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書く・描く

「表現」

子どもの絵は、芸術性に関係なく、年齢と共に発達する。絵は、言葉と同じかそれ以上の、子どもにとって表現の一つだ。ことばでは表現できないことを絵に託すときもある。絵は、時に現実を表し、時に夢を描くこともある。そして、自分自身の気持ちを表現することもある。一定以上の年齢になって書く日記とそれは同じかも知れない。

子どもは、生後およそ12ヶ月ごろで「なぐり描き」の段階を通過する。この時、子どもの持つ鉛筆やクレヨンは彼の手になる。この時描く線は、子どもの自我と直接的関係を持っている。あらゆる方向に鉛筆を走らせる。その動きに驚かされることもある。この状態では、まだ自分自身何を描いているかの自覚はない。

また、殴り書きの時、鉛筆やクレヨンを握れない場合、発達障害や知能の遅れを心配しなければならない。子どもの発達心理でみると、線に、子どもの生活環境が表現される、両親とのコミュニケーションや満ち足りた生活をおくっている子の線はとても力強い。しかし、生活に不安定さを持つ子の線は弱々しい。
どもの絵で身体を描くものがある。当初は頭の部分から手や足が出ているよな絵で、同体がなかったりする。これは身体の感覚がまだ整っていないからだ。年齢が上がる毎に自信の感覚器官が発達し、各部を認識できるようになると、絵にもその発達した状態が現れてくる。絵は、子どもの自由な自己表現だ。


文章も子どもの表現の一つになる。文を描くためには、見る・聞くという情報を得なければならない。絵の発達に見られる知性の発達は、文章を書くことで、ことばの範囲は広がり、新たな表現力を得ることになる。また、描く/書くは、意識のアウトプットであり、日記などを書く行為は記憶力や思考力を高めることに繋がる。書くことで適切なことばを使い、起承転結を考える事になる。記憶の再現は、一方で情報の整理に繋がり、知識の拡大にも繋がる。


絵には、文と違う情報がもたらされる。それが「色」の存在だ。物の形、背景、と共に、色は無限に広がる世界を持っている。書く・描くという知的行為は、子どもの成長発達に欠かせない条件とも言える。いずれ、絵の持つ、様々な意味についてできる限り詳細に述べたいと思う。

2014/2/18


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

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幼児教室・学習塾のキッズスクールアップル富ヶ谷
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