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【マンガ】特集「今こそおうちでエンタメ三昧!」記事まとめ

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6月特集「今こそおうちでエンタメ三昧!」に寄せられたマンガカテゴリの記事をまとめた公式マガジンです
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記事一覧

オタク文化における「女性キャラ」という絶対的正義について語ってみた

例えば想像してみて欲しい。 あなたが劇場に行って、ランダムにキャラの絵が描かれている入場者特典を無事もらえたとする。逸る気持ちを抑えながらシアターの席に座り、まずは一息つく。そして、満を持して開いた包装の中身が、実に良い表情でサムズアップする男性主人公の絵であったとしたら、あなたはどんな気持ちになるだろうか。 きっと、その主人公の笑顔とは裏腹に、とても残念な気持ちになっているに違いない。なんなら、この後見る映画の評価にも影響しかねないぐらいである。 なぜ、このような現象が起

2022年8月の本棚

8月に読んだマンガをまとめていきます。 ブレス 1 / 園山ゆきの(講談社)元モデルの男子高校生・宇田川アイアはメイクアップアーティストになる夢を持ちながらも周囲に否定されることを恐れて諦めていた。そんな折にクラスメートの猫背なそばかす女子・炭崎純と学園祭のアーティストコンテストに出場することに。純にモデルとしての可能性と魅力を感じたアイアは自分のメイクで彼女の背中を押したいと願う。 設定的にちょっと粗さも感じた気がしたけど、それを差し引いてもあまりある情熱のこもった素敵

最近読んだマンガから

お絵描きに時間を費やしているのもあってマンガ感想文お休みしておりました。以前のように目についた作品を手あたり次第ガツガツ読んでいくよりは、ピンときたものを自分のペースでゆっくり読んでいるこの頃です。 『メダリスト』、次にくるマンガ大賞1位おめでとうございます!! 投票期間中、つるまいかだ先生がツイッターで繰り返し告知していたから、これは本気で取るつもりだと思ってたよ。よかったねぇ。篠原健太先生(今回ウィッチウォッチが2位)はもうこの賞いらないでしょう。アニメ化、ほんとにくる

【#WJ39】週刊少年ジャンプ2022年39号感想【寿司いくら】

ジャンプ歴20年Vtuber寿司いくらのジャンプ感想です。 配信でも感想を語ってますのでそちらもよろしければどうぞ! ↓配信アーカイブ ベテランジャンプ読みと週刊少年ジャンプ39号の感想を語り合おうぜ!【アンデラアニメ化うおおお!!】 https://youtu.be/bjSiUmO0arQ アンケ1:アンデラ2:あかね 3:高校生家族 ●アンデッドアンラック 124話 アニメ化きたあああああああ!!! 予想通り!!でもうれしいいい ずっと布教してアンケ出してを続けてき

2022年8月「読んだ!」マンガまとめ

こんにちは。マンガライターのちゃんめいです。 新旧問わずに、今月読んだマンガを全て紹介する本企画。元々マンガが大好きで毎月たくさんマンガを読んでいましたが、マンガライターとして活動し始めてから読む量が尋常じゃなく増えました。できることなら全作品、しっかりとした漫画評を書きたい!けれど、現実的になかなか難しいので、あらすじや一言感想メインで紹介していこう…といった背景で誕生しました。 ちなみに、「Real Sound ブック」さんでは“今月発売された新刊”というしばりでおす

一挙4本!「透明人間」作品から学ぶ藤子先生の作風/透明人間現る現る⑤

「透明人間現る現る」と題して、透明人間を扱った4作品を検討・考察してきた。 身体が透明になる → そして何する? という古典的なSFのモチーフを藤子先生も好んでおり、色々なパターンで作品内に取り込んでいることが見えてきた。 本稿では、シリーズ最終回として、残された「透明人間のお話」を一挙にご紹介していきたい。前回の記事は下にリンクから。(他の作品にも繋がっています) 「バケルくん」は須方カワルが宇宙人から譲り受けた変身できる人形を使って、大活躍(?)するお話。 カワル

ごちうさ最新話の見どころまとめ(まんがタイムきららMAX2022年10月号)

「ご注文はうさぎですか?」(以下、ごちうさ)にはたくさんの魅力がありますが、いざ人に説明しようとすると、何から話せばいいか迷いますよね。 キャラクターの成長?ストーリーの伏線?自分の中では素晴らしいものだと分かっているつもりでも、それを言葉にしようとすると、案外難しいものです。 まんがタイムきららMAXの最新話を読むたびに、この作品の奥の深さを実感する自分がいます。何も考えずにごちうさを読むのも楽しみ方の一つですが、せっかくならこの魅力を人に伝えられるようになりたいですよ

IT業界で働く人が読むべき本をマンガだけで選んでみた (厳選15選)

株式会社ベーシック執行役員 CAOの角田(@takeshisumida_)です。 私はこれまで仕事をする中で、知識面やモチベーション面においてマンガに助けられてきたことは多く、同じような立場の方の参考に少しでもなればと、これまでいくつかの切り口にてマンガをご紹介するnoteを書いてきました。 その中の一つに「新社会人」をテーマに書いたnoteがありました。この中では、これからまさに社会人として働き始める人が、「読むことを通じて社会人の働き方や仕事の内容が学べ、仕事に対して

透明になるのも楽じゃない『ネパール・オパール』/透明人間現る現る②

もし体が透明になったら・・・。 まず考えてしまうのは、人の目を気にせず行動できるので、普段できないことをしてみよう、ということだ。これが大人だと、すぐに悪いことだったり、スケベエなことが頭に浮かぶ。 もちろん、そんなことは藤子先生も百も承知なのだが、子供向け作品では「透明人間」になっても、悪事を働くことはない(イタズラ程度はするが)。 藤子先生は、数多くの「透明人間」になるお話を描いているが、主人公の「悪いことをしたい」という欲求が非常に抑制されている。透明になって、い

【つの版】「忍者と極道」感想・第92話

 ドーモ、三宅つのです。月曜昼のタイムラインを騒がせる漫画『忍者と極道』の感想置き場です。面白いので一読をおすすめします。  前回はここです。  当然ネタバレばかりですのでお気をつけ下さい。Twitterに流れる様々な感想ツイートを貼り付けたりもします。スクショ入りのを貼ることもありますが控え目にします。詳細はご自分の目でお確かめ下さい。問題があれば爆破します。覚悟はいいですか? では、お手元のテキストをお開き下さい。 ◆哲学◆ ◆倫理◆ 第92話 Sandy 痛み

コロコロコミックの『ウソツキ!ゴクオーくん』という作品に出会えて本当によかった(総評)

・まえおき2022年3月15日よりコロコロオンラインにて新設されたwebコミック「週刊コロコロコミック」。その中に連載されているオリジナル作品の『ぷにるはかわいいスライム』の話題もあって周囲に存在が知れ渡り、さらに同時に始まった人気あったレジェンド過去作もリバイバル連載されてる中に『ぷにる』と同じ木曜日に配信される作品……『ウソツキ!ゴクオーくん』があった。 Twitterでのフォロワーさんがハマってたのもあって前から興味はあり、機会があれば見ようかなと思っていたが週刊配

千夏先輩に狂う。(アオのハコ雑感と展望)

狂う。読んでくれ。 で主張の全てを終わらせても良いのだが、そうはいかない。俺の叫びを聞いてくれ。興味なければブラウザバックでいいです。読んでなければブラウザバックして今すぐ読んでくれ。  前置きとして、私は決して青春ラブコメというジャンルに関して成熟した読み手というわけではない。むしろ未熟な読み手といえるだろう。その上、実際の恋愛においても経験豊富とは決して言えない戦績であることからして、私の見解は著しく見当違いなものだったりするかもしれないが、まあそこはそこ。それならそ

コロコロらしからぬハードさの中でこそ強く輝くコロコロらしい光。【運命の巻戻士】を今すぐ読むんだ

【運命の巻戻士】は現在コロコロで連載されている、ハードで熱くなによりも面白いという凄まじい漫画である。 まず伝えたい結論を3つ伝える。 1 今すぐコミックス1巻を買ってほしい 2 何も言わずオタクを信じて1巻の最後までとりあえず見てほしい 3 コミックス買うの気が引けるよって人はとりあえず上記リンクの週コロで読める分を読んでコミックス1巻を買ってほしい 以上である。これよりこの漫画がいかにすごいか、凄惨かを力の及ぶ限り説明する。 なぜそんなことをするかと言うと見たことない

『ちはやふる』文化とスポコンと恋愛、そして終盤の重たさについて

『ちはやふる』が先日完結した。 本作は競技かるたというスポーツの魅力を世に広めた、名作少女マンガである。全50巻ものボリュームで、競技かるたの魅力、スポコン、三角関係など様々な要素が盛り込まれている。 10年ほど前に知ってから、純粋に楽しんだり、感動したり、心を打たれたりしてきた。そして、首を傾げたこともあった。 せっかくなので、読破の余韻が残るうちに思うところを書き留めたい。 競技かるたというジャンルを描く本作の優れた点として第一にあがるのが、競技かるたという知名度