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視覚イメージと筋感覚イメージ

お疲れ様です。セラピストの脳リハです。

本日は、

視覚イメージと筋感覚イメージ

についてお伝えします。

運動イメージの定義

以下にまとめます。

『実際の運動を伴わず、目的とする運動に関与する様々な感覚を予測しながら心的に運動をシュミレートできる。』

(運動イメージに伴い運動機構-内藤ら)

『運動イメージは心的にある動作を想起することと定義される。』

(運動イメージと運動パフォーマンス-水口ら)

運動イメージには、様々な定義や呼称があり、

広義にはメンタルリハーサル(頭の中でリハーサル)がありますが、運動イメージは大分して、2つに分けることが出来ます。

☑︎ 視覚イメージ
☑︎ 筋感覚イメージ

2種の運動イメージ

頭の中で、自転車に乗ることを想像してみて下さい。

その時、頭の中でイメージした映像は、

①自転車に乗っている自分を見る視点ですか?

②自転車を運転してい目線の視点ですか?

①が視覚イメージ

②が筋感覚イメージ

となります

❶ 視覚イメージ(三人称視点)

☑︎ 自分の動きが他者が行なっているようように見えるイメージ
☑︎ 脳活動 : 後頭葉、上頭頂葉


❷ 筋感覚イメージ


☑︎ 自分が実際に行っているイメージ
☑︎ 脳活動 : 運動関連領域、下頭頂小葉

このように、頭の中でイメージする際に2種類が存在しており、どちらも脳の活動が異なります。

筋感覚イメージの活用

臨床では主に、『筋感覚イメージ』が活用されます。

イメージをする前に、運動プログラムの構築が行われる為、より目的となる動作や行為に必要な機能が得られる為、ここは非常に臨床で活用できます。

しかし、イメージは相手の頭の中に存在する為、言語的な教示では、本当にその過程を踏んでいるかは定かではありません。

そこで使えるのが「MR課題」となります。

MR(メンタルローテーション)課題の活用

【MR課題の有効性】
Stephen) はポジトロン断層法(PET)を用いてMR課題 時の脳活動領域を計測した。その時の責任領域として、一次運動野/上頭頂小頭/下頭頂小葉/島/BA6/BA9の活動が明らかにされている。

機能的磁気共鳴画 像法(fMRI)を用いた研究では、手のMR時における両側の上頭頂小葉/視覚領域/運動野の活動が報告されており、MR課題が脳内における身体イメージを基本として、運動イメージと等価的な脳活動を示すことが明らかにされた。

運動イメージの活用できないケース(右半球損傷による空間処理ができない方など)もいますので、こういった簡易検査は有効です。

この課題は、

シートの中に基準となる右手が1つと、
左手/右手が混合し様々な方向を向いている手の絵が10本あります。

その中から、右手を5本見つけて丸をつける

という課題です。

右手を様々な方向や指の位置関係など比較照合し、適合するかを頭の中で想像(イメージ)することで、筋感覚イメージが活用される為、運動を遂行する為の脳活動が高まるだけでなく、
訓練として、運動イメージが使用できるかが判断もできる為、ぜひ試してみて下さい。

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