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暮らしや文化を自然体かつ能動的に体験できるデザインを/須藤修さん編

みなさんこんにちは!NIPPONIA白鷹 旧奥山邸プロジェクトです。今回は「#NIPPONIA 白鷹のホントノトコロ」と題し、プロジェクトメンバーそれぞれの視点で、NIPPONIA 白鷹の魅力と意気込みを語っていただきました!

今回のメンバーはデザインを担当している「須藤さん」です♪

ー自己紹介をお願いします

はじめまして、デザイナーの須藤修です。ふだんは飲食店や宿泊施設などの空間デザインや家具のコーディネート、ロゴマークやホームページ制作などを含め、総合的な立ち位置から継続的なブランドづくりをしています。

今回のプロジェクトでは、館内の家具や照明をはじめとするすべての備品の選定やオリジナルプロダクトのデザイン、各種印刷物やサイン計画などのグラフィックデザイン、他にも滞在のプランニングなど、幅広く業務を担当しています。

ープロジェクトに参加された経緯を教えてください!

2018年12月にプロジェクトの仕掛け人である梅津さんと出会ったことが始まりでした。その後、仕事内容に関わらずよくご飯に行くようになり、同世代の仲間との輪を広げるなどしているうちに、いつの間にか参加させてもらっていました。(笑) 宿のシェフである横澤さんとの出会いもその時のことがきっかけになっていますし、人のつながりには恵まれました!

そのように気が合うことや良いご縁をきっかけにつながることができているせいか、各自が役割や専門性を越えてプロジェクト全体のことを自分事として考えるような、良い空気感がある気がします。そんなプロジェクトに参加できてうれしく思っていますし、それ以上に期待に応えたいですね。

須藤さんが感じた白鷹の魅力を教えてください

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白鷹はふだんからよく来ていたのですが、蕎麦屋や和菓子屋をはじめ、産直に野菜や味噌を買いに行ったりと、とにかく美味しいものがたくさんある町という印象でした。(笑)その時は車で街を通り抜けるだけのことも多かったのですが、今回のプロジェクトをきっかけに、車を降り田園を歩いた時にしか感じられない雄大な朝日連峰の景色や、多様なものづくり文化など、日常の白鷹に感動や発見をする機会が多くありました。これらは観光用のコンテンツとしてではなく、ふだんの白鷹の営みとしてこれまで紡がれてきた独自の文化だと思うので、そういう暮らしの全容が魅力と思います。

ー今回のデザインや備品の選定などでこだっている点を教えてください!

今回はこの土地にもともとある暮らしや文化を「自然体かつ能動的に感じれる」ように備品や滞在の計画をしています。一見矛盾するような内容に聞こえるかもしれませんが、いわゆる高級ホテルに滞在する際の、何でも揃っていてどこの誰でも豊かだと思える状況をつくることに重きを置くのではなく、白鷹や山形のありのままの暮らしを休日として過ごすことができたり、知らないことを自分から楽しむことができる状況をデザインしたいと思っています。言うほど簡単なことではありませんが、地域としても実験的かつ可能性を生むことにつながると思っているので、より良い形で実現させたいです。そのためにも備品の細部まで意図したことを充実させていくなど、より小さい単位での積み上げが可能性だと信じています。
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具体的には、スタッフのユニフォームとしてパターンや織り方からデザインしている羽織りや、山形ならではの草木を染料にして染めるTシャツ、白鷹にある深山和紙を用いた照明、山形の陶芸家と釉薬からつくっていくうつわ、着物生地を用いてつくるアートワークなど、可能な限り細かなシーンに白鷹や山形らしさを体験できるよう計画しています。まだまだ制作途中のものもあるので、これからラストスパートです。

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また、建物内に残されていたおよそ5,60年程前から使われていたと思われる洋風のソファをリペアし、客室で使用することや、町内に保存されている民具を宿の中に展示するなど、昔からあった暮らしの品物にひと手間をかけ丁寧に伝える、ということも大事にしています。

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滞在のプランニングにおいても、敷地内で着物の着付け体験をした上で、写真を撮ったり、敷地内を散歩したり、食事をとるなど、日常に近い過ごし方を楽しめることをはじめ、草木染めや自然体験などのアクティビティも企画予定です。また、宿の敷地以外でも置賜地方の各地のつくりてや事業者と連携をし、ものづくり体験や自然体験も準備していますので、肩肘張らないこの地域のそのままの文化や、人のあたたかさにふれてほしいなと思っています。


ー最後にメッセージをお願いします!

この宿に滞在し白鷹や山形を感じることで、それぞれの暮らしに何か良いヒントが得られればいいなと思いますし、単純にこの地域に来て深呼吸しながらのんびりと過ごしてほしいと思います。私たちは訪れる皆さんがこの地域のふつうに触れやすい形だったり、共感しやすい状況を準備しながら、皆さんをお待ちしています。ぜひ、宿に足を運んでもらえればうれしいです。私自身もこの宿の完成がとても楽しみです。


須藤さん、ありがとうございました!

須藤修(すとう おさむ)
合同会社根を這う 代表
山形県南陽市出身。大学在学中から家具の修復や伝統工芸など山形の資源や人と共に多領域でデザイン活動を実践。県内の商業施設や宿泊施設を中心に、企業や市町村と協働しながら継続的なブランドづくりやデザインを行っている。

(editor. 広報/企画担当 和田有紗)


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