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ナオコライフ105 本の旅〜静岡へ

2023.4.8本の旅〜静岡へ

5時起床。コーヒー淹れる。激しく鳥が鳴き交わしている。春だ。ぼんやり聞いている。いいものだ。今日は静岡市へ遊びに行く予定。お目当ての本屋がある。久しぶりの静岡。緑茶を淹れる。父のお供えも毎日の日課。手を合わせる。今朝は母が起きるのが早い。バタバタとしている。いつも通りの朝ごはんを食べる。風が強くてドアがバタンと閉まる日。

駅まで母に送ってもらう。母はその足で出かけていった。久しぶりの電車の混み具合にストレスを感じる。いい気分ではない。はやく着いて欲しいが、一時間もある。

ぼんやりしてるうちに静岡に着いた。駅を出て、まず駅ビルの華やかさに驚いてしまう。いつもの田舎町の佇まいとは違い、服や雑貨が誘っている。でもわたしがひっかかるのは、ピアスぐらい。少し見て立ち去り、大手本屋へ行く。いつだって、ほとんど本しか見ないというくらいの歩き方。もう一店大手本屋をまわる。反応しない。目的の本屋まで、歩く途中で古本屋発見。ぶらぶらみているうちに、詩集のコーナーにメイ・サートン『独り居の日記』をみつける。あまりに影響を受けて怖くなって売ってしまった本。再び手にする。今日はきっとこのために静岡にきた。あっさり買った。そして、また歩いて目的の店、ひばりブックスに到着。新刊本も含めてのセレクトショップ。意外や意外、拒絶していた伊藤比呂美の『ウマし』を選ぶ。なぜ?歳のせい?おまけに、『IN/SECTSvol.16特集本をつくる』に反応する。わたしは本をつくりたいのか?環境の変化で突然いつもと違う行動に出るときは、素直に反応することにしている。日常では手にできない本と出会ったとき、さっとキャッチする勇気は必要だ。店内ギャラリーにて写真展を開催していて、傍らでアイスコーヒーをいただく。

あとはもう休憩。大好きなジャズ喫茶に何年かぶりに入れた。いつもお休みばかりが続いた。大きなJBLのスピーカーの横で深々と座れる椅子、休まる。フルーツサンドとコーヒーをいただくが、すでに何時にきたのか覚えていない。長居になる前に店を出る。コーヒーをはしごしたかったが、やめとく。そのまま電車に乗る。車中で、今日買ったばかりの伊藤比呂美の本がおもしろくて止まらず、駅に着いてから地元のドトールに入る。読んでいて周囲の空気が生ぬるく感じて、帰ってきた感たっぷりだ。わたしにはこれくらいがよい。体がほぐれる。

帰宅。母が夕ごはんを作ってくれていて、すぐにごはんに。あまりにおいしくて、半日旅に出ただけで家庭料理に感動する。



2023.4.9旅の余韻

5時前起床。コーヒー淹れる。半日旅に出た後だからか、心が晴れている。西洋占星術では旅と哲学の星の射手座だから、旅そのものも影響がいいし、旅に出れないときは本の中で旅をする。そんな星座の生まれ。暇さえあれば本へ向かう。今朝も鳥がさえずっている。川沿いの家だから裏庭の竹林にいるのだろう。ああ、こんな朝は幸せだ。昨日の記憶をたぐり寄せる。本屋の若い店員さんがポストカードについて一生懸命説明してくれた。これはゴッホですか?そうです。お母さんが子供にこれを描いてごらんといって描いた絵なんです、と。耳に包帯をしてるゴッホだ。愛らしくてゆるいゴッホだ。さっそく昨晩、部屋の額に入れた。部屋が変わった。

緑茶を淹れる。今日は母がなかなか起きてこない。音楽聴きながらぼんやりする。そしたら母がトイレに入っていった。起きてきて、8時間も寝たといっている。素直にうらやましい。今日はパン食にしようと話す。わたしは糖質オフのフルグラ。目玉焼きを黙々と食べる。

朝が早いので、早々に疲れてくる。部屋の日向で眠い。太陽に向かって座っていたら、隣の美容院から香害がはじまる。仕方なく窓を閉める。横になってうとうとする。目が覚めて、お昼前に紅茶を飲み、窓際でぼんやりする。旅上がりでくたびれている。電車で一時間の移動はやはり体にくる。街もよく歩いた。

昼ごはんにしめじうどんを作る。まるで鍋をさらっているようだった。コーヒー淹れる。部屋の窓を開けて、伊藤比呂美の続きを読む。遠くでうぐいすが鳴いている。ふと、庭の空気を吸いにいく。春の庭、まだ四分咲きというところ。陽に当たり、植物を眺める。みょうがの芽が出てきたのを発見する。水引の葉が至るところに出ている。

カフェにきた。日曜日に誰もいなくてめずらしい日。オーナーさんとゆっくり語り合う。特別な日。他のお客さんからの夏みかんのおすそ分けを、二つ分けていただく。

帰宅して、母と夕ごはんを作る。鶏もも肉焼のソースを母が作った。新しいレシピにチャレンジするぐらいだから、母は大丈夫。父を失った傷みは大きいけれど。





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