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教育評論家・研究家 石川幸夫の教育ブログ

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現在、教育評論家・研究家として活動を行い、弊会理事でもある石川幸夫先生による教育に特化したマガジンです。専門は、幼児教育および小学生教育で、胎教から、子育て、受験、学習など幅広く…
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2023年3月の記事一覧

見ること、触ること、感覚教育

「意外な盲点」 鉛色の空が気分を憂鬱にさせます。だからと言っては何ですが、本日2回目の更新です。 教材製作では、様々な工夫があります。特に幼児教育の場合は、問題を解かせると言う思考などの面だけでなく、神経の発達や感覚の発達を意識して作成された教材もあります。勿論、幼児教室で行われるカリキュラムも、子どもの発達段階を基本に組まれていきます。何故ならば、幼児の場合、神経の発達は3歳でおよそ60%、6歳で80%程度だと言われているからです。各神経の発達は幼児期にあるのです。

壊れた関係 「独り言」

「先生と生徒」 昨日、川崎の小学6年生の男児が4階から転落したと見られ、意識不明の重傷を負った。状況から見て、4階トイレの窓から飛び降りた可能性が高いと見られている。男児は、宿題を忘れたことで担任から注意を受けていたという。読売新聞の記事によると、「同級生によると、委員会活動前の学活中にも、担任はこの男子児童に「宿題をなめんなよ」と注意。男子児童は「俺は飛び降りてやる」と話していたという。」 この会話の内容に何か違和感を覚える。いったいこれは誰と誰の間に交わされたことばな

子どもの目

「美しいことば『日本語』」 兎(うさぎ)追いし かの山 小鮒(こぶな)釣りし かの川 夢は今も めぐりて 忘れがたき 故郷(ふるさと) 如何(いか)に在(い)ます 父母(ちちはは) 恙(つつが)なしや 友がき 雨に風に つけても 思い出(い)ずる 故郷 志(こころざし)を はたして いつの日にか 帰らん 山は青き 故郷 水は清き 故郷 私の大好きな唱歌「故郷」(ふるさと)です。今、この唱歌を伝えたいと願う人が増えています。しかし、残念ながら日本人ではありません。外国の

聞いてくれる!? 話してくれる!?

「子どもとの会話」 一言添えることの大切さを 子どもと親の関係は、会社の上司と部下の関係によく似ています。円滑に業務が進んでいる会社ほど、上司と部下の関係は良く、仕事に対しての目的もより明確です。昨日も取り上げた日本シリーズの東北楽天イーグルスの試合を見ているとそれがよく分かります。誰がヒーローではなく、チームが一丸となって王者巨人に挑んでいました。一人が失敗してもそれをチームメイトがカバーする。そして日本一を勝ち取りました。途中降板し、一人責任を感じ涙する巨人の杉内投手

心と思考「独り言」

「難題に臨む」 『思考が浅いと「感情」優しい、怖い、好き、嫌い、などの感情で物事を考えるようになるのでしょうか。』という、コメントを頂いた。鋭いご指摘で、「感情と心」についての相関関係は、私にとっても課題の一つでもある。ただ、物事を考える場合、その先にあるのが「判断」だ。そして、人の判断に、感情が勝ることもあれば、冷静な思考力を持って臨むことが正しいこともある。しかし、多くの場合、感情的判断はその答えは既に決まっていることが多い。「好きか嫌いか」「損か得か」という二者選択で

急ぎすぎる政治「独り言」

「思考力を持とう!」 テレビに出ると良いことがあるもので、このブログのコメントに昔の教え子からの便りが届いた。20年近く前、元の職場を離れ、今までの冠を捨て教育界という海原に出て行った。思い出せば、私の授業はとてもエネルギッシュだった。スリル・スピード・サスペンス、懐かしい授業だ。本来の綴りは違うがこれを「スリーS」と称し、展開の速い授業を行っていた。当時は、様々な指導法にチャレンジしていた。最近、年をとったのか昔のことを懐かしく思い出す。 このブログでも述べたが、様々な

タイル指導を映像で!

「タイルの未来」 ・良い授業・わかりやすい授業をするために! 最近になり、タイル指導に興味関心を持たれる方が増えてきました。ありがたいことです。実際に調べてみると、子ども達が使えるタイルがなく、苦労されていることが解りました。また、「まだタイルなんか使ってるの!」とバカにされることもあるとか。そこで、急遽、試験的にタイル指導を含め、当石川教育研究所の作成したタイル(オリジナル・意匠登録)を使った映像を撮りました。 タイル指導を映像化してみて、改めてタイルの多様性を感じま

私はこう思う!「独り言」

「幼児教育は是か非か?」 私は、独立する前、新設された幼児教育の顧問としてハンティングされた。その前は、故水野茂一先生が率いる東京こども教育センターという幼児教育専門の教室でおよそ20数年間、指導と研究をさせて頂いていた。この20数年が、今の私を育ててくれたと感謝している。水野先生を中心として、数多くの研修会が行われた。発声発音の大切さを身をもって学ぶことができた研修では、何とプロのアナウンサーを招き行った。現在、当研究所の指導プリントは、この発声発音指導を基本とし、幼児が

障がい児教育にタイルが!

「期待通りの感触です!」 『本日、「タイル教材」受取りました! とても心待ちにしておりました…、真っ先に「タイル」に触れてみました! 期待通りの感触です!正方形の大きさ・色・厚み、正しくこれが「タイル」だと思います。ありがとうございました!』 長いことタイル教具を探されていた「Tさん」から頂いたメールの一部です。これまで様々なタイルに出会うものの、しっくりこなかったそうです。当研究所で開発されたタイルは、40年近くタイル(水道方式)に携わってきた経験を活かしつくられたもの

教育を守る「独り言」

「自由に語れる世界」 政府自民党による「特別秘密保護法案」の行方が気になる。言論の自由、よくマスコミの方が口にすることばだが、教育の現場でも同じ事が言える。私にとって巡り合わせなのか、「はだしのゲン問題」「やなせたかし先生の死去」共に、教育と深く関わりのある方のコメントをテレビでさせて頂いた。最近、数多く目にする「教育改革」だが、私にとって気になるのが、年中まで年齢を下げた新たな義務教育案ではないかと人は言う。しかし、それ以上に「危機感」を持ってしまうのが「道徳教育の教科制

新たな競争社会に入るか?「独り言」

「教育改革がもたらす影響」 新たな教材開発、そして教育改革に向けた新カリキュラムの作成と教務作業に追われ、ブログ更新がどうしても遅れがちになる。これからの幼児教育のあり方も同時に模索し、ようやくそのイメージができあがってきた。これらの教育活動は、この先に現れてくる教育改革とその後の状態を予測して行わなければならない。想像力や先を読む力が必要になる。 知識偏重教育への批判は、新たな思考中心の学習形態を示唆している。ものを丸暗記しても、それが知性とはならない事は保護者の方々も

親の責任 「独り言」

「親の責任」 今日は、幼児教育の関係者とこれからの教育について沢山の言葉を交わしてきた。集まった方々は、教育の本質を良く理解されている。子どもの将来を見据える目線は、常に彼らの将来に焦点を当てている。 教育改革がもたらす影響は、家庭教育にも及ぶだろう。子育ては理屈で行うべきではない。しかし、育児書を頼りにする子育ては、まるで無機質な血の通わない子育てとなる。3歳までに、親は何を教えるべきか改めて考える時がきているように思う。幼児を持つ親は、誰もが必ず「優しい子」になって欲

5%の教育 「独り言」

「その他多数でいいのか!」 我が国の教育改革が加速度を付けてきた。常に教育というものは時の政治に左右される。新指導要領の特徴でもある「思考力重視」、しかし、この対象となる子ども達は極一部であるかも知れない。知識偏重からの脱却を目指すにも、現在社会を象徴する二極化の傾向は、子ども達の学力差という形で教育界にも存在している。知識偏重どころではない低学力の子ども達の存在が大学入試に大きな影響を与えた。また、全体の中で成績優秀者は5%程と非常に少ない。子ども達の学力を底上げするには

算数を考える

「タイルは考える力を養う」 本日、2回目の更新です。台風の影響と、深夜発生した地震のこともあり、今日はおとなしく学びの日になりそうです。そんなおり、朝刊に義務教育開始年齢を下げるというニュースが一面を飾っていました。ようやく幼児教育の重要性を取り上げて頂き、ちょっとほっとしています。 木曜日、ある保護者の方からお電話を頂戴致しました。長いこと我が子に使用させる為の「タイル」を探されていたというのです。そして、ネットから当研究所を見つけられご連絡されたと聞きました。それが、