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他人軸の大学生が、就職活動を経て前向きになれた話

はじめに

はじめまして。中村と申します。

就職活動を無事終えることができたので、就職活動を始めてから第一志望に内定するまでの、流れや考えていたことを整理して、文章として残したいと思います。

等身大の経験談を発信するYouTubeチャンネルも運用しており、就活の全体像や、使ってよかった就活サービス、僕の行った選考対策などを、5つのトピックに分けて詳しく紹介しています。お時間がありましたら、是非ご覧ください。


自己紹介

現在大学3年生(23卒)で、都内理系大学の情報工学科に在籍しています。
大学では250人規模のサークルの三役をしていたほか、塾講師のアルバイトにも注力していました。
3年生の5月から就職活動を始め、年明け2月にシステムエンジニア職の第一志望から内定をいただき、就職活動を終えています。

就職活動の流れ

1.自己分析(5月~)

就職活動を始めるにあたり、誰もが通る道である、「自己分析」なるものを行いました。
自己分析で主にやったことは、「過去の振り返り」と「将来ワクワクしながら働くための条件出し」です。


1.過去の振り返り

モチベーショングラフを使ったり、メンターの方と面談してもらったりする中で、私の今までの過去を分析しました。
過去を分析した結果、私が生き生きと働いていくために必要な条件がいくつも見えてきましたが、その中で、私は「他人軸」なのではないか、という考えに至りました。

今まで、文化祭のクラス企画長を3年間していたり、250人規模のサークルの三役をやっていました。しかし、それらの役目をすることが楽しかったかと思えば、そういうわけでもありません。むしろ、今もう一度同じことをやりたいか、と問われれば、NOです。今思えば、これらの役職についた一番の理由は、「将来的に、いまこれをやるべきなのではないか」「やるのが正しいのではないか」と思ったからでした。つまり、ワクワクして自分から能動的にやりたいと思ったのではなく、義務感や不安感に駆られるままやったということです。
また、私は誰かが怒っていることがとても苦手で、アルバイトや部活で怖い先輩や顧問の先生がいると、怖くて休日もその人のことで頭がいっぱいでした。

これらの経験から、私の将来の方向性がきまりました。それは、他の人の顔色をうかがい、義務感や不安感でいっぱいの自分から抜け出し、「自分が満たされながら生き生きと働くこと」です。


そしてもう一つ、今までの過去の中で強く抱いたのが「ITの力はとてつもなく大きいはずなのに、社会に十分に活かされていない」という危機感でした。そう感じた経験を以下に挙げます。

  • 祖父が手術を受けるために、かかりつけ医から大きな病院に情報を共有する際の手段が、一刻を争うのに、郵送で一週間以上かかってしまった。IT化の第一歩であるデジタル化すら進んでいない状況に唖然としたとともに、病院にはIT化を押し進める体力も、山積みの課題を乗り越えていく余力もなく、誰かが押し進めていかないと一生解決しないだろうという絶望感を感じた。

  • COCOAや某銀行のシステムなど、最低限の要件すら満たしていないようなITが日本にははびこっている。そこには、表面的な原因だけではなく、日本が抱える多重下請け構造という構造的な課題があり、解決することはとてつもなく難しいと感じた。

これらの経験から、「ITは自動化や効率化において大きな力を秘めている。一方で、大学院に行って、IT技術を進歩させるなどのバックグラウンドの仕事をしても、その技術が実際に人々に役立って生活を豊かにするとは限らない。だったら、ITの課題解決能力を社会に浸透させる役割を担うことで、課題解決に貢献できるのではないか。」と考えるようになりました。
そして、大学院進学という選択肢への迷いは消え、2つ目の将来の方向性である「社会とITの橋渡しをすること」が生まれました。

2.将来ワクワクしながら働くための条件出し

私が将来ワクワクしながら働くために、必要な条件を3つ洗い出しました。
具体的には、「直接的に、本質的な課題解決ができること」「心理的安全性があること」「地に足ついた成長ができること」の3つです。

  • 直接的に、本質的な課題解決ができること
    私の過去の経験において、とても嬉しかった経験がありました。それは、「塾の生徒の成績が上がったとき」「文化祭で、楽しかった、と言ってもらえたとき」です。
    また私は、他の人のためなら、自分のことを後回しにしてでも他の人を助けてしまうタイプでもあります。
    このことから、私のエネルギーの出どころは「他者貢献」であり、将来もこのエネルギーを使うことで、ワクワクし、嬉しさを感じながら働くことができるのではないかと考えるようになりました。
    そして、他者貢献をする実感を得るために必要な条件として、「直接的な他者貢献(クライアントとの距離が近い一次請けがいい)」、「本質的な他者貢献(提案で終わるのではなく、その後の試行錯誤まで並走したい)」などの条件を洗い出すことができました。
    これら2つに関しては、「社会とITとの橋渡しの役割を果たす」というためにも非常に重要であり、判断基準としてとても大切にしていました。

  • 心理的安全性があること
    心理的安全性とは、「他の人の反応に対して、怖さや恥ずかしさを感じることなく、自分を包み隠さないで自然体で居られる状態」のことを指します。
    私が他人軸から逃れるためには、私自身が他の人の評価を気にしなくなるように心がけるだけでなく、互いに尊重できる環境を選ぶことも大切だと感じました。

  • 地に足ついた成長ができること
    私は、コミュニケーション能力や周りを俯瞰する能力などの力よりも、勉強などの"スキル"を身につける力に強みを感じていました。そのため、将来は自分の得意な土俵である「スキル取得を通じて、地に足ついた成長ができる仕事」を選ぼうと考えました。

2.夏インターンは、コンサル系を中心に見ていた(6月~)

はじめは本当に幅広く業界を見ていました。
そのなかで、直接他者貢献ということを重視していったときに、目に止まった業界は最近大人気の「コンサル業界」でした。
そのため、夏にはKPMGの5daysインターンを始め、コンサル企業のインターンをいくつも受けました。

しかし、インターンを受ける中で、違和感も覚えました。
例えば、スピード感。私は細部まで徹底的に拘って100点を目指したいタイプだったのですが、コンサルのお仕事は、どちらかというと限られた期間の中でなるべく高い点数を目指そう、というスピード感でした。ここに関して、ミスマッチでストレスを感じてしまうのではないか、と感じました。
その他にも、実際には提案で終わってしまい真の課題解決にまでは併走できない場合が多いこと、右も左もわからないような環境で、重圧をかけられたときに、私はがむしゃらに頑張れるタイプではないことなどから、コンサル業界は向いていないのではないか、と感じるようになりました。

3.志望業界がエンジニアに移る(11月~)

コンサル業界に疑問を持ち始めたころ、コンサルとして受けていたある企業の人事の方に、「中村くんにはエンジニアが向いているのではないか」というお話をもらいました。
当時はバックグラウンドのお仕事は貢献の実感が得られないだろうと思い、エンジニアは受けていませんでしたが、エンジニアの中でも提案を始めとした上流工程に携わることができると知り、興味を持ちました。具体的に、エンジニアに興味を持った点を以下に挙げます。

  • コツコツ成果物を作り上げていくため、スピード感はそれほど速くなく、焦らずに仕事ができる点。

  • 実装だけでなく、提案や要件定義の段階から携わることができる点。

  • スペシャリストとして、スキルを付けて特定の分野に特化していくいくというキャリアの方向性に適性を感じた点。

以上の点から、志望企業をコンサルから上流工程のエンジニアに変えました。

4.第一志望に内定し、就活終了(2月中旬)

上流工程に携わることができるエンジニアを中心に、ITコンサルティング企業も見ていました。企業選びの軸は、「心理的安全性があること」を一番大事にしており、次いで「ITと社会の橋渡しをすること」「直接的で本質的な他者貢献ができること」を重視していました。

そして、就職活動を始めて10ヶ月経った頃、無事第一志望の企業から、内定をいただくことができました。
自分の中で、会社に求める条件などがしっかりと定まっていたため、外資系のコンサルが何社か最終まで進んでいましたが、迷わず内定を承諾しました。

これから就職活動をする方へ

本気で10ヶ月間就活をしてみて、就活にはいくつもの落とし穴があることに気づきました。その落とし穴と、解決方法を、書きたいと思います。

1.就活は早く始めたもん勝ち

就活は、早く始めれば早く始めただけ有利になります。正直、就活をまだ始めなくていいやと思っている人は、「受験勉強をめんどくさがって始めていない人と同じ」だと思います。これからの人生の幸福度を、受験勉強以上に左右する就職活動なのですから、始めたのが遅かったと気が付いたときの後悔は計り知れないほど大きいです。就活は早く始めすぎても後悔することはありません。

選考は、慣れが命です。
SPIも、面接も、グループディスカッションも、沢山落ちる中で改善していくしかありません。

第一志望の企業の選考を受けるときには、選考に慣れた上で、自信を持った状態で臨むのがベストです。
第一志望の企業をしっかり時間をかけて探すためにも、第一志望に備えて慣れるためにも、早めに就活を始めたほうがいいと思います。

個人的に、就活を始める時期に関しては、学部3年(修士1年)の5,6月がベストだと思います。
時間の掛かる自己分析や業界分析に着手するだけでなく、夏インターンに応募して、夏インターン選考を通じてESや面接を磨き上げておくのが個人的におすすめです。

2.情報が自動的に流れてくる状況を作ることが大事

自己分析や業界分析、各選考対策など、就職活動は適切な時期に適切な活動をすることが大事だと痛感しました。就活始めたての業界全体がよくわからない人が、いきなりSEの魅力を聞かれても、他の視点を知らないのですから、クリティカルな考えにたどり着けるとは思いません。
しかし、それと同時に、就活が初めての人にとって、就活とはいつ何をどうやればいいのかなんてわかるはずがないとも思います。

そこで、適切な時期に、自分に「今自分は何をすればいいのか」という情報が自動的に届く状況を作ることが大事だと思っています。

具体的な方法を2点挙げます。

  • 就活サイトの活用
    合同説明会だけではなく、自己分析セミナーや面接対策セミナーなどの、説明会以外のセミナーをやっている就活サイトに登録しておくと、やるべきセミナーが時期に合わせて順番に開催されるので、届く案内のとおりにやっておけば間違いないです。
    ただ、日系大手を受ける学生の層にあわせているため、外資系やIT系、ベンチャー企業などの選考が早い企業を受けたい人は、自分でさらにキャッチアップする必要があります。

  • メンターの活用
    定期的に面談してくれるようなメンターについてもらうことも、とても有効です。しっかりとしたメンターサービスであれば、個人個人の事情に合わせて、今何をやればいいのか、しっかりとサポートしてくれると思います。
    就活におけるメンターの活用自体もとてもおすすめで、1人で就活を進めるよりも、就活の全体像を熟知している人にサポートしてもらったほうが、絶対に良い結果につながると思います。ただ、友だちの話に多いのが、偽メンターの存在です。面談は最初っきりで、以降はひたすら企業の募集情報が流れてくる、といったものが多いそうです。

さいごに

最初は不安でいっぱいの就職活動でしたが、今の自分や将来を見つめ直すとても良いきっかけになり、本当に就職活動をやってよかったと実感しています。これからは、さらに気を引き締めて、頑張っていこうと思います。

私の就活を助けてくださった沢山の方々、本当にありがとうございました。

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