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年輪経営:木のように育つ会社

尊敬している経営者のお一人が、伊那食品工業の塚越元社長・会長です。
寒天の製造で国内シェア8割を誇り、長野県民には「かんてんぱぱ」ブランドで有名。

そんな塚越さんの経営哲学が詰まっている書籍が↓

経営者の心構えを書きながら、優しい文体で、堅苦しくない。人柄がにじみ出た文章。大好きです。

そんな塚越さんが書く、21世紀の経営者の心がけ10か条があります。

1. 専門の他に幅広く一般知識を持ち、業界の情報は世界的視野で集めること
2. 変化しうるものだけが生き残れるという自然界の法則は、企業経営にも通じることを知り、全てにバランスをとりながら常に変革すること
3. 永続することこそ企業の価値である。急成長を戒め、研究開発に基づく種まきを常に行うこと
4. 人間社会における企業の真の目的は、雇用機会を創ることにより、快適で豊かな社会を創ることであり、成長も利益もそのための手段であることを知ること
5. 社員の士気を高めるため、社員の「幸」を常に考え、末広がりの人生を構築できるように、会社もまた常に末広がりの成長をするにように務めること
6. 売る立場、買う立場はビジネス社会において常に対等であるべきことを知り、仕入先を大切にし、継続的な取引に心がけること
7. ファン作りこそ企業永続の基であり、敵を作らないように留意すること
8. 専門的知識は部下より劣ることはあっても、仕事に対する情熱は誰にも負けぬこと
9. 文明は後戻りしない。文明の利器は他社より早くフルに活用すること
10. 豊かで、快適で、幸せな社会を創るため、トレンドに迷うことなく、いいまちづくりに参加し、郷土愛を持ち続けること

特に心に残っているのは3番目。急成長を戒め、という部分。

昭和にあった寒天ブームのとき競合他社は一斉に設備投資を行い生産量を急拡大したそう。しかしブームが過ぎ去ると、過剰設備になり収益性が悪化、どんどんつぶれっていった、と。
そんな中で、そこの商品を楽しみにしていたお客さんはもちろん、取引先や銀行、従業員にまで迷惑をかけていた姿を、塚越さんはじっと観察していらっしゃったんでしょう。

急成長をせず、良い製品を作るための投資を怠らずに着実に成長していくこと。これを塚越さんは「年輪経営」といいます。

ロマンだからと、景気がいいときは思い切り急拡大しておいて、ダメになったら放り投げる。多くの人を犠牲にする。そういう考えの人は、経営者になってはいけないのかもしれません。
(いい会社を作りましょう、より)

最近、CoineyとStores.jpが合併してできたheyの会社紹介の中で、

スケールよりも、スタイル。

という言葉がありました。

私も、スタイルを大切に、幹の太い木を育てていく年輪経営を実践していこうと思います。
これからも、どうぞよろしくおねがいします。

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