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【今この瞬間が青春】超訳 言志録 第三十四条

幕末の名著「言志四録」に学ぶ
東洋の生き方学 No.34

言志録 佐藤一斎著 第三十四条

【原文】
少年の時は当に老成の工夫を著すべし。
老成の時は、当に少年の志気を存すべし。
【訳文】
若い時は経験を積んだ人の如く、
熟慮し手落ちの無いように工夫するのが良い。
年をとってからは、
若者のような意気と気力を失わぬようにするのがいい。  

言志録 第三十四条『青春とは初心である』

青春時代はいつか?と、訊ねられとき、
多くの人は"学生時代"など
身体的年齢の比較的若い時代を思い浮かべる。

確かに、
学生時代も"青春時代"だろう。

私にとっての青春時代とは、今である。

学生時代は青春時代ではなく、
"過ぎ去った青春時代"だ。

ここを捉え間違えると、
過去に生きる事に繋がってしまう。

ではなぜ、学生時代が青春時代であると、
多くの人が考えるのか?

それは、若さという未熟さを
"高い位置"から俯瞰しているからではないか。

未熟さの認識が"青春"を想起させる。

誰もが青春は素晴らしい物だと信じて止まない。

しかし、
"自己の未熟さを認識したい"と
思っている人は少ないだろう。

これが、"過去の青春時代"へと想いを馳せさせる。

私にとって「今」が青春である所以は
今ここで、自己の未熟さを感じているからだ。

未熟さを見つめれば、今がそのまま青春になる。

未熟だが、これほど楽しいことはない。

未熟さの認識
これ即ち「初心」である。

初心とは今である。
過去の初心は、過去の初心である。
未来の初心は、未来の初心である。

初心は今である。

初心とは、その瞬間の心を言う。

故に、青春とは初心であり、
青春時代とは今この瞬間である。

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#読書 #哲学 #人生観 #東洋思想 #生き方 #メンタル


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