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【評価を求めない生き方】超訳 言志録 第二十八条

幕末の名著「言志四録」に学ぶ
東洋の生き方学 No.28

言志録 佐藤一斎著 第二十八条

【原文】
纔に誇伐の念頭有らば、便ち天地と相似ず。
【訳文】
少しでも誰かに誇り高ぶる気持ちがあれば、
それは天地の道理と相離れることである。

言志録 第二十八条『命もいらず、名もいらず』

西郷隆盛の言葉にこの様なものがある。

命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、始末に困るものなり。この始末に困る人ならでは、艱難を共にして国家の大業は成し得られぬなり。
#西郷隆盛

これは、生命の本質を説いた一文である。

求めないのである。

自分以外の全てを求めない。

その全てには
評価も入るし、結果も入る。

山は高いといって誇らない。
低いといって卑屈になることもない。

自然は自己の運命しか求めない。

東洋思想は「一元生命論」である。

つまり、
人間即自然であり、自即他であり、一即多である。

自己を起点として、
自己を生き切ることによってのみ、
自己は無限に広がる。

自己を起点とするとは、
自己以外の全てを求めないということだ。

結果を求めないからこそ、
却って評価を得られるのかもしれない。

しかし、
評価を得るために、
結果を求めることをやめるのではない。

他者との繋がりもそうである。

繋がりを求めんがために、
自己を生きるのではない。

ただ自己を生きるのみである。

それが、
自己以外の全てと繋がるということである。

山は高いといって誇らない。
低いといって卑屈になることもない。

自然の姿が、
評価を求めない生き方を教えてくれている。

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#読書 #哲学 #人生観 #東洋思想


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