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『SIerからWeb系への転身』にはSES企業を使え

訪問ありがとうございます。Webエンジニアの桝谷です。

今回は、『SIerから自社サービス開発を行うWebエンジニアにキャリアチェンジしたければ、まずSES企業に転職しろ!』というテーマで記事を書いていこうと思います。

1. 私が経験したキャリア

本題に移る前に私の経歴について、簡単にお話させていただければと思います。私は4年制の情報系の専門学校を卒業し、独立系のSIerに新卒で入社。入社後は、VB.Net、Javaなどを用いた在庫管理システムの開発を経験し、入社後半年で物流系の基幹システムの開発プロジェクトにPLとしてアサインされ、得意先の営業から設計、開発、リリース、保守と上から下まで一通り経験しました。毎日、スーツをきて満員電車に揺られながら死んだように終電で帰宅という生活を送っていました。
ある休日、自分でサービスを何かサービス作ってみたいと思い立ち、色々調べた結果、毎日必死で頑張っているのに今使っている技術では一人でサービスを作ることは難しいと絶望し、当時Webエンジニアの存在を知らなかった私は、色々なIT業界の現場を見てみたいという理由でSES企業に転職しました。
SES企業では、半年に一回プロジェクトを変えてなるべく多くの業界を経験し、行きたい業界を絞り、再転職すると決めていました。
実際に経験したプロジェクトは、メーカー系のSI案件。大手通信キャリアのSI案件。ユーザー系企業の社内SE。Web系のスタートアップのSIカスタマイズ開発の4業種になります。そこで、Web系の自社開発を行っている会社こそ私がやりたかったエンジニアの姿だと感じ、転職を決意しました。
転職活動では、中規模から大規模のWeb系自社サービスを開発している企業4社から内定をいただき、現在はとても楽しく仕事ができています。

私は努力するのがとても苦手で、新しい技術をプライベートで勉強するという決意は続かず挫折してしまうので、仕事で学んだ経験のみで給料も上げつつキャリアチェンジできたこのルートはとてもマッチしていた思います。その経験を共有できたらと思います。

2. SIerからWebエンジニアへ直接転職できない理由

世間の常識として、SIerからWebエンジニアの転職は難しいと言われています。実際にキャリアチェンジをした今、私もその考えには同意です。
では具体的に何が原因で転職が難しいのか考えてみます。

( 1 ) スキルセットが違いすぎる
SIerに勤めていた頃に使っていた言語と環境は以下の通りです。(基本的にどのSIも同じような言語を使っていると思います)

■ 言語
HTML、CSS、JavaScript、VB.NET、C#.NET、ASP.NET、Java
■ データベース
Oracle、SQLServer、PostgreSQL
■ その他
企業独自FreamWork、Excel、SVN

以上となります。
Web系企業の場合は以下の通りです。

■ 言語
Vue.js、React.js、Angular.js、HTML、CSS
PHP(Larabel・Cake)、Ruby(on Rails)、Node.js、Go、Python
Kotolin、Swift ...
■ データベース
MySQL、NoSQL系
■ その他
AWS、GCP、Docker、XaaS系、Git

これらは主に使われている言語なので、大体はここにあるどれかを使って開発をしているというものです。

見て分かる通り、ほぼかぶってないです。
言語のスキルセットが大きく違うことが分かると思います。

次に、プログラミング以外の要素についてです。
SIerは、ほぼどの企業も、お客様から仕様を聞き取り、要件定義書、外部設計書、内部設計書をExcelで作成し、管理しています。Excelをどれだけ綺麗に書いて誰が見てもわかりやすく記載するかといった技術が問われます。
Web系の自社開発企業では、Excelを使うこともありますが、あくまで参考用として、Gitなどで管理されたソースコードが正となることが多く、ウォーターフォールモデルでも、そこまで設計に拘らない傾向があるように思います。BackLogやRedmine、Gitなどのサービスを駆使して工程管理やノウハウ蓄積を行っています。
これらの違いから、SIerで長い時間をかけて培ったExcelを使った設計技術に関しては全く役に立たなくなってしまいます。
また、インフラ部分に関して、Web系企業はAWSなどのクラウドが比較的プログラマーの近くにあり、理解が必要ですが、SIerでは、PMレベルでインフラ周りを構築してしまうため、メンバーとして参画したプロジェクトはインフラそのものに触れられないことが多いです。オンプレもまだ現役です。
インフラ知識やソースコード管理知識、プロジェクト進行上での環境の違います。これらのことからそもそもプログラミング以外でもスキルセットが違いすぎるということが分かると思います。

( 2 ) 「成果」に対する認識が違う
SIerはお客様から案件を受注し、システムを開発し納品しお金をもらうというビジネスモデルです。その特性上、成果はどれだけプロジェクトを円滑に進めれるか、設計書などの成果物を綺麗にし、お客様から継続した受注を受けられるかが成果を判断する材料となり、PGレベルの行動の評価もその成果を元に決定されます。私は、現在面接を行うことも多くありますが、マネージャレベルでも、「〜のシステムを期限通りに作りました」という内容をアピールして来る方が多いです。Web系の自社サービスを開発している企業では、「何を作ったか」ではなく、「作った結果何が起きたか」という視点で成果を見ていることが多いです。この後にも記載しますが、「サービス志向エンジニア」を募集している企業と「技術志向エンジニア」を募集している企業のうち、「技術志向エンジニア」の採用面接では、「何を作ったか」を成果としている企業も存在しますが、それらの企業にSIerから転職するのは、欲している技術に対して高度な技術力を保有しているエンジニアを欲しているということになりますので、「サービス志向エンジニア」を欲している企業より数段難易度が上がり、プライベートで相当な努力とアウトプットを残す必要があるので、現実的ではないではないと思います。

他にも理由としては多く存在すると思いますが、大きな理由としては上記の2点となります。SIerからWeb系の自社サービス企業に転職するにはこれらの問題をクリアする必要があります。

3. SES企業を利用する

やっとタイトルの内容になります。
まずは、SES企業を経由せずにWeb系企業へ転身する方法を考えて見ます。

SES企業を経由せずにWeb系企業へ転身する方法は1点のみです。
それはSIerで働きつつ、『Web系の企業のスキルセットをプライベートで勉強し、ポートフォリオを含めたアウトプットを作成する』ことです。
例えば、Ruby On Railsをプライベートで勉強し、何か一つのサービスを自分で作ってローンチする。それをgithubに上げる、技術系のサービスの情報をアウトプットするこれをすることで書類審査には通るようになると思います。面接ではこれらの情報を面接時に見てもらった上で、スキルに対する理解と熱意を伝え、2-(2)で記載したマインドも予習することで熱意と技術力が認められ晴れて転職することができます。それでも最近は、Web系の自社サービス企業への転職を目指している人が多く競争率も高いため、自身のポートフォリオのサービスにAWSやCI/CDの実装まで行う等の付加価値をつけるか、面接でのコミュニケーションで圧倒する等の努力が必要になると思います。

プライベートで努力できるならこの方法でキャリアチェンジするべきです。

私は、「SIerで日々全力で働きながらプライベートでWeb系企業で通用するレベルのスキルを身に付けてアウトプットする」のは無理です。努力ができないので、一生夢のままで終わりSIerで生涯を終えることになると思います。
そんな人にオススメなのが今回のテーマでもある『SES企業を使ったキャリアチェンジ』です。
私にできたので、誰でもできると思います。

まず、前提として、SESを使ったキャリアチェンジは現役のSIerに勤めていて、多少なりともプログラミングの実務経験があることが必要になります。
未経験の人がSES企業に入ってキャリアアップしていくのはSES企業の特性上、「実務経験がある」ということが色々な開発案件に入ることのできる鍵となり、未経験の人が実務経験を得ること自体に壁があるのでお勧めはしません。この壁がSES企業に悪評がついている原因だと私は考えているので実務経験を持った状態でのSES企業への転職は悪くない選択肢だと私は思います。

まず、知っておいて欲しいのは、SES企業で実務経験を持ったエンジニアはとても貴重だということです。私は4年間働いてきた中でも実務経験を持ったエンジニアがSES企業に転職してくるのは全体の10%くらいだと思います。
そして、実務経験を持ったエンジニアは、入社直後に会社が用意してきた案件を1つこなし、一定以上の評価を得ることで、そのエンジニアを手放したくないという真理から、それ以降エンジニアの意見を聞いてもらえるようになるケースが多いです。会社が持ってきた案件が長引きそうな場合は、1年以内を目処に頑張って脱出するようにしましょう。

今回、鍵となるのは、スキルセットの違いの中で唯一重なっていたスキルである「JavaScript」です。基本的に、SES企業の営業は「プログラミング言語を知っているが詳しくはない」人が多いです。営業は理解のある営業と出会えると運が良いです。ここは運要素が大きいですが、入社直後、会社が用意する1つ目の案件を持ってきた営業が自分の担当の営業となることが多いので、1つ目の案件は内容で選ばず、営業で選ぶと良いでしょう。

そして、その営業がエンジニアと企業をマッチングする際にチェックする項目は、スキルシートに書いてある、プログラミング言語の「文字」のみです。JavaScriptには、フレームワークがあります。Vue、Angular、React、Node等です。入社して2個目の案件でJavaScriptの案件を探して欲しいと営業に伝えてJavaScriptがメインとなっている案件を選んできてもらいます。そうするとSIのプロジェクトでもTypeScriptやAngularを使っているものがあったり、JavaScript風の案件があったりしますので、見つけたらどうにか面談をねじ込んでもらって、面談に全力で挑み熱意で押し切りましょう。
ここでのポイントは、SES人材は契約解消がいつでもできるという特性上、正社員としてその会社に入るよりも圧倒的にハードルが低くなることです。とりあえず試してみようといった参画も多くでます。ここでJavaScript系のFreamWorkを実務で学びましょう。技術を全部吸収したと思ったらなんとかしてその現場を抜け出し、次のJavaScript案件を探します。それでも、Web自社サービス企業の案件は少なく、苦労すると思います。そこで探すのが、自社サービスをやっているが自社サービスのみでは食べていけず、受託開発も行っているWEB系スタートアップ企業です。これは比較的多く見つかります。そこに入れたらあと一歩です。

入場したら、受託開発を進めつつ、そのスタートアップ企業で開発している自社サービスを触してもらいましょう。スタートアップ企業は規模が小さいことが多いので、比較的そのあたりの融通が聞きます。自社サービスを触ることで自社サービスに携わったという実績を得ることができ、経歴書にかけます。さらにスタートアップではインフラ周りやマインドも目指す企業に近いことが多く時間にも融通が聞くことが多いのです。

ここまできて、自信が持てたら、あとは目指す企業に応募しまくって必死に転職活動をするだけです。「サービス志向エンジニア」を募集している企業であれば、これだけの経歴があれば書類選考は突破できますし、マインドを理解しつつ熱意を伝えれば、拾ってくれる企業も出てくると思います。その転職でWEB系の自社サービス開発をしている企業へのキャリアチェンジは完了となります。お疲れ様でした。

4. 最後に

これは私が通ってきた道筋を汎用化したようなもので、数多くあるSES企業で実践できない企業も存在する可能性もありますし、色々と上手くいかないこともあると思います。しかし、私がもう一度同じようにキャリアチェンジしろと言われれば同じ道筋でできると確信があるので、SIerからWebエンジニアを目指す人は参考にしてもらえると嬉しいです。

最後に今回紹介したこのルートは私は4年間で実現した内容です。年収ベースでは4年間で300万円ほど上昇しました。SES企業は悪く言われがちですが、上手く利用すれば年収をブーストすることもできるので、興味のある方は検討してみると良いのではないでしょうか。

最後まで読んでくださりありがとうございます。

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