手作りすることの意味 〜ハンドメイド小冊子企画2ndの開催に向けて〜
こんばんは。noハン会スタッフのKojiです。
本日はnoハン会2ndに向けて、今年の夏に開催された「ハンドメイド小冊子企画」についてお話をさせて下さい。
8/25(日)に開催された第1回noハン会。そのコンテンツのひとつとして誕生したのが小冊子企画でした。
noハン会を開催するにあたり、当時のスタッフが大事にしようと心がけていたことがあります。それは「ひとりでも居られるスペースを作る」こと。
当時、note非公式イベントというのは頻繁に開催されておらず、もちろん第1回noハン会に参加したメンバーは全員が初対面という状態でした。
そんな中で突然輪から外れてしまったり、話す相手がいなくなってしまう時間が生まれるというのはやっぱり苦しいんじゃないか。そう考えたスタッフは、事前ミーティングで意見を出し合いながら「おすすめ○○コーナー」を作ることにしました。
おすすめの本、漫画、絵本、作品。ご自身の作ったものでももちろんかまいません。POPつけてもらっても構いません。(笑)
当日、文房具を置いてPOPとか感想とか書いたりしてもいいかもしれないですね!
いろいろ置ける場所を作るので、ぜひみんなで読み合いましょう♡
(「【続報①】8/25(日) 非公式noterによるハンドメイド展示交流会(仮)」より)
このコーナーに関するnoteをアップしたところ、ある方がスタッフに連絡を下さいました。それが文豪りんごさんでした。
”「ハンドメイド」をテーマにした小説を提供させてもらえませんか”
文豪りんごさんのその申し出にスタッフ一同は大喜び。ぜひお願いしますという返事をしました。
そして、それとほぼ同時期に提案をして下さったのが篭田雪江さんでした。
”noterさんの作品を集めて簡単な冊子を作るのはどうでしょうか”
第1回noハン会の小冊子企画。それはまさに、このお二方からの素敵な提案がもとになっているのです。
「ハンドメイド」をテーマにした小説を募集して、それを”小冊子”にしよう。
お二方の提案を組み合わせ、ふとそんなアイディアを思いついた私はすぐさま企画の担当者として名乗り出て、穴ぼこ状態であることを承知の上で以下のnoteを投稿しました。
小冊子を作るというのは割と簡単なことのように思えますが(当時の私もそう思っていました)、実際に手をつけてみるとやるべきことが次々と見えてきて、これは収集がつかなくなるのではないかという不安を覚えたのも確かです。
文字数はどうするか。募集から完成までのスケジュールはどう組むか。作品の校正をする時間はどれくらい必要なのか。募集期間や応募作品の規定も決めなくては。
「創作文芸」のくくりってなんだろう。随筆(エッセイ)はどうするか。小冊子データを作れたとして、それをどこでどのようにしてプリントするか。その際にかかる印刷料金はいくらか。枚数はどうするか。どれくらいのサイズや厚みが適切なのか。作品は何篇まで入れることができるのか。表紙も考えなくては。
本当に小冊子なんてでき上がるのだろうか。
考えれば考えるほどに不安になりました。けれど、それでもやりたいと思っていたことは確かです。なぜなら、noteにアップされる作品たちが大好きだったから。
いろんなnoteを通して、様々なクリエイターさんの存在を知ってきました。いろんなnoteを通して、ここは実力者揃いだということも身に染みて感じてきました。お互いがお互いの武器を認め合い、褒め称えることができるこの場所が本当に大好きでした。
そんなクリエイターさんたちの作品がぎゅっとひとつになった小冊子を作ったら、きっととんでもないことになるだろう。
当時の私は、なぜかそんな確信がありました。やるべきことは本当に山ほどあった。けれど、その大きな期待に向けて、私たちは動き始めたのです。
応募要項をなんとか考えて上の告知noteをアップしたところ、10作品集まればいいと思っていたこの企画には、最終的に23もの文芸作品が集まりました。なかには初めて書いた小説を応募して下さった方もいて、胸が踊ったのを覚えています。
1冊にまとめようと考えていた冊子は、厚みを考慮して2巻に分けることに。多くの方がこの企画に注目してくれていることに、日に日に感謝が増すばかりでした。
尚、その際に大活躍して下さったのが校正メンバーとして名乗りをあげて下さった神谷京介さん、はるさん、おまゆさん。
応募作品を整理するためにと神谷さんが作って下さった管理シートでデータを共有しながら、「応募→校正→完稿」の流れを作り、それぞれが作業に励みました。募集期間は毎日のように連絡を取り合っていたことを今でも覚えています。
校正は一見手間のようにも感じるかもしれませんが、実際に小冊子を作ってみて、校正ほど重要だと気付かされたものはありませんでした。それは、企画に寄せられた作品全てが熱くて、挑戦的で、努力の結晶のように見えたからです。
告知noteを出した初日に作品を応募して下さった方もいました。何日も悩みながら自分の言葉と格闘し、募集期間をすぎた後にようやく提出して下さった方もいました。
提出の速い遅い関係なく、そのどれもが「一生懸命に書いて下さったんだな」と思わされるものばかりでした。「スキ」を押せないのがもどかしいねと、校正メンバーで話したりもしていました。
素晴らしい作品の数々を紙面に印刷する前に丁寧に読み込んでいく。応募者の方が誤字に気づいて後悔する前に、みんなでチェックをして必要であれば磨き上げる。
それが私たちの仕事でした。その人にとっての特別な作品を同じ熱量で扱うことの大切さを、私はこのとき再確認したように思います。
校正の作業をして下さる3人がいたからこそ、私は「作品を大事にしたい」という想いを守りながら、告知noteの執筆、窓口、小冊子データの作成などに専念することができました。本当にありがとうございました。
その後も、イベントへのサポート金がたくさん集まったことで小冊子を無料配布することにしたり、そのように決定したにも関わらず料金の計算が誤っていて賄えきれないことが発覚したりなどハプニングは多々ありましたが、校正メンバー、イベントスタッフ、出店作家さん、そして応募者の方やサポートを投げて下さった方に助けてもらいながらデータを完成させ、前日までに人数分の冊子を用意することができました。
そして、当日。
みんなで作り上げた小冊子は、イベント会場のテーブルに並べられ、参加者の「手」によって完成しました。
オンラインという世界を飛び出し、確かなこの場所で。
小冊子企画を応援して下さっていた全国の人々の、その手元で。
私たちの「ハンドメイド」な小冊子。
そう、きっと「ハンドメイド」だったのは作品のテーマや綴じ方だけではなかったのです。
アイディアから準備から作品執筆から校正からデータ化からプリントから冊子化から、全部、全部、全部、みんなの「手」で作り上げた。
そういう意味での「ハンドメイド」だったのです。
この経験を通して学んだこと。それは、「手作り」という手間の美しさでした。たくさんの人々の「手作り」によって生まれた、大きな大きな奇跡でした。
私は、自分の作ったハンドメイド小冊子を今でも誇りに思っています。ようやく完成した小冊子を手に取った瞬間、涙が止まらなくなったあの夜をずっと覚えています。
校正からコミュニケーションまで、その全てが面倒だった。時間がかかった。けれど今振り返ってみると、そんな思い出のひとつひとつが美しく蘇るのです。
頑張ったな。頑張ったね。
そう言って、みんなとあのときの思い出を分かち合うことができるのです。
そんな奇跡を、もう一度起こしたい。
大成功を遂げた小冊子企画ではあったものの、その分反省点もたくさんありました。新しいメンバーを迎え、今回も総勢5人で新たな小冊子制作に挑みます。
今年の冬も、みんなで楽しく作り上げていきましょう。「ハンドメイド」な小冊子を。
その「手」で作った世界でたったひとつの小冊子は、きっとあなたの宝物になるはずです。
***
第1回noハン会イベントで開催した小冊子企画への想いを語らせて頂きました。それほどにこの企画は、私やnoハン会スタッフにとってかけがえのない存在でした。忘れられない思い出でした。
その思い出溢れる小冊子企画を、来たるnoハン会2ndのイベントに向けてもう一度開催したいと思っております。
募集する作品のテーマは前回とは異なります。新しいメンバーのアイディアもふんだんに取り込まれていきながら、この小冊子企画がさらに進化したものになることも間違いありません。
ただ、第1回の小冊子企画を経て気づいた「ハンドメイド」の重要性は、noハン会のひとつの個性として、真心として、美しさとして、次回にもしっかり繋げていきたいと私は思っています。
たくさんの想いが込められた小冊子を、みんなの「手」で作りませんか?
後日、ハンドメイド小冊子企画2ndの告知noteを、こちらのnoハン会アカウントよりアップし始めます。応募をご検討されている方、応援するぞと息込んで下さっている方、よければフォロー&拡散をお願いします!
あなたが一生懸命に書いて下さった作品を、スタッフ一同心よりお待ちしております。
【急募】
作品の校正メンバーを2〜3人ほど募集します。作業内容といたしましては、さきほど説明した通り応募作品の誤字脱字のチェックです。
スタッフ5人で掛け持って行う予定でしたが、抜けをなくすために集中して校正のみを行えるスタッフを新たに募集したいと思っています。noハン会スタッフになっている方もそうでない方も、イベントに参加される方もそうでない方も、文章を読むのが大好きな方であれば大歓迎です!(ただ、管理シートの共有やグループメッセージでのやりとりをするために、グーグルアカウントとツイッターアカウントを持っている方のみに限定させて下さい)
もしお手伝いをして下さる方がいれば、Koji宛てにDM(相互フォローのみ)、あるいは【krkrmmm.30@gmail.com】までご連絡ください。
よろしくお願いいたします!
2019.10.29 Koji
この記事は管理者に寄稿して公開しております。
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