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心が占領されていたら

The Book of Life
10/23のテーマは
If the Mind Is Occupied

 J.クリシュナムルティの言葉を、
 一日一ページ 、365日分に編集された本
 「The Book of Life」を 一日分ずつやさしく翻訳し、
 気功的な補足や解説を添えています。

 和訳&補足解説 天野泰司


和訳

意識的に変化がもたらされたとしても、
無意識的であっても、たいした変わりはありません。

意識的な変化は、努力を伴います。
変化をもたらそうとする無意識的な取り組みも、また、
努力や葛藤を伴っています。
そして、努力や葛藤があるのなら、
変化は、外から強いられたものでしかなく、
何かを悟ったのでも、心の変革が生じたのでもありません。

では、心は何の努力をすることもなく
この「変革」という命題に向き合うことができるでしょうか。
例えば、「貪欲さ」という問題に対して、
何の努力も伴わずに、
「貪欲さ」に含まれているあらゆることを
ただ単に、見ていくことができるでしょうか。

もし、「貪欲さ」を変えようとする努力が存在するのなら、
それがどのようなものであったとしても、
「貪欲さ」の全貌をトータルに見ることなどできません。

本当の変化は、新たな心で問題に向き合う時にだけ生じます。
幾千もの昨日という、
ありとあらゆる古臭い記憶を用いるのではありません。

もし、心の中が(古臭い記憶で)いっぱいになっていたら、
新鮮で、ひたむきな心になることなど、到底不可能でしょう。
「心がいっぱいになっている」という事実をただ見ることによってのみ、
占領されていた心が、解放されていきます。

すべての注意を向けていなければ、真実を見ることはできません。
言われたことを、自分に良いように解釈したり、
自分の言葉に置き換えたりするのも同様です。

フレッシュな心で、新しいことに気づくべきなのです。
意識的にせよ、無意識的であるにせよ、
心の中がいっぱいになっていたら、
新鮮な心ではないのです。

J.クリシュナムルティ  訳・天野泰司


健康への王道

NPO法人気功協会運営責任者 天野泰司

何らかの不調があるとき、私たちは
何とかして改善しようとしますが、
たいていは、そうした努力そのものが不要で、
体の自然の経過に任せていると、一番良い形で自然に治っていきます。

ただし、身体感覚が鈍っていて、
異常を異常として感じなくなっていると、
経過が乱れて、こじれたり長引いたりしがちです。

だから、体のどこに異常があるのか、
どんな感じの違和感なのか、その場所の硬さや柔らかさ、
熱さや冷たさ、脈や呼吸などを感じ取るように、
できるだけ繊細に感覚を働かせていくと、
体がその異常を察知した時から、
自発的な回復への流れが速やかに生じます。

外的な力で一生懸命に治そうとしても、体自らが治ろうとしなければ
外側から強制的に状態を変えようとしているだけで、
本当の治癒には至りません。

今の自分の状態に気づいて、体が自発的に働く時にだけ
本来の自然治癒ということが起こります。
「健康のため」にという過剰な工夫や努力が、
かえって私たちの体を害していることは意外と多いものです。

今の体の状態をつぶさに観察して全面的に味わう。
ただそれだけで、それ以上の改善の努力をしない。
ここに、健康への王道があります。





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