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楽しい授業

「こどもの仕草」

昨年、ある幼児教室から年中のK君という男の子が私の教室に移ってきました。同じようにフラッシュカードやプリント授業を経験しているので、授業内容でまごつくことはありませんでした。ただ、最初の授業で担当の先生からきついお叱りを受けることになりました。聞く姿勢、「わかる、わかった」の連発、次の年長のことを考えると見過ごす訳にはいかず、最初から苦難の幕開けとなりました。でも、お母さんは承知の上の事だったようです。私の教室は子ども達の自立を第一に考えています。私達も、子どもの性格を考え、対応します。

私も、先週から特別に授業の一部をさせて貰っています。目的は、語彙数と思考力を高める為の指導です。この指導では、積み木やパズルを使います。語彙数や思考力を高めるのに何故、積み木かとお考えでしょう。まずは、遊び感覚で接し、積み木を仲立ちとして会話を行うのです。会話から子どもについて多くのことが解ります。同時に、手先の器用さ巧緻性も指導できます。積み木は、まさしく知恵の積み木で、短期記憶の指導もできる優れものです。言葉の指導は、覚えた言葉を使えなければ意味がありません。そこで、積み木を通して様々な事を語りかけ、言葉を与えた炉引き出したりします。当初、叱られたこともあり、教室に入る前は駄々をこねていましたが、子どもは興味のあるものがあると、そうした意識は消され、好奇心が勝ります。好奇心を高めるのも大切な指導の一つです。

積み木指導は様々な観点で行われます。まずは模倣から入り、次第に短期記憶へと移っていきます。積み木の色は、赤・黄・青・緑、そして着色していない木の色で5色です。模倣は、単に同じように並べるだけの様に見えますが、その配置によって指導の目的が変わります。積み木指導は幼児だけでなく、小学生にも使えます。さて、K君、こちらの指導目的である、模倣・位置認識・推理・巧緻性・順列と見事にこなして行きました。授業終了間近の時間でこうした内容をこなします。そして、難しい問題を最後の方に持ってきます。この時、真剣に悩む顔がたまらなく可愛いのです。暫く無言の状態が続きます。しかし、そう簡単には解けません。それでもいいのです。それまで数多くの問題を解き、満足しているからです。できなかった問題は記憶に残ります。次回、私は同じ問題を出します。その時がお互い最も大切な瞬間となります。そして、担当の先生から宿題が手渡されます。積み木で行った順列の問題が「ちえプリント」になっています。

K君は「やりきった!」という満足な顔をしています。何度見ても、子どものこうした顔は疲れを吹き飛ばしてくれます。私と同じように、そう言うとお母さんに怒られるかも知れませんが、K君のふくよかな柔らかいほっぺたをつい突っつきたくなります。「がんばったね」と。忙しくしていたので、暫く幼児の授業から遠ざかっていましたが、やはり授業は楽しい!私の教室では生徒募集をしていませんでした。ご紹介を介しての入室が殆どでした。K君も、以前小学校受験をされた方のご紹介でした。しかし、K君の授業をきっかけに本格的に生徒募集をしようと考え始めました。多くの生徒は無理ですが、自分の教育研究の成果を実践で示す事も大切だと考えています。

幼児から小学生そして中学生と、語彙力の不足している子ども達に向けた語彙獲得授業で、子ども達に思考力の基本をしっかり学び取って貰おうと思っています。短期間でもK君に指導の成果が見えていることがとても嬉しく、自分の中に久々に”欲”が出てきました。集中力が付き、長時間集中が可能になってきたので、指導時間の延長をお願いしました。お母さんも快く承諾頂き、機会を見て時間延長する事にしました。

今、幼児から、また、小学1年生から通って来てくれた子に大きな変化が見られます。継続の力、基礎力の充実が子ども達を根底から支える人間力となっています。やはり、積み重ねの学力は頑丈な鎧のようです。少人数の募集ですが、御入室ご希望される方はご連絡下さい。申し訳ありませんが人数に限りがありお断りすることがあると思います。どうぞご了承下さい。

2014/2/7


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川先生監修!

幼児教室・学習塾のキッズスクールアップル富ヶ谷
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