マガジンのカバー画像

教育評論家・研究家 石川幸夫の教育ブログ

540
現在、教育評論家・研究家として活動を行い、弊会理事でもある石川幸夫先生による教育に特化したマガジンです。専門は、幼児教育および小学生教育で、胎教から、子育て、受験、学習など幅広く…
運営しているクリエイター

#フラッシュカード

幼児の夏期講習

「成長の足跡」 教室は今週から夏期講習が始まり、朝から元気な声が教室にこだましています。通常は学校や幼稚園、保育園などと違い、週1回~3回程の授業です。でも、夏期講習などは、子ども達が毎日連続して通って来てくれる唯一の機会です。連続した授業になると、それまでの年間カリキュラムとは違い、短期間の目的をもって望むことになります。年長さんの夏期講習は、まさに小学校入学準備です。そこで今まで以上に注意を注ぎ授業を展開します。夏期講習で大切な目標設定は以下のような内容になります。

15秒で完結する指導 ②

「聞く指導と見る指導を」 学力新時代に入り、学習の進め方の中で「フラッシュカード」に注目が集まり始めています。聞くことができない子ども達の増加は、居行く現場に於いて、学習指導の難しさと直結しています。思考を高める教育が柱である新指導要領ですが、残念なことに、子ども達が、思考に辿りつくまでの語彙数と基礎知識が不足しているようです。そこで、注目を集めた指導が「フラッシュカード」です。 長岡の保育園でも、新たな試みのカード授業を模索し始めています。0歳の子ども達から年長の子ども

15秒で完結する指導

「再考:フラッシュカード」集中力・記憶力・見る教育・聞く教育 今月初め、新潟長岡にある保育園へ、先生方の指導で尋ねたことは既にご報告しました。これからの幼稚園、保育園では、言語と数の指導が基本となる幼児教育の導入が検討されています。教育の低年齢化は、幼児の成長発達を語る場合に、多くの方々が参考にされる「スキャモンの発達・成長曲線」があります。脳の成長、神経の発達は、生後、両親や兄弟から数多くの知的刺激(聴覚・視覚・嗅覚・味覚・触覚・固有感覚・前庭感覚から)を受け成長、発達し

子ども達の変化

「言語指導と国語指導の徹底を!」 子どもの知的成長は、年中前後から顕著に表れます。それは、丁度、文字や数に興味を示し始める年齢と同じです。この時期こそ、子どもが最も学びたがる時期なのです。それは、まるで白い吸い取り紙に吸われていく水のようで、子ども達の頭の中に染み込んでいきます。ここで大切なことがあります。吸われていく水の存在です。吸われる水の量こそ、子どもの知的環境の善し悪しを表します。水の質も問われるべきでしょう。 この時期に必要な環境が言語環境です。言語刺激は、その

保育園の取り組み

「保育士のレベルアップに臨む園長」 私は、以前、故水野茂一先生、故七田真先生と共に、幼児教育の可能性を追求してきた。現在も総幼研(総合幼児教育研究会)として全国の幼稚園を保育園でこの指導を取り入れている。この頃からのお付き合いである新潟の長岡にある保育園園長から研修のご依頼があった。保育園としての活動以外に総合教育をされている。保護者は、保育園に通いながら都心にある幼児教育と同レベルの授業を受ける事が出来る。市内の幼児教室はあるが、週1回の授業に対し、毎日の活動となると保護

基礎知識の獲得Ⅱ

「知識の獲得・フラッシュカード」 子ども達が基礎教育の間で獲得すべき知識とは何でしょう。今までの幼児教育では、無秩序に知識を与えていたように思います。大切な知識を精査し与える事は教育者としての役目である思います。昨日の、遊びを通した身体的知識、身体的知性に加え、精神面を支える知的部分の知識が必用になります。同時に大切な知識情報を得る為の準備として、見る力・く力をつける指導も必用です。見る力・聞く力に関しては、現小学生、中学生にも指導すべきものでしょう。 私達は、五体満足で

ご質問から「石川メソッド」

「石川メソッド」 季節柄なのか、最近、「石川メソッド」に関するお問い合わせがかなり増加してきました。有り難い事です。昨日も、タイルを購入したいというお問い合わせや、石川メソッドに関するお問い合わせをわざわざ大阪から頂きました。有り難うございます。お電話だけでは大まかなお話になってしまうので、このブログを通じてご説明させて頂きます。 石川メソッドは、岡山で研修していた際、地元で活躍されている本原塾の本原先生が命名されました。今から20年ほど前です。その後、全国の塾の先生方か

名古屋でセミナー開催

「文字と言葉のセミナー」 昨日の雪には驚きました。一夜明けて、朝から雪掻きに追われ、豪雪地帯の人々の苦労を実体験しました。道路の雪をどこに持って行けば良いかすらわからず、まずは駐車場で埋もれている車を掘り出しました。まあ、この表現はいささかオーバー気味ですが、年齢を重ねた我が身は久々の重労働に悲鳴を上げています。太陽の有り難さを感じました。 名古屋で幅広い教育活動を行われている西塾の主催で「文字と言葉のセミナー」が今月23日(日)行われます。私と西塾との関わりは、前代表で

思考の整理

「教材開発は知識の整理」 昨年制作した「タイルさんすう」の引き算編を望まれる声が多く寄せられ、現在作成中です。昨年から、教材の整備と新たな制作に没頭していますが、教材製作は悩むことが多く、その為に、授業の一部をさせて貰っています。教材製作には、子ども達から学べる授業が一番です。子どもの見方、考え方、とらえ方、何に興味を持つのか、そして現代っ子の特徴を探ります。彼らの授業中の姿に教材開発のヒントが沢山隠されています。 タイル指導は、私がある幼児教育の教務の責任者をしていた時

楽しい授業

「こどもの仕草」 昨年、ある幼児教室から年中のK君という男の子が私の教室に移ってきました。同じようにフラッシュカードやプリント授業を経験しているので、授業内容でまごつくことはありませんでした。ただ、最初の授業で担当の先生からきついお叱りを受けることになりました。聞く姿勢、「わかる、わかった」の連発、次の年長のことを考えると見過ごす訳にはいかず、最初から苦難の幕開けとなりました。でも、お母さんは承知の上の事だったようです。私の教室は子ども達の自立を第一に考えています。私達も、

民主主義(独り言)

「責任と話し合い」 時折、中学生の社会科の指導をさせて頂く事がある。その中で指導しにくいと言うより、指導できない項目が「民主主義とは」になる。民主主義は、その基本を話し合いに置いている。けっして一つの考えが独走することなく、互いを尊重し合い、話し合いを十分に行い決定していく。だから手間がかかるし面倒くさい。しかし、それが民主主義のルールなのだ。我々はその民主主義を選択している。当初は、戦後アメリカ軍の統治下にあった我が国で、お仕着せの民主主義でもあった。しかし、民主主義とは

教育の躾け

「賢い子を育てる」 家庭学習の習慣化は幼い内に躾けておくべき、年齢が高くなってからの学習習慣は、遊びやゲーム、友達等の影響から習慣化には時間も労力もかかる。まだ、学習習慣が身に付いていない小学校入学前の年長さんは、入学を目の前に、学習意欲が高まっているので、今から始めるのも一つのチャンスだろう。学ぶことにマイナスなどない。幼い内から学ぶことに積極的な保護者でなければならない。こう言うと、詰め込みとか教育ママ・教育パパなる名称を受ける事になるが、学ぶという知的行為に年齢は関係

学習と緊張感

「スリル・スピード・サスペンス」 私は立場上数多くの先生方の授業を見る機会があります。最近、民間教育は個別指導が中心となり、授業というより、その名の通り「指導」という言葉の方がぴったり来るようです。子ども達の環境は、少子化も手伝い、集団で切磋琢磨し刺激し合うというより個人に偏る学習が目立ちます。しかし、学習の主体となる学校は間違いなく集団授業で指導が行われます。幼児教育も少集団で行われるのですが、「子どもは集団で育つ」という言葉通り、少なくとも1クラス8名前後の人数が最適と

生活と学習

「1,記憶力」 学習を通じて、記憶力に悩む子ども達や保護者の方々を多く見かけます。学習だけでなく、記憶は私たちの生活と密着しており、年齢を重ねると痴呆と呼ばれる記憶障害に悩む年配者も増えてきます。記憶は、年齢を問わず、私たちの身近なテーマだと言えます。 時代は、知識偏重と呼ばれる、単に知識を有しているからと言って、「知識だけでは何も創造しない。」とまで言い放つように、思考重視の道を選択しました。これは、今までの暗記に頼る学習を半ば否定しています。ここで言う「暗記」と「記憶