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5%の教育 「独り言」

「その他多数でいいのか!」

我が国の教育改革が加速度を付けてきた。常に教育というものは時の政治に左右される。新指導要領の特徴でもある「思考力重視」、しかし、この対象となる子ども達は極一部であるかも知れない。知識偏重からの脱却を目指すにも、現在社会を象徴する二極化の傾向は、子ども達の学力差という形で教育界にも存在している。知識偏重どころではない低学力の子ども達の存在が大学入試に大きな影響を与えた。また、全体の中で成績優秀者は5%程と非常に少ない。子ども達の学力を底上げするには、義務教育の低年齢化を推し進める以外にないと判断し、教育再生実行会議は5歳からの義務教育化を目指すとして新たな指針を打ち出した。ゆとり教育にどっぷり浸かっている子ども達の意識改革はかなり難しい。予想される実施までまだ紆余曲折あると思うが、それまでの期間に公教育も民間教育も何らかの教育改革に向けた行動を起こさなければならないと思う。

知識偏重と言われながらも、多くの子ども達は知識不足は否めない。また、集中力、記憶力、持続力共に不足している状態から抜け出すには子ども達の力では無理だろう。ここで知識不足を補う指導法がある。学習の定着は言うまでもなく「繰り返し学習」だ。それに適した学習法こそフラッシュカードだ。入試科目に理科社会も含まれ、より知識を重視した内容に変化している。知識偏重を否定しているのにと思われるかも知れないが、思考力は、知識の先にある力だ。知識も語彙も無い子どもに考えろというのは無理がある。また、同時に学習環境で保持しなければならないことは、学ぶという意識の共有だ。これから待ち受けている多くの教育改革には、前提として学ぶ側と指導する側の意識改革が求められている。厳しいかも知れないが、学ぶ意識の無い者、学ばせようとする意識の無い者は省かれていく。共に学ぶことに対し真摯に向き合うことが求められるだろう。

子ども達に求められる学ぶ事への意識改革は、当然ながら保護者にも求められる。義務教育の年齢が下がるという事の意味をしっかりと認識しなければならない。また、何も学力優秀者だけが社会を動かしているわけではない。学力に負けない技術という知識を持っている方々が多く存在する。しかし、それぞれに共通することは「姿勢」だ。学ぶという姿勢であり、技術を磨くという姿勢だ。その思いが我が国の文化を支えてきた。かつてはバランスの取れた社会があった。学ぶという姿勢こそ幼児期から育むべき課題だと思う。今年のはじめから、私たちは教育改革に向けた新たな準備を始めている。特に注目される所は低学年の指導だ。年長から小学3年生の指導は難しい。専門性が必要になってくる。

当選必要な準備として教材開発が上げられる。また、指導法として、語彙力・集中力・記憶力・表現力などを高める指導が求められてくる。

そして次に大切な思考力がある。教材と指導法が一体となった学習指導が求められる。そこで教材とリンクした指導法がフラッシュカード・書写・聴写だ。これらは障がいを持たれているお子さんでも多くの学習効果が期待できる。事実、フラッシュカードを学習現場で応用したのは障がい者教育が始まりだった。それこそ、教育の原点なのだ。

2013/10/27


著:石川教育研究所 代表 石川 幸夫

石川教育研究所 代表 石川 幸夫

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