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#ゲーム 記事まとめ

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noteに公開されているゲーム系の記事をこのマガジンにストックしていきます。コンソール、PCなどのビデオゲーム、ソーシャルゲーム、ボードゲームなど。
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2018年11月の記事一覧

観戦希望2000万人、いま描くべきesports興行の青写真

esportsを盛り上げたい。 このマジックフレーズはシーンに関わる上位レイヤーから下位レイヤーまで、さまざまな人によって語られる。しかし、あまりにも漠然としすぎており、具体的にどういうことなのかよく分からない。 個別のタイトルを競技として活性化したいのか、プレイヤーを増やしたいのか、大会の観戦者を増やしたいのか、産業としてお金が回るようにしたいのか、自分や自社が儲けたり注目を浴びたりしたいのか。 言及するそれぞれの立場によって、盛り上がりのイメージは異なるはず。目的地

女性ゲームユーザーの存在を織り込んだ上で読み解く日本テレビゲーム史(その3)

 「ポケベル」「たまごっち」「プリクラ」によって、街の中で女性がゲームに親しむ光景が生まれ、「パラッパ」「どこでもいっしょ」などの可愛いCGキャラが女性をゲームユーザーへと引き込んでいった1990年代。女性がゲームに親しむようになっていく流れはファミリー層へも広がり、ついには母親がゲームに理解を示す時代が、1本のソフトによって成し遂げられます。それが1996年に発売され、時代を20年ほど先取りしてしまったモンスターソフト「ポケットモンスター」です。では、そんな流れ機に動き出

ネットメディア誕生と4gamerの台頭、ファミ通クロスレビューの影響 - 私のゲームメディア史

これは、「ゲーム雑誌創成期から現代までの私的ゲームメディア史。ゲーム誌の提供してきた価値と収益を考える」(全編公開)の続きで、ウェブ専門のゲームメディアの登場と、ファミ通ドットコムの敗北などを扱う2000年~2008年ごろの話が主流となる。 私が持っている歴史観からメディアを見つめなおす記事であり、歴史を網羅するものではない(穴の指摘は歓迎だ)。 あと、できるだけ人に聞いたと出せる部分は「聞いた」、推測部分は「推測」などと書くようにはしている。 トップ画像は「 “2016年4

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ゲーム雑誌創成期から現代までの私的ゲームメディア史。ゲーム誌の提供してきた価値と収益を考える

この記事は、私が持っている歴史観から歴史を網羅する目的ではなく、 ・ゲームメディアが提供してきた価値は何だったのか ・収益源は何だったのか をまとめて、これからのゲームメディアがどんな価値を提供して生きていくべきかを考えるために書いている。 歴史に関しては十分すぎるほど裏をとってから書こうと思っていたが、この歴史と現在のメディア観に関して、回答を得られるかもしれない幸運なチャンスが巡ってきたので、2018年11月までのゲームキャストの記録として急いでまとめておく。 不確かな場

e-sports?体育館での格ゲー大会「距離餓狼」レポ漫画

人はどこまでテレビから離れてゲームができるか。それを検証する面白い格ゲー大会を見学させていただきました。 だいぶ遅くなりましたが、その時のレポートマンガです。 それでは、どうぞ! この楽しいイベントの動画はこちらにあります! ツイッターのまとめはこちら: 餓狼勢の皆さん、本当にありがとうございました! ここまで読んでいただいてありがとうございました! よかったらいいねやご支援を頂けたら嬉しいです!

足掻く者達へ捧げる鎮魂歌

ゲーム業界で働く仲間たちと定期的に飲み会を開催しています。 これは自然と集まってきたゲーム会社所属のクリエイター・プロデューサー・アーティスト・プログラマー・ディレクター・プロモーションなどに従事するメンバーで構成されたLINEグループで声掛けが為されます。 “そろそろ集まって飲もうぜー” って誰かが言い出したら、その言いだしっぺが幹事をやってみんなそのLINEグループで出欠を取ってお店を予約するって感じです。 毎回だいたい20人くらい集まって飲みます。 で、どんな

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『REALFORCE TYPING CHAMPIONSHIP 2018』が面白かった!タイピングバトルがアツい!!

さる11月18日、『REALFORCE TYPING CHAMPIONSHIP 2018』というタイピングの大会があった。 配信アーカイブは以下。 いやー、これ面白い! これをeスポーツに入れていいのかどうかは賛否ありそうだが、割とマジメにコレ、オリンピック競技に良いんじゃね?と思った。 単にタイピングの速さだけでなく、正確性も勝敗に関わってくる。 確性が最終的に95%未満となった場合は無条件で敗北というルールのため、正確性を保つためにあえてゆっくり打つなんていう駆け引き

〈ウィッチャー〉を小説から! ゲームやドラマで話題のファンタジイの世界へ

ポーランドで最も有名なファンタジー作家とも呼ばれるアンドレイ・サプコフスキ。その代表作〈ウィッチャー〉シリーズは、Netflixでドラマ化が進行中ということも大きな話題となっています。ですが、日本では、ゲーム〈ウィッチャー〉シリーズの原作小説として、この存在を知っているかたも多いでしょう。ゲーム〈ウィッチャー〉シリーズは、『ウィッチャー3 ワイルドハント』までのシリーズ3作が全世界で驚異の累計3300万本を売りあげた人気作品です。オンライン・カードゲーム『グウェント ウィッチ

esports普及の鍵は地方協会とローカルメディアのタッグにある

この記事は前編「日本人が国際大会で優勝しても、ウイイレの販売本数は増えなかった」の続きだ。 かねて言われる、世界で勝てるチームや選手が現れれば日本でもesportsが普及していくという言説は、『ウイイレ』に限っては販売本数が前作と比べて伸びず、実現しなかった。 しかし、地方のesports協会が立ち上がり、そこが主催する大会ではどんどん『ウイイレ』が採用されるようになり、しかもそれをローカルメディアが積極的に報道するようになった。ここにesports普及の鍵があるのではな

日本人が国際大会で優勝しても、ウイイレの販売本数は増えなかった

日本でesportsが普及・発展するために、世界で勝てる選手やチームの存在が欠かせないと言われることがある。日本のesportsシーンはヒーローを欲しているのだと。 特にJeSUは世界で戦う選手やチームを育成していくことを大きな目標として掲げており、オリンピックの種目採用だけでなく、アジア競技大会やEsports World Championshipなどに選手を派遣する活動に注力している。 JeSUのこうした立場は明瞭で、その背景には「世界大会で勝てればマスメディアの注目

ゲームは「誰かをぶっ殺せる」から面白い。ゲームの暴力性を文化的に解釈する

ビデオゲームが社会的に批判される上で、大抵つつかれる点が「暴力性」だ。 人を殺す、物を盗む、そういうゲームにおける暴力こそが犯罪を助長し、子供の成長に悪影響を及ぼすのだと、日本でも世界でも批判されてきた。 特に今年の3月には、トランプ大統領が暴力的なゲームが犯罪を起こすと発言し、ホワイトハウスが暴力シーンをまとめた動画を投稿するなどして大きな話題となった。 また昨今ではesportsを取り巻く動きでも、ゲームの暴力が注目されている。オリンピックでesportsを採用する

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なぜゲームは続編ばかり出してシリーズ化するのですか?

“なぜゲームは(画面的&システム的な進化が無いのに)続編ばかり出してシリーズ化するのですか?” という質問をいただきました。 ふむ、どうやら具体的なタイトルを指した上でご質問されているようにも見えますが。(まぁ、いいでしょう) では。 あくまでゲーム業界で仕事をしている人間の一人として返答させていただきます。 “なぜゲームはシリーズ化されるのか?” それはもちろん “売れるからです” もっと言うと “お客様が望まれているからです”(だから売れる) それ以外

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「戦場のヴァルキュリア4」レビュー BLiTZが超越したジャンルの壁

戦場のヴァルキュリア4をクリアして、居ても立っても居られなくなったのでレビューを書きます。 戦ヴァル1の頃から既に完成していたと言われる秘伝の戦闘システム、「BLiTZ」(Battle of Live Tactical Zone systems)。 「戦略とアクション性を兼ね備えた」とか「アクションとシミュレーション、2つのゲーム性を同時に体験できる」とか、公式もゲーム誌のレビューもどこもかしこも「アクションとシミュレーションを足した感じだよ」くらいの言い方をしていますが

女性ゲームユーザーの存在を織り込んだ上で読み解く日本テレビゲーム史(その2)

 日本は、おそらく世界でもっとも女性ゲームユーザーの存在感が大きい国です。ならば、それらの女性ユーザーの存在を織り込んだ上で日本のテレビゲーム史を語ってみよう――といった趣旨で書き始めたシリーズの第二弾です。シリーズ第一弾『女性ゲームユーザーの存在を織り込んだ上で読み解く日本テレビゲーム史(その1)』と併せてお読みください。今回は1990年代の家庭用ゲーム機を中心にしたゲームの歴史の話になります。 [4]1990年代・キッズコンピュータPICOが生み出した新しい光景  1