見出し画像

読めない、書けない

「子育ての順序」

我が子の小学校入学を来年に控えた保護者がそろそろ慌て出すのが、文字数の読み書きです。子どもは、急に文字や数を読み書きするわけではありません。そんなの当たり前と考えても、では、文字や数に興味を持ち始めるにはどんな指導や刺激が大切なのかという疑問が沸きます。幼児が平均的に文字や数に興味関心を示す時期は3歳半と言われています。それは、我が国の家庭や周囲に文字や数の情報が幼児の周囲に満ちていることを示しています。しかし、平均と言うことは、興味関心を示すことが遅いこと、早い子がいるということになります。その差は、家庭内の言語的環境が最も大きいのです。となれば、情報を与えればいい、すると、テレビ、ラジオ、DVD,CD等の機器を使えばよいと考えがちです。ことばは、コミュニケーションの道具として存在し、ことばのキャッチボールが出来なければ、ただの情報の垂れ流しとなるのです。現在社会で小学生にまで普及しているスマホですが、背景には、家庭内に幼少期から繰り返される情報の垂れ流しがあると推測されます。もっと、子どもと向き合う時間を作るべきです。我が家では、スマホの扱いは極力避けるようにしてください。

文字数に興味を示す時期、その手前では、語りかけ、会話、絵本の読み聞かせ、夫婦間の会話を聞かせる、読書の時間を作る(保護者が)などの環境が整えば言うことはありません。また、子どもとの遊びも、互いに向き合い、顔を見ながら行うことが大切です。お母さんが(お父さん)、子どもの反応に応える。こどもがお母さん(お父さん)の反応に応える。当たり前の意志の疎通が親子関係を良質のものへと変えていきます。遊びには、パズル、積み木、ブロックなどを使うでしょう。一般的には想像力を育むとありますが、その手前には、手先を使う巧緻性、手に取り組み立てる等の空間認知能力が育ちます。実は、空間認知は、文字や数の学習になくてはならない能力なのです。この遊びで培われる物の位置、前後左右の間隔、高い低いの感覚、平衡感覚、前後左右の認識等々、文字を書く際の特徴を掴んだり、左右を取り違えるような鏡文字にならないように指導することも可能なのです。このブログでも頻繁に出てくる「感覚教育」「感覚統合」は学習面の至る所に影響を与えています。今まで、このことが幼児教育で問題にならなかったのは、小学生や中学生への系統的指導を行ってこなかったからです。幼児は幼児で指導を追えていたからです。つまり、その先の問題まで予見できなかったのです。

子どもの指導には順序があります。これを系統性と言います。子どもが直面する問題には必ず原因があります。指導の順序を逆に辿っていくと、子どもが本来指導を受けるべき内容の欠如を発見できます。もし、年長になっても文字の読み書きが出来なかったらさてどうしますか。まだ大丈夫と放っておきますか。それとも急いで、信頼出来る幼児教室に行きますか?学習のつけを払わされるのはこども本人であることを忘れないでください。

こういう諺があります。「思い立ったら吉日」、善は急げです。

2014/6/22


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川先生監修!

幼児教室・学習塾のキッズスクールアップル富ヶ谷
内容は公式HPへ

相談やお問い合わせ、無料体験教室の申し込みなど最新情報も受け取れる公式LINEアカウントも開設致しました!
ぜひお友だち登録して下さい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?