見出し画像

オフィスとリモート混在の会議を成功させる

オフィスとリモートが混在する会議を行う場合、オフィス側がメインになってしまい、リモート側は「オフィス側の会話が聞き取れない」「会議の進行についていけない」など会議に参加できた気持ちがしないことも多々あると思います。

オンライン会議システムを使用して、オフィス側とリモート側の参加者が混在する会議を運営した際に重要だと感じたことをノウハウとして残しておきます。

会議の進行役を設ける

会議を進行する役(ファシリテータ)を設定するようにします。基本的には会議を主催する人が役を担うほうが良いと思いますが、ファシリテーションは向き不向きもあるので上手い人にお願いするのも良いと思います。
慣れないうちはオフィス側に居る人が担当したほうがいいと思いますが、慣れてきたらリモート側に進行役を置いても問題ありません。

進行役がやることとしては、タイムキーパーや会話が錯綜した場合の整理、発言ルールの整備をすることです。
オンラインの場合、オフィス側は誰が喋っているのか分かりにくかったり、リモート側が発言でぶつかってします。名前を伝えてから喋ってもらうように促したり、ぶつかってしまった場合などは指名して順番に喋ってもらうなど配慮する必要があります。

個人的に感じることなのですが、オフィスでの会議でも発言が無かったり、進行の合間などで「無言の時間」が生まれたりすることがあると思います。僕はあの時間が苦手なのですが、オンラインだとグレードアップして「地獄の時間」に感じます。あまり無言が続かないようにファシリテータが配慮出来ると良いかなと思います。

アジェンダとゴールを設定する

会議で話したい項目や順番と想定しているゴールをあらかじめ設定しておきます。時間がカツカツな場合はそれぞれの議題での想定時間配分などもあっても良いと思います。

オンラインに限らず失敗する会議の多くは、会議でやるべき事が定まってないパターンです。会議の主催者や進行役は、実際の会議をイメージして時間配分が適切なのか、アジェンダ通りでゴールにたどり着けるかどうかを考え、事前に調整する必要があります。

僕は会議を実施した背景情報をプラスで設定するようにしていました。「~ポジションの採用開始にあたり、ヒアリングを行いペルソナ設計を実施した。本会議ではヒアリングを行った人を集め、認識のズレがないかや採用を開始して問題ないかを確認する。」のような感じです。
会議名やアジェンダなどから伝わるものもあると思いますが、明確に伝えておくことでゴールやアジェンダに関する参加者の認識のズレが比較的少なくできるかなと思います。

資料を事前に配布する

オンラインストレージを使用して会議に参加するメンバーに資料を事前配布しておきます。全部読み込んで来てもらえると話は早いのですが、そうも行かないことも多いと思うので、だいたいどんな内容なのかパラッと目を通してもらうだけでOKとしていました。

会議は話し合いの場なのですが、前提情報の理解に会議時間を割いてしまうと目的が達成しにくいです。可能な限り事前に情報を把握してもらい、各自で調べてもらったり、質問したいことをイメージしてもらうと時間を取らずにスムーズに進むと思います。

僕は配布予定の資料をGoogleスライドなどを使用して作って、作成段階から共有することも行っていました。会議実施までで時間に余裕のある時に見てもらえることや、未完成だとしても大体の資料の構成が分かるので有用かと思います。

議事録をリアルタイムで書く

Googleドキュメントなどリアルタイムに共有できるものを使用しつつ、画面共有機能を使うなどして議事録をリアルタイムで見せながら書くようにします。議事録には予め資料へのリンクやアジェンダ、ゴールなど会議で使用する情報を予め記載しておき進行用資料としても使っていきます。

議事録をリアルタイムで書くことで、リモート側で声が聞こえないことがあったりしても議事録を見ながらキャッチアップすることが出来ます。またアジェンダやゴールを常に意識しながら会議を行うことも出来ます。
また同時編集が出来るドキュメントを使用することで、会議中に発言している人以外など複数人で議事録を継続できるようなメリットもあります。

コツとしては、体裁はあまり考えず要点だけを押さえる形で記録するようにすることです。あくまで会議中の話の流れが分かれば良いので、箇条書き形式で問題ないと思います。議事録としての清書は終わったあとに時間を取って仕上げます。

適度にリモート参加者にリアクションをとる

話について行けているか、音声が聞こえているかなどの確認のため、ファシリテータ(進行役)が参加者に対して適度にリアクションを求めるほうが良いと思います。
また、リモート側は話し出すタイミングが難しい事も多いので、リモート側に意見や質問がないか確認する機会を設けたほうがスムーズに進むと思います。

リモート側のリアクションも特別声を出してリアクションする必要はなく、絵文字機能を使ったり、画面にお絵描きできる機能でマルを書いたりなどするので十分だと思います。

オフィス側は全周型マイクスピーカーを使用する

オフィス側の参加者がそれぞれのPCのマイクやスピーカーを使用するとハウリングが発生しやすいです。そのため、全周型のマイクスピーカーを用意するのが良いです。

前職では「Jabra SPEAK 510」という製品を使用していたのですが、USBとBluetooth両方使えるのと小さいので持ち運びにも便利で重宝しました。
当時アメリカ支社で働いていたメンバーが音質などおすすめしていたので購入したのですが、おすすめの通りマイクノイズも少なくて長い間使用しました。

喋らないときはマイクをミュートにする

空調などのホワイトノイズや咳払いなどのノイズが入ってしまうことがあるので、適宜自分が喋るパートではないときはマイクをミュートするようにしていました。

また、オフィスであればちょっとした相槌も聞き流しやすいのですが、マイクだと思っているよりも大きな音量で拾ってしまい、進行を阻害してしまうことがあります。

ホワイトノイズなどはオンライン会議システムで技術的に解決出来るものもありますが、咳や家族の乱入など突発的なノイズは解決出来ないと思うのでミュートにしたほうが良いと思います。
ただ、家族の声とかペットの鳴き声が聞こえたりするとホッコリしますね。

リモート側のカメラはON/OFF自由

表情が分からない、リアクションが見えにくいなどからカメラON必須とする会社もあるようなのですが、リモート側は発言者が誰かハッキリしていることもあり、カメラのON/OFFにはあまり左右されないと思います。なので特別カメラのON/OFFにはこだわらず自由で良いと考えていました。

むしろカメラがONの場合、自分が画面に映っていると気になって妙に気が散ってしまったり、部屋が映っちゃったりするのでデメリットのほうが大きいかもしれません。

ただ、面識のない方との会議の場合は、顔が見えると信頼感を得られると思うのでONのほうが良いかもしれません。ある程度勝手知ったる間柄であれば特にOFFでも良いと思います。

会議進行の振り返りをする

会議進行についての良かった点や悪かった点の振り返りを別途行うようにします。振り返り方はKPT方式(良かった点, 改善したほうが良い点, 改善アクション)が良いと思います。
幾つかの会議を束ねるような形で実施するほうが意見がたくさん出るのと、特定個人への意見になりにくいので良いです。

会議についてやり方を振り返ることはあまり無いと思うのですが、ある程度の期間で振り返りを実施したほうが良いと思います。通常だと「~さんの進行の会議は良くない」という抽象的なネガティブ情報しか出てこないのですが、それだと改善までに至らせることは難しいです。
明確に振り返りを実施して、良い部分と合わせることで改善に向かわせやすくなります。

最後に

以前から海外の企業がホストになったオンライン会議をすることが多く、今回のノウハウはその会議で先方が実践されていた事や課題に感じたものから始めたものが多いです。

今回ほとんどのノウハウはオンライン混在会議に限らない内容になってしまいましたが、いつもと違う環境での会議では特に当たり前の内容を徹底する必要があると思います。

おわり

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?