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痛みを読み解く:胸腰部の痛みの原因【多裂筋の筋力低下】

お疲れ様です。はらリハです。

本日は…
『胸腰部の痛みの根本的な原因:固有背筋の筋力低下』について説明します。

前回までのおさらい

腰痛をはじめとする胸腰椎の痛み3選

腰痛をはじめとする胸腰椎の痛みを力学的ストレスから考えると…

□ 伸張ストレス
□ 圧縮ストレス
□ 剪断ストレス

の3つに大別することができます。

以下に、簡略的に説明します。

◯ 伸張ストレスは…

胸郭の重みで全方に倒れる力に対して、胸背部〜胸腰筋膜に伸張ストレスが生じる。

◯ 圧縮ストレスは…

椎体/椎間板部に直立立位や重いものを持ち上げる、回旋動作などにより圧縮負荷が増加することで生じる。

◯ 剪断ストレスは…

仙腸関節の安定性を高めている靭帯の張力が過度に高い状態の際に疼痛が生じる。

※ 詳しくは以下のリンク参照

胸腰椎の「筋/筋膜性」の疼痛と4つの原因

伸張ストレスによって疼痛が生じる場合には以下3つに由来する機能障害の可能性があります。

☑︎ 固有背筋外側群:腸肋筋/最長筋
☑︎ 固有背筋内側群:多裂筋
☑︎ 胸腰筋膜

これらは、胸郭の重みで全方に倒れる力に対して、胸背部〜胸腰筋膜に伸張ストレスが生じます。

このストレスの増加は、筋内圧を上昇させて、疼痛の原因になります。

上記の疼痛を評価する際は、前屈動作テストが有効です。

※ 評価について以下のリンクを参照
https://note.com/nou_reha_com/n/nb5dd234a5fb6#702da8ca-75be-404c-a22a-c6d22865a8f7

静的立位の状態から、前屈動作を行うと重心は前下方に移動すると、背部に位置する筋腰筋膜、固有背筋の外側群/内側群は、伸張されながら上半身を支えることになります。

これと相反する作用は「体幹屈筋群/伸筋群股関節周囲筋」の協調した機能が求められます。

以下、4つの運動学的要因が破綻した場合に疼痛が生じると考えられます。

1)固有背筋の筋力低下
2)体感屈筋群の筋力低下
3)腸腰筋の短縮
4)股関節伸筋群の筋力低下

本日は「固有背筋の筋力低下」を読み解いていきます。

固有背筋(多裂筋)の筋力低下

重力下において、胸郭を含む上半身の重量は胸腰筋膜と固有背筋で支持します。

固有背筋(多裂筋)の筋力が低下すると、その重量を支えるために胸腰筋膜と固有背筋は過緊張状態となり、伸張性が低下します。

そのため、前屈運動などによって過度な伸張ストレスを加えると疼痛が生じやすくなります。

運動療法のポイント
● 多裂筋の収縮を優先する場合、固有背筋外側群を抑制しながら、多裂筋の収縮を促通する必要があります。例えば、被験者を腹臥位にし、両肘で体重を支持しながら体幹を進展してもらいます。この時、外側群を徒手的に伸張し、抑制をかけながら多裂筋の収縮を促通すると良いです。
● 疼痛が生じている場合は、過度な筋緊張を抑制します。大きな脊柱運動を伴わないホールドリラックスが効果的です。固有背筋は、体幹屈筋群/股関節周囲筋などの影響を受けるため、疼痛が減少すれば、骨盤/腰椎をコントロールしながら全身運動を行うと良いです。

※ ホールドリラックス
伸ばしたい筋肉に抵抗をかけて、その後ストレッチをしていく方法(相反抑制)
→2〜3秒の最大等尺性収縮の直後に力を抜かせ、リラクセーションを得る手技で、関節可動域の拡大、疼痛の緩和に用いられる

おわりに

ここまで読んで頂きありがとうございます。

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