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『平家物語』は生きている

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『平家物語』は群像劇。そこに描かれてるたくさんの人物からあふれだすエネルギー、感情をとりあげていきます。『平家物語』を原文で語る、俳優金子あいの仕事を応援しています。
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記事一覧

『平家物語』をさらっと読んでみましょう 倶利伽羅落(巻7)

ーーーーーーーーーーーーーー 『平家物語』を、読みやすく現代語に訳しました。原文といっし…

『平家物語』をさらっと読んでみましょう 木曾最期(巻9)

ーーーーーーーーーーーー 『平家物語』を、読みやすく現代語に訳しました。原文といっしょに…

高雄の神護寺に文覚を訪ねて

猿之助氏怪僧を怪演 怪僧文覚。大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(NHK 2022年)で、市川猿之助さ…

平家物語~坂落 

坂落 源平の最後の三つの戦い、一ノ谷、屋島、壇ノ浦合戦。都まで一、二日で行ける摂津国に城…

平家物語~小宰相と通盛「小宰相身投」

一ノ谷合戦前夜 都に入った木曾義仲と、後白河法皇、源頼朝が争っている隙に、平家は勢いを取…

三種の神器と先帝身投

三種の神器 三種の神器とは、天皇の位のしるしとして受け継がれている三つの宝物、八咫鏡(や…

平家物語~一ノ谷・鵯越

腰越・満福寺 今回とりあげるのは、源義経です。 ーーーーーー ■源平合戦、ブームが来ているんじゃない?最近はテレビでも壇ノ浦合戦特集が続いているし。 ▲いいから、早く書いてよ。ここ(腰越)から帰れって、あんまりだよ。 ■「鎌倉殿の13人」ではさあ、平宗盛が書いてたじゃん。なんかやる気でないんだよな~。 ▲弁慶、はーやーくー。 ーーーーーー とまあ、こんなおしゃべりをしているのではないかと妄想してしまう銅像があるのは、腰越にある満福寺。先日、江ノ電に乗って行ってまいりました

平家物語の「舞台」を巡る旅➂~壇ノ浦合戦

平家物語の「舞台」を巡る旅① 「坂落」編 平家物語の「舞台」を巡る旅② 「敦盛最期」「小…

平家物語の「舞台」を巡る旅② ~一ノ谷合戦

平家物語の「舞台」を巡る旅①のつづきです。 須磨には平敦盛のお墓が2つ、ひとつは須磨浦公…

平家物語の「舞台」を巡る旅① ~一ノ谷合戦~

「この人たちはなにをコーフンしてるのかな」ときっと思われているとおもうけど、「平家物語」…

『平家物語』~とことん合わない二人 源義経と梶原景時

判官びいき 江戸時代にも熱狂的な義経”推し”がいて、『平家物語』にでてくる”色白のちびで…

『平家物語』~逃げ惑う人々、そして「小宰相身投」 ~

『平家物語』のジャンルは軍記物語なので、合戦を描いた物語というイメージがありますが、合戦…

『平家物語』~熊谷直実!~

熊谷直実に注目 『平家物語』の人気章段のひとつ「敦盛最期」。「とくとく頸をとれ」と十七歳…

『平家物語』奈良炎上~どうにかできなかったのかなぁという思い

奈良炎上 『平家物語』巻五「奈良炎上」は、平清盛の命令で重衡が奈良(南都)を攻めたところ、民家に放った火が延焼して、興福寺も東大寺の大仏も焼け落ちてしまい、戦さとは無関係な、老僧、学問僧、児たち、女、こども、童たちにも大勢の死者がでた事件を、現場で目撃しているかのような臨場感あふれる筆致で描いています。 戦さに勝者はいない とくに大仏を焼いた罪は『平家物語』で大きく取り上げられいて、清盛は、奈良焼亡の約二ヶ月後、その報いで高熱にうなされて”あつち死”します。妻の二位尼は