産後の安寧と激動の日々
うえ〜うえ〜、と
夕飯の支度の時間に、私を呼ぶ声が一層強くなる。
「待ってねーいま手が離せないからーすぐ行くからー」
などと言って、
キリのよいタイミングを探しながら忙しく手を動かす。
そうこうしてるうちに、
うえ〜うえ〜、が聞こえなくなったことに気づいた。
あれ?、、、(大変!)
急いで和室をのぞくと
8歳の子が、3ヶ月の子を抱っこして眠っていた。
安堵。
そして、
こんなに満ち足りた気持ちにさせてくれる兄弟の姿をみることができて嬉しかった。
長男は
夕方まで公園で思い切り遊んで帰宅後、
宿題をやってゲームする、というしっかりとしたルーチンを身につけていて、ルーチンを確立させるのが苦手な私にとって彼は本当にすごい人間であるのだ。
そんな彼は、宿題やってたら弟の泣き声が聞こえてきて、寄り添い抱っこしたら、夕方までしっかり遊んで疲れた体を思い出し、そのまま寝ちゃったのだろう。なんてかわいいんだ。
一方、次男は、人のぬくもりの中で眠りたくて泣いているのに誰も来ない。そこに兄が来て抱っこしてくれたもんだからあっという間に眠った様子。満足そうだ。良かった。
そして私は
3ヶ月の子どもをひとり、畳に転がして、夕飯の支度をする。
それだけ。
それだけなのだがそれがなかなか進まない。
みんな帰宅してお腹減ってるのにまだネギを切ってるなんてこともある。
今までは、そんな状況をなんとかしたいと自分なりに工夫するがそううまくはいかないことが多かった。
そんな「できない」続きの毎日を、
そのまま受け入れることができるようになってきた、やっと、3人目の出産を経て。
なんでかって、
たぶん、母になり父になり兄妹になって経験積んだからなんだと思う。家族がそれぞれ、たくさん感じてきたからなんだと思う。
(つくづく、私は体験、体感しないと前に進めない性格であることを思い知る。)
初めての出産育児の時には到底受け入れられなかった。
できない、しょうがない。
いや、頑張ればできるのにやれてない。
もっと要領良くやればできるはずなのにできていない。
みんなもっと上手くやってるのに私はできない。
そんな思いが薄ーくベースにあった。
だから、
毎日がとても幸せなんだけどとても辛かった。
でも今は、
できなかった、でも大丈夫だよと心から受け入れてくれる家族がいて、その気持ちに包まれて、私自身も受け入れられるようになったことを実感してる。
油断すると
ああできなかった、今日中にこれやらなきゃなのに、いい加減やりたいのに、
そんな思いに飲まれることもしばしば。
でもね、大丈夫。
全ては最善に向けて進めているから。
大丈夫。
根拠なき自信を掲げるのだ。
強さを持ちつつあるのだ。
うん、うまくいっている。
ひとつひとつにピリオドを打てない毎日はまだまだ続いていく。のだ。
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