ハロウィン物語 魔女の落とし物⑤
「ばいばい!夜は冷えるから、気を付けるんだよ!」
「うん・・!ありがとうお姉ちゃん!」
ナーニャとミーニャとくるみは、女の子と別れました。
「くるみさん。ありがとうございます!!これで、マンドラ様の落とし物を、すべて見つけることが出来ました!!!」
「これで、僕たち、じょうぶつすることができますよ!!」
「うん。良かったね!!私も、ナーニャとミーニャの力になれて、本当に良かったよ!!」
「最後の思い出に、三人で、もう一か所どこかに行きましょうか?」
ミーニャが言いました。
「いいね!行こうよ!せ~の、」
「1,2の・・・さんっ!!」
**********
一人と二匹は、少し静まった街中へとやって来ました。
「・・・二匹とも・・・どこ・・・?家は・・・」
そこから、かすかに声が聞こえました。
「あれっ?この声は・・・・」
ナーニャとミーニャは、その声のする方へと駆けて行きました。
「もしかして・・・マンドラ様!!」
二匹は、急いでそこへ行きました。くるみは、何が何だかよくわからず、二匹について行きました。
「マンドラ様~!!」
すると、その声の持ち主は振り返りました。
「な、ナーニャ、ミーニャ!!」
その人は、二匹に駆け寄って抱き着きました。
「あれ・・・この方は・・・」
「わ、私は、秋野くるみと言います。」
「私は、マンドラと言います。」
マンドラは、優しい声で言いました。
「あっ、マンドラ様。マンドラ様の二つの落とし物、このくるみ様と一緒に探して、見つけることが出来たんです!!」
二匹はそう言いました。くるみはそのことに気づいて、すこしあせってカバンから『正直の指輪』と『思いやりの笛』を出しました。
「まあっ!!なんということでしょう!あの時になくして、ずっとずっと探していたんです!」
マンドラは、笑顔で言った。
「ナーニャ、ミーニャ。ごめんね。私、ずっと、二匹に会いに行きたかったの。でも、毎年道に迷ってしまって・・・心配かけて、ほんとにごめんね。でも、まさか自分たちで見つけてくれるなんて・・・本当にありがとう!!」
ナーニャとミーニャは、くるみに駆け寄って行きました。
「僕たち、マンドラ様を見つけたので、もうすぐマンドラ様と一緒に、天界へ行きますね。」
「・・・う、うん・・」
くるみはそう聞いて、嬉しいけど、なんだか悲しい、不思議な気持ちになりました。
「くるみ様。お礼にこれをお渡しします。」
そういって、ミーニャはきれいなペンダントをくるみに渡しました。
「これは、『夢幻のペンダント』という、魔法のペンダントです。もう過去になってしまった幸せなことを、このペンダントの中で見れるという道具です。」
「くるみ様。僕たちのこと、それを見て、忘れないでくださいね。」
くるみは二匹にそう言われると、なぜだか、涙がこぼれ落ちました。
「くるみ様。ちょっとつけてみてください。」
二匹にそう言われて、くるみはそのペンダントを付けました。
「くるみさん。私と・・・二匹のために、ありがとうございました。」
マンドラは、そう言いました。
「じゃあ・・・またあう日まで!」
「くるみ様、さようなら!!」
**********
「あれっ・・・?」
空は、明るくなっていました。
くるみは、午後五時の中央公園にいました。
「さ、さっきのは・・・夢・・・?」
ふと、胸元を見ました。そこには、夢幻のペンダントがありました。
そこには、みんなで過ごした思い出が映されていました。
「やっぱり、夢じゃなかったんだね・・・!」
「おぉーい、くるみちゃん!早く行くよ!!」
くるみは、友達に言われました。
「うんっ!今すぐ行くよ!」
そして、くるみは、二回目のハロウィンパーティーを始めました。
ペンダントの中には、いつまでも、いつまでも、ナーニャとミーニャと過ごした思い出が宿っていました。
終わり
いかがだったでしょうか!!
感想など、コメントでぜひ教えてください!!
それでは、さようなら!!
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