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『人生の教養が身につく名言集』を読んで|③/④|病める時も健やかなる時も、いかなる時も意志を持って

この本を読んだので、全4回に分けて、名言への所感とともに紹介します.

読み終えて、自分の中の、ふわふわしている気持ちや意識を明文化してくれたような気がしました.


①はじめに/1章 人生について考えが深まる名言集

②2章 人間関係の心得を教えてくれる名言集/3章 読むだけで「考える力」がつく名言集

③4章 より賢く生きるための名言集/5章 「仕事の極意」を教えてくれる名言集

④6章 「生きる知恵」を教えてくれる名言集/筆者のインプット手法


今回はこれです!
③4章 より賢く生きるための名言集/5章 「仕事の極意」を教えてくれる名言集

4章 より賢く生きるための名言集

「私が人生を知ったのは、人と接したからではなく、本と接したからだ」
(アナトール・フランス)
P.142

フランスの作家、アナトール・フランス(1844~1924)の言葉です.

筆者はこの節で、誰にも邪魔されずに偉人と話せる方法として、読書を薦めています.

私は、相手のことを理解・判断する時の一つの材料として、「この人は本をよく読む人か」を考えます.

質問は「「座右の書」はありますか?」です.

ただの経験則ですが、本をよく読む人は、信用できる人、一緒にいると面白い人が多い気がします。

正直なところ、私自身、読書習慣はあまりないので、そこにも尊敬するし、見習いたいと思っています.

「良書の要約というものはすべて愚劣なものだ」
(ミシェル・ド・モンテーニュ『エセー』)
P.153

この名言は、強烈に、本の要約を批判しています.

昨今、要約サイトやアプリが流行っています.
私の場合、それを見ても結局のところ、腑に落ちず、内容わからないことが多いので、あまり利用しません.

筆者も、速読などは反対派で、速読を旅に例えて「観光バスでめぐる名所ツアー」と言っています.
そこに行ったという記憶は残るが、そこで何かを感じたり、考えたり、学んだりという経験は得難いと.

私は、この名言とエピソードを読み、以前に聞いたある一説を思い出しました.テレビ番組だったでしょうか.ある物書きの人の話しです。

本には、伝えたいことを伝えるのに「必要な字や言葉」しかない.

ちなみに私は、要約も速読も、反対でも賛成でもありません.自分にとって有益になると思ったら使えばよい、と考えてます.

本の書き手が伝えたいことの全てを感じ取れるかは、読み手次第です.
しかし、本には、書き手にとって、伝えたいことを伝えるための「必要な字や言葉」しかないと認識することは、悪いことではないはずです.
きっと、その文章への感じ方が変わってくるだろうと思います.

5章 「仕事の極意」を教えてくれる名言集

「酒を飲め、それこそが永遠の生命だ、また青春の唯一の効果(しるし)だ。花と酒、君も浮かれる春の季節に、楽しめ一瞬(ひととき)、それこそ真の人生だ」
(ウマル・ハイヤーム『ルバイヤート』)
P.180

名言だけをみると、宴が好きな海賊が書いたような詩ですが、
ウマル・ハイヤーム(1048~1131)は、政治家・学者兼詩人で、例えば、数学の「三次元方程式」の解法を考案するなど、後世に残るいくつかの偉業を成し遂げた人だそうです.

筆者は、名言の載る『ルバイヤート』という本を通して、以下のことを感じています.

人生あってこその仕事。
人生を楽しめてこそ、仕事もがんばれる。
仕事ばかりでは、人生も仕事もどんどんつまらなくなっていきます。
P.184

私も同意見です.
仕事を人生の楽しみにできる人は、世の中をみると、ごくわずかだと思います。

大雑把に、一日の仕事にあてる時間を換算すると、全体の3割(8時間/24時間).
この3割をどう捉えるのか、残りの時間をどのように使うか.生かすも殺すも自分次第です.

「ここがロドス島だ。ここで跳べ」
(『イソップ物語』)
P.193

ほら吹き男の物語です.
この節に出てくる、筆者の言葉が印象に残ったので、ピックアップしました。

人は「言葉」ではなく「行動」見ている
P.193
行動しないのは「本気でない」ということ
P.195

口で何を言っても、行動が伴わなければ、何も意味はない.そんなことを伝える名言です。

改めて、自分はそうなりたくない、と強く思いました.

「運命が何を考えているのかは、誰にもわからないのだし、どういうときに顔を出すのかもわからないのだから、運命が微笑むのは誰だって期待できるのである」
(二ッコロ・マキャベリ『政略論』)
P.219

筆者は、自分の人生を通して、「人生はタイミング」だと言っています.
幸運も不運も移り変わっていく.なにをしても上手くいかないときもあるし、チャンスの波に乗れることもある.
ただし、チャンスはいつ来るか誰にもわからない.

そのために、筆者は、つねに「I'm ready」の状態を心掛け、「勉強」と「自己管理(=健康管理)」を行っているそうです.

私は、これを読んだとき、「計画的偶発性理論」を思い出しました.
スタンフォード大学教授/心理学者のクランボルツ氏が1999年に発表したキャリア理論です.

ざっくり言えば、
偶然のチャンスを待つのではなく、チャンスをものにする姿勢をいつも保ち、意図的に偶然のチャンスを増やし、そしてつかもう、というものです.

何事が起きてもタフに頑張ろうと思える、好きな理論です.

ご存じのない方は、調べてみてはいかがでしょうか.

さいごに

本書には、このほかにも多数の名言が収録されています.
ぜひご自身で読んでみてください!

また、この記事は、4つに分けて投稿しています.
よろしければそちらもご覧いただけると幸いです!


以上となります.ご覧いただきありがとうございました!

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のおと


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