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病前のイメージで動かしていませんか??

お疲れ様でした。脳リハです。

本日は、脳卒中後のイメージの違いについてお話しします

病前のイメージ

自宅から職場へ出勤し、

お客様の自宅で電気回路の修理をしていた。  

その時、今まで経験したことのない激しい頭痛とともに、意識を失い、

目が覚めた瞬間、

左半身が動かない

私がその立場なら、すぐ現実を受け止めて、

この手足を動かせるようにするぞ!

と、すぐに切り替えるのは無理です。

もう2度と動かないかもしれない。
不安で眠れない日々が続くと思います。

目が覚めたら元に戻っているのではないかと、
思いながら眠りにつき、
眠りから覚めると、また動かない手足と向き合わなければならない現実。

しかし、いずれは病態を受け入れなければいけません。

この受け入れる過程が無ければ、回復はまず無理です。

なぜなら『病前の手足と、病後の手足の動かし方は全く違うもの』だからです。

なぜ違うのか??

手足がなぜ動かないのか。

1つは狙った場所を動かす時に「どこを動かさなければいけないのか」に対して、適切な注意が向けられているのか?

についてです。

コップを持とうとする時に、あなたはどこを動かそうとしているか、認識をしていますか??

ほとんどの方が「手先」と答えます。

もちろん、手先も必要ですが、そこだけ意識を向けてもコップに手は届きません。

この時、見られやすいのが身体ごとコップに近づけて手先をコップに近づける現象です。

この現象の問題は、病前のイメージで動かしているに他なりません。

病前は何も考えず、「飲み物が飲みたい」と思考が働くことで、手先がコップに近づきます。

しかし、病後は「飲み物が飲みたい」と思っても、以前の手足ではないので言うことを聞きません。

その為、働きやすい筋の緊張を使ってしまったり(肘が曲がり、手を握る現象)、体幹で代償するなどの、『本来の動かし方と逸脱した動かし方』を選択してしまうのです。

病後のイメージを養うために

ほとんどの脳卒中の方は、自分の最大限の機能を発揮できていません。

指が少しでも反応している方は、必ず運動神経は通っているので、この先動く可能性は大いにあります。

その為にも、いまの自分の体の状態を深く理解、リハビリ用語では認知しなければいけません。

その為にも、自分でできることは非麻痺側との比較です。

なぜ、こっちの手足ではできて、麻痺側は出来ないのか。

どこが動いていないのか?

関節は?

感覚の種類は?

両手動作は?

様々な活動の中で、非麻痺側と比較をして下さい。

この経験は必ず自分の糧になります。

病前のイメージでいくら動かしても動きは出ません。

病後にアップデートしなければ先はありません。

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