見出し画像

出来れば楽しい!

「指導力が問われる!」

文科省の発表によると、秋田県の不登校率が全国で最も最少であったという。以下記事より

「秋田県の不登校の小中学生は2012年度、全国最少の1000人当たり7.7人だったことが、文部科学省の問題行動調査で分かった。調査によると、不登校の小学生は前年比39人減の82人、中学生は43人減の515人。1000人当たりの不登校児童数は1.7人、不登校生徒数は18.3人で、ともに全国で最も少なかった。秋田市旭北小(児童313人)の伊藤栄二校長は、不登校が少ない要因として、教員の指導方法の変化を挙げる。」

昨年暮れ、読売テレビに出演させて頂いた時、番組内でコメンテーターである橋本五郎さんから、秋田県の教育の素晴らしさについてのコメントがあった。橋本さんは秋田のご出身だ。秋田県は小中校の6科目で全国1位の実績を持っている。秋田県の先生方が取り組む教育姿勢は他県とは違いがあるのだろうか。私の教室は、東京・埼玉の両都県から通塾してくる。地域としては都内最低レベルの足立区、埼玉の最低レベルの一つ草加市と言われている。生徒達から聞こえてくる学校の姿勢は、秋田県とは大きくかけ離れているように思えた。最も相反するのは力による支配だ。生徒に対し、頭ごなしに押さえつける、そんな生徒指導を行っている。実は、報道されない教師の暴力と言える体罰も数多く見かける。それを目の当たりにしたとき、大人の圧力に反発した子ども達の気持ちが理解できた。「学校が面白くない」この一語に尽きる。問題視されている不登校の問題の一つがここにあるように思う。

この地域で教育活動をしてみて、自分の力の無さを思い知った時期がある。私は、それ以前、高田の馬場・代々木という学習の中心地で指導をしていた。子ども達の意識は当然今の地域とは大きくかけ離れている。更に、東急沿線で指導をした。現地域との家庭環境の差は歴然としている。子ども達に「やる気」を起こさせる必要がある地域と、そうでない地域では、教育における労力は数倍違う。最も大切なのは、子ども達の家庭環境だろう。彼らの家を訪問しても、以前の地域とは比べものにならない。つまり、子ども達の環境を理解し、彼らの思いを感じ取らなければならない。秋田県の先生方は、子ども達の心を掌握されているのだろう。ここに、昔、聖職者と呼ばれた方々の姿を見ることが出来る。

子ども達に解りやすい授業、解ると面白い、出来ると更に面白い。授業に工夫があり、そして生徒一人一人に対する言葉がけを大切にされているのだと思う。先生方の思いは、少ない不登校率ではないはずだ。不登校などあってはならない、つまり「0」でなければという熱い想いを感じる。子ども達は、大人達の作り上げた閉塞感の中で活きている。世が教育のグローバル化を掲げても、彼ら自身の考え方が前向きでなければ何の意味もない。もうすぐ中学入試が始まる。橋本五郎さんが仰るように、秋田に見習う必要があるのではないだろうか。学力社会を前に、学力以前の子どもの姿を、心を見ている秋田県の先生方に、安心と信頼という人間的温かさを感じた。先生方の想いは、間違いなく「全ては生徒の為に」であり、それをぶれることなく実践されている筈だ。ブログを書きながら、何故か、急に子ども達と授業がしたくなってきた。

2013/1/5


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川先生監修!

幼児教室・学習塾のキッズスクールアップル富ヶ谷
内容は公式HPへ

相談やお問い合わせ、無料体験教室の申し込みなど最新情報も受け取れる公式LINEアカウントも開設致しました!
ぜひお友だち登録して下さい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?