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思考の整理

「教材開発は知識の整理」

昨年制作した「タイルさんすう」の引き算編を望まれる声が多く寄せられ、現在作成中です。昨年から、教材の整備と新たな制作に没頭していますが、教材製作は悩むことが多く、その為に、授業の一部をさせて貰っています。教材製作には、子ども達から学べる授業が一番です。子どもの見方、考え方、とらえ方、何に興味を持つのか、そして現代っ子の特徴を探ります。彼らの授業中の姿に教材開発のヒントが沢山隠されています。

タイル指導は、私がある幼児教育の教務の責任者をしていた時、幼児算数の著者である栗原九十朗先生と数年間研究をさせて頂きました。水道方式の理論と実践はこの頃学んだ事が今役立っています。当時、水道方式を幼児教育に取り入れていたのは私たちだけであったように記憶しています。最近、当時の書籍や問題集などが復活しています。これは大変喜ばしい限りです。先日、子ども達と、分数のかけ算、割り算について語り合っていました。当然出てくるだろう質問が、期待通り生徒達から質問されました。「何故、分数の割り算は逆数にして掛けるのか」です。水道方式では、全てをタイルで表すわけではありません。特に割り算は、ちょっと難しいのですが、分離量ではなく、連続量で考えます。この分数の割り算も同じです。説明を加えていくと、「なるほど」という言葉が返ってきました。

その時に使用したのが「マス目くん」です。算数、数学授業ではこの「マス目くん」は手放せません。数値を変えて考えさせると、見事に図式を完成させました。また、私の指導では、分数計算はタイルではなく、一部「円」を使用しています。「分数カード」としてご覧になった方も多いはずです。円の場合、二分の一、三分の一、四分の一などのイメージがしやすく、二分の一を二つ合わせると元の正円になるので解りやすいのです。この指導法も子ども達との間で誕生しました。教材を開発製作していく過程で、子ども達との授業中のやりとりから思考の整理がつけられるのです。思考とは、知識の整理であり、知識を捨て去ることにも繋がります。学習で行われるのは真理探究であると思います。その題材が算数であり国語だと思います。円を使った分数授業は、水道方式の概念にはありません。石川式、石川メソッドと呼ばれています。また、分数カードでは、分数、小数、割合、%の表現とイメージがこのカードで出来ます。このイメージは、線分図・テープ図などと同じです。こうした半具体物に置き換え指導していくと、小数計算の意味も理解してくれます。つまり、タイルで表現すると、小数を掛けると、何故答えが小さくなるのかが理解できます。これは、割り算も同じです。

現在取り組んでいる「タイルさんすう」引き算編、これも生徒達との会話から、新たなアイデアが誕生しました。やはり授業は楽しいです。生徒達には、アイデアを頂いたお礼として、解りやすい授業と、わかる!・できる!という理解力をお返しにプレゼントします。昨日は、小学3年生と少しの時間を頂き授業しました。お問い合わせの多い「語彙獲得授業」と「積み木算数」の授業をさせて貰いました。セミナーなどの終了後、お子さんについて様々なお悩みをお聞きします。そのお母さん方の、子ども達の切実な声も、教材に反映されます。それが、自分自身の思考の整理に繋がり、新たな教材や指導法が誕生していきます。

今回の「タイルさんすう」も鉛筆だけで解く問題だけではありません。勿論タイルが形を変えて豊富に出てきます。どうぞお楽しみにされて下さい。

■教材開発制作部より
2桁・3桁計算を体系的に学習できる計算練習帳も同時に作成されています。これらは、2月中旬に限定販売される「五位獲得学習」の家庭用漢字フラッシュカードを中心とした学習教材の後の販売となります。
ご期待下さい。

2014/2/8


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川先生監修!

幼児教室・学習塾のキッズスクールアップル富ヶ谷
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