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変わる教育に

「幼稚園・保育園の選択は」

昨日、新潟県長岡で活躍されている保育園の園長からご報告を頂いた。教育界は今後大きな改革が行われる。改革は、今までと違い思い切った内容が予想される。義務教育の変化は、多方面に影響を与えるだろう。こうした状況変化も感じてのことなのだろうか、昨日、小学校の先生方が校長と共に保育実践の見学に園に来られた。こうした小学校の先生方が積極的に保育園などを見学されることは大いに歓迎したい。今月初め、これからの保育実践に大きな変化が予想されることから、保育園で行われている実践の検証をお願いされこの園に出向いていた。保育園、幼稚園、どちらも幼児を扱う教育と保育の機関だが、教育方針に大きなばらつきが生じている。自由保育から総合教育(体育・知育・食育・徳育・音楽)まで幅が広い。しかし、今後数年の内に、幼保の年長児に対し、小学1年生の教育内容の指導が開始される。これは新たな格差が幼稚園や保育園にも出てくる可能性を秘めている。

 自由保育を選び入園させたことを悔やむ保護者がいる。小学校に上がり、まだ学力差などないだうと思っていたが、それは大きな間違いだったという。「席に座って授業を受けられない。文字や数字も満足に書けない。初めての授業参観で我が子の姿を見てショックを受けた。」と語った。長岡でも総合教育を行っている園はこの保育園を合わせて2園だけだろう。見学に訪れた先生方が目を見張ったのは、授業のリズムとテンポだという。子どもを飽きさせない指導が展開された。そして、最も先生方を驚かせたのが、数指導だという。30名の園児が一斉に先生の配るプリントをこなし始めたからだ。それも、全員がタイルを使い行う。

 数指導の中で、タイル指導を幼児対象にできる先生方は少ない。付け焼き刃ではできない指導が展開する。この園の数指導は、今後、園が行わなければならない国語、算数指導の指導モデルになるほどの完成度を持っている。一般の幼児教室も叶わないだろう指導が展開されている。先生方は、タイルと子ども達が行っていたプリントに興味を持たれたようだ。それまで授業全体を見ていた先生方が、机間巡視をするように、子ども達のタイル操作を見つけていたという。

 子ども達をただ預ける保育から一歩も二歩も教育に踏み込む保育園の存在は、幼稚園にとって驚異だろう。保護者としても、今後、子ども達の通う幼稚園や保育園を選択する際、新たな選択項目が増えることになる。国語・算数に関する指導力がそれだ。また、このことは各園に関しても大きな課題の一つとなるだろう。もう一つ加えておかなければならない点がある。長崎佐世保で起きた高校生殺人事件の内容が次第に明らかにされてきているが、今後「親から放置される子ども達」がより社会問題化するかもしれない。親子間の結びつきや絆から生まれる「安心感」は、子どもの情動(情緒)を安定させる事に繋がる。親とのスキンシップ、ことばがけ、ふれあいを通じて、子どもの心は安心感という衣を身につける。長岡の希望ヶ丘保育園では、この安心感を子ども達に与えるよう努力されている。前庭感覚・固有感覚という今の時代で普通に得られない重要な感覚刺激を様々な指導から補っている。スキンシップは何の為に行うのか、前提感覚が育っていないとどのようになるか、先生方は研修でその重要性を思い知らされている。時に、園の先生方は、保護者より長く子どもと接することになる。だから、親として行うべきことを心がけている。人の成長にとって、最も重要な時期である幼児期、どのような園を選択するか迷うことになりそうだ。

2014/7/29


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

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