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キャリア≠幸せ

かいとくんと一緒に住む予定でした。

森の中にツリーハウスを作って、そこでワニを飼って、DSとWiiを設置して2人で住むつもりでした。

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山に囲まれて、空気が澄んでいて、22時以降は人影を見ないような人口5万人の中途半端な規模の町で過ごしました。岐阜県にあるその町の中でも、さらに何もない小学校で過ごしました。

かいと君とは、お互いの両親が知り合いでした。入学式の日に互いの息子が同じ小学校に入学することを知った程度の知り合いです。ただ、そのおかげで話しかけやすいシチュエーションになりました。

入学してからクラスが離れるまでの3年間ほど、休み時間は常に彼と一緒に居ましたね。エンタメが存在しないこの町では、会話がエンタメでした。数年に一度、任天堂からリリースされるゲーム機は半年ほどで飽きていましたね。

それから10年以上経ちました。あなたのInstagramのストーリーズには可愛いお子さんや育ちの良さそうな奥さんの動画や写真が流れてきます。

土木関連の会社に高校卒業後すぐに入社し、今では家長のかいと君。

僕は、なんだかんだ結局、大学まで進んでいます。特に両親に勉強をしなさいと言われたことはありません。でも、大学まで進みました。

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あなたはツリーハウスを作りましたね。僕はまだです。どんな森で、どんな木で、どんなDSやWiiを設置するのかさえ決まっていません。

これからゆっくり考えます。

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