な支援であると同時に、社会に対して「社会復帰や更生は一人ではできない、周囲の人々の理解と支えがなければできない」ということを広く伝えていくことでもあります。

あるいは、交通事故などに代表されるように、人は誰もが加害者にもなり得ます。法に触れるほどの罪ではなかったとしても、誰かを傷つけてしまう経験があったりします。しかし、そうした経験の先も、人生は続きます。その時にどのように生きていくことができるのか。受刑者でなくても、誰もがある時期には、自分と向き合い、何か人生をやり直すという節目があったりします。

私はこの活動に関わる中で、実際に受刑者や出所者と呼ばれる人たちに接する中で、そうした誰もが共有できる自分自身との向き合い方や、生き方のヒントのようなものを得ることがある気がします。

それをどのようにして伝えることができるのか。どのような言葉が届くのか。このnoteを通して模索していきたいと思います。

文責:風間勇助

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NPO法人マザーハウスでは、受刑者・出所者の回復と社会復帰(就労や生活支援)のためのさまざまな事業を行っています。活動を支えてくださる方からのご寄付・ご支援をお願いしております。

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ご支援の方法③マザーハウスオンラインショップでの、フェアトレードコーヒー「マリアコーヒー」等のご購入支援

マザーハウスでは活動の一環として、「マリアコーヒー」を販売しております。マザーハウス事務所にて、元受刑者が販売に携わっており、収益金は受刑者の更生・社会復帰支援等に使用いたします。

ルワンダから仕入れたフェアトレードのコーヒーであり、生産地ルワンダの生活や産業の発展にも貢献しています。マリアコーヒーが使用しているルワンダコーヒーは、日本国内のコーヒーシェアにおいて大変貴重な希少種でありながらも、近年の世界中のカッピングコンテストでは上位入賞の常連です。最高級のスペシャリティビーンズで、日本と取引実績のある、信頼できる現地サプライヤーより購入しています。

ぜひお求めいただければ幸いです。



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