見出し画像

歌廻会-うためぐりかい- 始めました

歌廻会-うためぐりかい- 始めました

都立府中の森公園に隣接する府中市美術館、この美術館の端っこに素敵なテラスのあるカフェがあります。
府中乃森珈琲店
このカフェテラスで月一回、季節の歌を歌う会を開くことになりました。
第一回は2月21日に開催し、次回は3月22日です。

本記事では
公園で、カフェテラスという野外で歌うことの意味、理由、その試みの始まりのことを書きたいと思います。


今までにない生活の始まり

 2020年春、新型コロナウィルスの流行のため外出自粛の要請が出されました。学校はお休み、在宅ワーク、時間差勤務など、感染拡大を恐れ、「人が集まること」を避ける日々でした。

歌うことは飛沫感染につながるということで、やはり避けられました。新一年生だった息子の小学校の通学が始まっても、音楽の時間は歌やピアニカは使わない方針だったのが1年ほどあったでしょうか。

歌うことへの飢え

 2020年夏頃、すでに日は過ぎたひな祭りの歌を、なんとなく台所で夕ご飯の支度の最中に歌いました。すると当時6歳と3歳の子どもたちが台所まで走り寄ってきて「もう一回、もう一回!」というのです。「お歌歌って」と。その日は夕ご飯が出来上がるまで、うれしいひなまつりの1番と2番をずっと歌い続けていました。子ども達は楽しそうに歌うのです、季節外れの「うれしいひなまつり」を。

 このときに、ズーンと私の心に響いたのは、「声を出す」「自由に歌う」「気持ちを話す」「表情を見て、気持ちを分かち合って、感情を表現する」。そういったことが、歌うことにはぎゅっと詰まっていて、それが制限されていた時期はとても窮屈だったのだな、ということでした。

「しょうがない、みんな我慢してる、頑張っている、オンラインで楽しめるからいいじゃない、マスクしてたって勉強したり遊んだりできるよ、スキンシップできなくても気持ちを分かち合えるさ」と、子ども達は(大人達ももしかしたら)無理して頑張って思ってたんだな、と感じました。

同調するのが人間、だけど、、、

 当たり前が当たり前じゃなくなる。それは革命、または進化する前触れとポジティブな場合もあるけれど、この状況は進化ではなく退化なのかもしれない。

現状を、人の言葉や気持ちで理解するのではなく、自分自身の気持ち、考え、言葉で表現し、理解するべきだと改めて思いました。そうでないと自分自身を守れない。自分を守れない、大切にできなければ他人を尊重することができない。大切な視点だと実感しました。

もちろん病気から体を守ることは大事、そして病気に打ち勝つ力が弱っている人もいて、マスクやオンラインのあれこれが必要な状況は多々あります。だけど病気だけでなく、孤独や閉塞感で死を近づける人もいる。

 心の中で不安を抱えているだろう私の子ども達に「大丈夫だよ」と声をかけ安心させてあげながら、大人の私たちが子どもや無理して頑張らなくてはいけない立場の存在を掬いあげて、ウワベだけの「大丈夫だよ」ではない、大丈夫を作らなくてはいけない。そう強く感じました。

私にできること

それでは、私は何ができるのか。どうすれば、今の状態をよくしていくことができるだろうか、と考えた時に、思ったのは、「音楽を、歌を街中(マチナカ)に取り戻したい」ということです。

街中で歌声が聞こえてきて、偶然通りかかった人が、「懐かしいメロディだな」「歌うっていいな」「歌ってみようかな」と気持ちを緩ませてほしい。心を温め、響かせて、つなげてほしい。そうしないと、地域が、街が、硬く響かなくなってしまう。

 そういった気持ちから「やるぞ!やらねば!」と行動したのが、3年前に企画開催した地域活性化ウクレレライブでした。

地域活性化ウクレレライブを行った公園では、楽しい雰囲気のお祭りやフリーマーケットなどが中止でなくなり、公園周辺でも、偶然の出会いを作っていた街中のベンチも座れなくなったり無くなったりしました。立ち止まり立ち話をするのを憚られてしまうような街の雰囲気でした。それでは、気持ちも沈んでしまう人が多くなるのではないだろうか。街中の空気をウキウキとした弾むような雰囲気にできないのだろうか。私にできることはなんだろう。「歌うことだ」

2020年12月、2021年1月、2月、と月に一回府中公園でウクレレライブを開催。三回目には市民参加も受付け、歌いにきてくれた方もいらっしゃいました。

歌と笑顔、ウクレレの音色が街に響き、ほんの少しの賑わいを作れたかなと思っています。配信はたくさんの方に見ていただきました。

本当に効果はあったのか?
と聞かれたら、うーーん、わからないです。
数字で測ろうと思うと規模が大きいことをやらなくてはいけないし。でもやったほうがいいのかなぁ。アンケートとか?考えがある方がいらっしゃいましたら力を貸して欲しいです。

街中に音楽を

そして2023年2月、地域活性化ウクレレライブを一緒に作ってくださったTAKE3竹中さん、平田さん、そして、今回、「公園で歌う、地域で歌うことの意味」にご理解くださり、ライブ会場としてご提供くださった府中乃森珈琲店あゆみさん、皆様のお力を借りて、再び、「街中に音楽を!」ウクレレライブを開催します。

地域の方へ向けて、季節を感じ、ゆったりとした気持ちを整えるような時間をご提供する歌の会です。

新型コロナウィルスがあること、
マスクや消毒液や手袋で遮られることも当たり前になった今、

肌で感じる季節の移ろいを、人の言葉で、声で、公園で響かせること。
そして、一緒に歌ったり、奏でたりする時間を作ること。
そんな空間が地域を良くしていく、一人一人の心に小さな灯火を灯してくれる。
そう感じながらの草の根の活動です。

そして配信でお届けすることで
遠方の方、外出しづらい方へ向けることもでき、
地域の方々には、よく知っている場所でライブをやることで、散歩に出てみようかな、一緒に歌おうかな、ちょっと世間話しに行ってみようかな、美術館に行ってみようかな、と心を動かしてもらえるといいなと思っています。

歌廻会-うためぐりかい-

府中乃森珈琲店のテラスで季節の移ろいを感じながら、月の暦とともに、季節の歌を楽しみ、公園の自然と、訪れる人々との偶然の出会い、全てに感謝して、ウクレレライブの時間を創造します。

地域で活動し、自身も子育てに奮闘していること、昨今の社会状況から子どもの居場所が少なくなっていることを鑑み、このライブでは収入の一部を地域の子どもたちのために使わせていただきます。現在詳細検討中ですが、府中乃森珈琲店で利用できる「子どもチケット」を作る予定です。
「子どもチケット」とは、地域の子どもがお店に来たときにそのチケットで飲食ができるというものです。投げ銭チケットの一部の収入をそのチケット代に当て、居場所を求めて来店する子どもを見守りたいと思います。

ぜひ多くの方に関わっていただき、応援していただけたらと思います!


加藤希

企画運営協力
ノゾミウタ代表 シンガーソングライター 加藤希
TAKE3 竹中さん
府中乃森珈琲店 あゆみさん
平田さん


◉ 歌廻会について(2023年2月より毎月一回開催)

◉ 歌廻会応援チケット(投げ銭チケット)はこちら

https://ticket.tsuku2.jp/events-detail/01502009211026


◉ 地域活性化ウクレレライブについて(2020年12月、2021年1月、2月開催)

※現在は地域活性化ウクレレライブ応援チケットは販売を停止しています。活動を応援くださる方は上記、歌廻会応援チケットのご購入をご検討お願いいたします!

よろしければサポートよろしくお願いいたします❣ たくさん歌いたい、表現したいと思います。ありがとうございます💕