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生まれる前から反抗期娘⑨「○ちゃんのピアノ」

小3頃、○ちゃんと呼んでいた。○✖️の○。正解の子、正しい生き方をしていくと、去年まで頑張ってきた。やっと角が少しは取れた。って○には角がないか。
後は、お尻が半球をつけたようにプリップリだったから。
「○ちゃん」と呼べば振り向いた。

中学の時、合唱祭というのがあってクラス対抗で競い合うのだ。
本番の舞台は、1000人も入るホールだ。学年で1位を取れば感動して泣くくらいの青春だった。

そこでピアノを習った事もないのに中2の時ピアノの伴奏のオーディションに受かってきたのだ。
5才頃、2段の太い五線紙に私手作りで音符書き込み教えた。とはいえ上の子のお下がりだ。
上の子は、順番に楽譜が書き足されていくのに、○ちゃんはお下がりの出来合いものなので、愛情はさほど感じれなかっただろう。
音感もリズム感もいいので、ピアノを習わないかと進めたが、やらなかった。
上も下の子もそんなにたくさんはやらなかったと思う。思い出にはなったかな。
二人共中学では吹奏楽部のパーカスになり、パーリー(パートリーダー)になる。
3年で上は部長、下は副部長になる。
パーカスは、リズムは徹底的にやる。私は弱い。

中2でピアノの伴奏を引き受けてきた時は私は半ば怒った。
どんなに大変か。
「本番が本番でない。
練習スタートする時から本番だ。
途中で止まっても、歌は止まらないから途中から入れるくらいにしなければならない。何よりテンポキープが大事で、皆の息を吸うところで一緒に吸うくらいの余裕が欲しい。とにかく仕上げはメトロノームで徹底的に仕上げなさい。」
何より怒っているのは、他にずっと習ってきた友達を蹴落として引き受けてきた事だった。かわいそうじゃないか。
娘にしてみれば、私を見てきていてピアノのは習うものでなく。自分で練習するものだった。
♪HEIWA の鐘♪は散々合唱の練習してきて伴奏まで頭でなってるのだろうけど。
全部、ドレミを書き込む。
初めてやる子あるあるで、楽譜を見ない。暗譜してしまう。
3年は、「オーラを出してきたら駄目よ。去年と違ってあまり歌った事のない♪あなたへ♪という歌なのだから。」
はい、推薦されました。はい、オーディション受けて合格しました。去年と同じ、ドレミを打つとここら初めて大舞台を踏みました。
私は大きな声で言いたい。
「私は教えてません。厳しく教えたりしてません。」他のピアノを習わせてるお母さんにどんな顔すればいいのですか。
本番、ホール見に行き全校合唱の伴奏する一番上手な子のお母さんに愚痴った。
「度胸がいるからね」と返事された。
そう。度胸。度胸しかない。それのみ。頑固一徹。猪突猛進。やり通す。
私は人前でピアノを披露した事がない。

ちなみに上の娘は合唱祭では、中1から指揮をやり、たくさんのお母さんからお褒め言葉をいただき3年に全校合唱の指揮した。

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