《最新》学校アップデート 【@毎日1冊「教育」本チャレンジ10日目】
早いもので10日目です!!!
今回は2020年5月12日出版(書いている日が5月4日なのでまさかの未来)の本を読んでみました。
コロナによりますますのオンライン化が進む学校はどう変わるべきなのかが書かれていました!!
【忙しいあなたに】Yuki's Summary📚
本書は5人の方による共著であり、ほとんどが文部科学省、教育委員会と関わりのある方で、国としての政策や方針をベースに学校改革に迫る本であった。その中でも学校外との関わりにも触れており、改めて社会に開かれる学校に変わっていくべきであることを認識した。
本書の冒頭では「アップデート」への意識変化を促すことから始まる。これまでは長い時間かけ綿密に準備をして改革を行うことがスタンダードであったが、現在の変化の激しい世の中においてはアジャイル(agile)的な考え方が必要だと話されておる。アジャイルとは「迅速な」などを意味し、素早い変革が求められている。そこを踏まえて読むことで、教員の意識から変えなくてはいけないことに重みが出る。また、コロナ騒動からのこちらの本の出版までの速さがまさにアジャイルであり、説得力がある。
数多くの大変参考になるテクノロジーを用いた実践が書かれていて、小さなアップデートの方法を学ぶことができる。その中で、本書ではテクノロジーを「文房具」とたとえ、あくまで授業をよくするものとして捉えている。SAMRという考え方が秀逸であり、ICTをどう学校に導入するかを段階的に示したもので「代替」→「拡張」→「修正」→「再定義」という流れである。コロナによりオンライン化が進み、オンラインでの授業の完結が叫ばれているが、基本的にはまず、今までの授業における活動をICTによって代替して、効率をあげたり、学びを深めるところから始めるべきである。ICTを用いた全く新しい授業内容は最終段階に来る。
変化の基礎としては3点が強調され、「学力から資質能力へ」「探求と個別最適化」「学習環境としてのテクノロジー」であり、ここに対してのアジャイルなアップデートが求められている。
図書館での取り組み
工学院大学付属中学校・高等学校の取り組みを取り上げたい。
こちらでは図書館に「アウトプット」ができるブースを誕生させた。
「学校図書館が学びのプロセスを支える場所であり、あらゆる情報が集まる図書館の中で、いろいろなアウトプットが可能になったら良いなと思った」
ここが始まりであり、ここでは「プレゼンの練習や話し合い」ができ、加えてICTを活用した情報収拾が可能である。3Dプリンターも使用可能で、生徒は自分のアイディアやひらめきをすぐに形にできる。
3Dプリンンターが使える学校なんて羨ましい限りだ。
これから自分で何かを作り出すことが重宝される時代において、図書館のインプットがこのスピード感でアウトプットできる環境は非常に良いなと感じた。
教師の仕事を減らす
本章ではICTによる変革は教師の仕事を減らすことにもつながると話す。
特に成績に関しては一人一台のタブレットでの学習がスタートすれば、正確で膨大なデータの収集が可能であり、いちいちテストなどで確認しなくてもデータから進捗状況が確認できる。
また、健康観察に関しても一人一人がタブレットで提出できたり、出欠がオンラインで見れたりすることで、多くの負担が減る。
ここに関しては、本書で紹介されていた蓑手章吾先生の実践が面白かったので参考にしたい。
学習を「到達ベース」に
こうした成績に関するアップデートは学習を「学習時間ベース」から「到達ベース」つまり、理解できたところを学習のゴールにすることを可能にする。
これには大賛成で、自分が教員時代にこれをものすごく感じたことは「九九」の学習だ。
「九九」はご存知の通り算数・数学の「基礎」として大変大切であり、2年生の算数においてメインイベントといったも過言ではないのだろうか?
そのため、全員への確実な定着が求められ、多くの時間を割く。
私は毎回「九九の暗唱」をどう楽しくするかを考え授業を行なったが、内心ではもう九九ができる子にはもっと発展的な内容をさせてあげたいと切に願っていた。
しかし、習熟度別を取っていた自分の学校において、そんな奇抜なこともできず、九九ができる子に対して、永遠に練習させていた。
一番、辛かったのは最初に「段」を紹介するときで、だってもう紹介の段階でほとんどの子が見ずに言えてしまうのだ。
そんな子にもすでに言える九九を練習する時間が、丸々2、3時間待っているのだ。
また、九九が苦手な子には時間内にクリアしなくてはいけないというプレッシャーがある。
情報モラル・セキュリティー
ICT導入の課題となる点として、子どもの「情報リテラシー」への支援が挙げられる。インターネットによる犯罪やトラブルに巻き込まれないようにするためだ。
ここに関して、「さとえ学園小学校」の取り組みは面白い。
さとえ学園小学校では、レベル制度を採用していて、子どもは情報リテラシーが認められると、セキュリティーレベルが下がる、つまりいろいろな機能を使えるようになる。こうすることで、段階的にICTを扱うことを可能にしている。
また、設備としての問題点もある。
例えば小学校全12学級30人を想定した時に、一斉に372台(教師分を含む)が稼働することになる、そのための電源やサーバーの確保が必要となる。
また、故障などにも対応が必要になり、国としては4校に1人のICT支援員を進めているが、その役割は非常に大きいものになっていく。
10日目終了です!!!
今回から、より簡潔に伝えようという意図で、語尾を「です・ます調」から「だ・である調」に変えてみました。書きやすいというのも正直ありました。
(どうでも良いか笑)
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!!🌞
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