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困難を乗り越え社長交代 投資家SPARX様と語る「これまで」と「これから」

創業8期目を迎えた株式会社STANDARDは、さらなる深化と成長を目指すため2024年10月1日付で社長交代をいたしました。

創業者の石井大智が代表取締役社長を退き、取締役ソリューション事業部長の伊藤海が後任を務めます。また、石井は代表権のない取締役会長として、引き続き経営陣の一員を務めます。

こちらの記事では、本件の背景や意味合い、新体制で目指すさらなる急成長のお話を、この2名と当社投資家のスパークス・アセット・マネジメント株式会社が運営する、未来創生ファンド(以下、総称として「未来創生ファンド」と表記)の皆様とのインタビュー形式でお届けします。

未来創生ファンドとは

写真左から伊藤光大様、出路貴規様、深川健太様

ー 読者の皆様向けに未来創生ファンドさんのご紹介をお願いします。

出路: スパークス・グループ株式会社 執行役員、スパークス・アセット・マネジメント株式会社 取締役の出路貴規です。未来創生ファンドは創業から35年の歴史のある投資会社です。VC以外にも上場株投資、不動産投資、投資助言業などを幅広く手掛けています。

その中でも、STANDARDさんに出資させていただいた「未来創生3号ファンド」は「知能化技術」「ロボティクス」「水素」 「電動化」「新素材」「カーボンニュートラル」などの最先端技術を扱う会社様に投資しています。

それらのテーマのうち「知能化技術」に当たる企業として未来創生3号ファンドからSTANDARD社に出資させていただいたのが、2年前のことです。

異例となるアーリーステージ企業への大型出資

ー 未来創生ファンドさんといえば、VCの中でもミドルからレイターステージの、かなり成熟したスタートアップに出資されている印象です。2022年11月頃、まだアーリーステージにいたSTANDARDに大型の出資をされた背景を教えてください。

出路: ひとことで言えば、私たちが重視する「市場規模」「ビジネスモデル」「経営者」の3つの基準を満たしていたからです。

STANDARDは「日本企業のDX推進支援」という果てなく大きい市場を狙い、自社プロダクトによるDX人材の育成、その後のコンサルティングや技術支援を一気通貫でやりきる独自の勝ちパターンを持っており、かつどんな逆境でも諦めずに戦い続ける経営陣がいました。

これらを強く確信できたからこそ、前例にとらわれない大胆な投資に踏み切ることができました。おっしゃるように、アーリーステージのスタートアップにこれだけ大きく張った案件は、未来創生ファンドの歴史の中でも初のことでした。

組織拡大の難しさと闘い続けた2年間

旧代表 石井大智

ー 出資をいただいてから事業は順調に伸びていったのでしょうか。

石井: 成し遂げられたことも数多くありましたが、同時に「何もかも順調だった」とは言い難い苦闘の連続でもありました。

一般にアーリーステージと言うと「売上は立つようになったが、組織の拡大や安定化はこれから」という段階です。STANDARDも出資いただいた当時はここにいました。

売上について言えば、数千万円単位で継続的に発注をいただけるお得意先様を複数社見つけられたり、新たに立ち上げたSaaS事業の契約高がリリースから1年間のうちに1億円を突破したり、単月のキャッシュフローを黒字化させられたりと、多くのことを達成できました。

しかし、権限委譲が上手くいかず元々あった経営戦略を見失ったり、売上減を補うために広告費や外注費が高騰して赤字がかさんだり、あるいは稼ぎ頭のチームがごっそりと離職したりと、組織の拡大や安定化については悩みが尽きませんでした。

このような、いわゆる "HARD THINGS" にぶつかりつつも、何とかそれらを乗り越え、再び上場を視野に捉えた成長軌道に乗せることができたというのが、この2年間の総括です。

命運を「ラストパーソン」に委ねる

ー そのような状況の中、投資家の立場で不安になることはなかったのでしょうか。

伊藤光大: STANDARD社を担当、社外取締役も務めております伊藤光大と申します。

当然ながら、個々の問題が起こった瞬間には不安になります。しかし、それは私たちがスタートアップに投資をするVCである以上、何度も必ず出くわす、もはや宿命と言うべきものでもあります。

むしろ、そういうときにこそ、私たちが「ラストパーソン」と呼ぶ、最後まで諦めない経営者に命運を委ねるように強く意識しています。やはりVCの立場からは、現場の実務的な問題を解決することは難しいですから。

実際にこの2年間は、石井さんや伊藤海さんは、壁にぶつかったときも必ず乗り越え、売上目標の達成、キャッシュフローの黒字化、新規事業の立ち上げなど結果を出してくださいました。

これこそ、まさに「ラストパーソン」と思いましたし、私たちもご一緒する投資家として一緒に苦境を乗り越えられたことは誇りに思います。

誰よりも売上を上げ、同時に組織を守る

新代表 伊藤海

ー 伊藤海さんは、そのような「ラストパーソン」としてどのように振る舞ってきたのでしょうか。

伊藤海: 私はひたすらに「誰よりも売上を稼ぐこと」と、お金以外に社内の士気の面からも「組織を守ること」を強く意識してきました。

幸い、私の知見や理念は、STANDARDとばっちりはまりました。売上を稼ぐにあたっては、私の強みを活かせること、私がやりたいと思えることが、社員の賛同や協力を大いに受けて推進できました。

ただ、当時の私はまだ参画から日が浅く、苦境を乗り越えられる経営者として信頼されるため、心を砕きました。そこから徐々についてきてくれる仲間が増え、いまとなっては戦友と呼び合えるほどになりました。

また、私が前線に出るにあたり、財務をはじめとする管理面は石井さんに支えていただきました。喧々諤々の議論を続けながら、二人三脚でやってこれたと思います。

「起業家」から「経営者」へのバトンタッチ

ー そんなお二人の社長交代を、未来創生ファンドさんは投資家としてどう捉えているのでしょうか

深川: 伊藤光大と同じくSTANDARD社を担当しております深川です。

社長交代のご意向は投資実行前から伺っていたため、迷いや驚きはありませんでした。石井さんは生粋の「起業家」気質、ひとつの会社を継続的に伸ばし続ける「経営者」とはまた違い、新しい事業を次々に立ち上げていくことを好み、得意としています。

また、スタートアップには「『起業家』と『経営者』のバトンタッチ」が起こることはよくあります。会社の成長には0→1、1→10、10→100というように、いくつかの段階があり、そのそれぞれで社長に求められることも大きく代わります。

石井さんが起業家として会社の原型を創り、日本郵政やPwCで十数年にわたりDX × 組織人材の専門性を磨かれてきた伊藤海さんが経営者がそれを引き継ぐ。STANDARDがより成熟した会社を目指すためには、この2人のバトンタッチは合理的だと思います。

お客様に広めたい理想を自ら体現する

ー 新社長就任にあたり、これからに向けた抱負を聞かせてください。

伊藤海: 役職は変われど、やるべきことは大きくは変わらないと思っています。引き続き、誰よりも売上を上げ、誰よりも組織を守り続ける所存です。

経営の仕事が増えるにつれ、これまでのように現場に出続けることは難しくなります。ただ、逆にこれまでやりたかった経営戦略の深化や人材育成の仕組み化など、最深部の施策に注力できるなら、より大きなインパクトを出せるはずです。

加えて言うなら、私たちがお客様へのコンサルティングの中で語っているような「理想的な組織」を私たち自身が体現することを目指したいと思っています。

何事も「言うは易し行うは難し」です。実際に当事者としてやりきったからこそ伝わる「しみじみ感」がなければ、言っていることが正しくても、お客様に響くことはありません。

素晴らしい人を集め、組織的に育て、活躍の機会を与え、成果と成長につなげてもらう。結果として、業績や株価をも飛躍的に引き上げられる。それを体現することが、私に求められる最高のパフォーマンスだと思っています。

株主と経営陣が一丸となり、挑戦を続ける

今回は新旧代表の石井、伊藤海と、未来創生ファンドの皆様へのインタビューをお届けしました。当社は、「ヒト起点のデジタル変革をSTANDARDにする」というミッションを掲げて活動しています。

また、経営においては、難しい状況になったときも簡単に諦めず、結果が出るまでやりきろうという風土が、株主様共々根付いているということをこのnoteを通じて知っていただけると嬉しいです。

STANDARDで働くことに少しでもご興味がある方は、カジュアル面談でお話をさせていただければ嬉しいです。

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