2年の時空を超え18,000kmの旅から戻ってきた贈り物に感謝した

東京の実家にいる父親から年明けに連絡があった。

「しばらく前に海外に発送した郵便物が戻ってきたよ」

LINEには、小包の写真も合わせて添付されていた。

それは、2年前にプライベートで深く関わりを
もった人へ国際郵便で送った手紙とコーヒー豆12gだ。

発送した約1年後には
お互い別々の道を歩むことになった。

いまさら相手に特別な感情を抱くはずもなく
父親には「処分して下さい」とLINEを打ちかけたが、
様々な思いが巡り、考え直した。

郵送の途中で紛失されたとずっと思ってた。

何かの縁がある気がした。

2021年11月9日、滋賀の郵便局から
日本から9,000km 離れた某国で働いていた人に
贈り物を発送した。

2022年2月24日には、某国の郵便局に届いていたが
相手には届かず、推定で18ヶ月程度
現地で保管され、日本へ送り返された。

あの時、贈った小包は、
往復18,000kmの旅を終えて
私のもとへ戻ってきた。

思い返せば、小包を発送した2021年は
本当にしんどい期間だった。

社会人4年目、仕事が思うようにいかず、
頭痛に悩まされ、
大学院の準備も上手くいかず
さらには、人生初めての遠距離。　

あらゆる方向からのマルチパンチは、
心身を確実に蝕んでいった。

気持ちを伝えたくて、伝えられない。

相手も慣れない環境で大変なんだからと
弱音をさらけ出すのも躊躇していた。

相手の気持ちを理解したくても、
画面上だけでは無理があった。

そんな時に書いた手紙だ。
汚い手書きの字で丹精込めて書いた。

国境を超えてコロンビア／ブエノス・アイレス産の
コーヒーの味を届けられたらと思った。

行きつけのコーヒー焙煎店で特別に作ってもらった
小包に入る1杯分のドリップパックを同封した。

誰かに何かをプレゼントをする行為は
言葉で伝わらない、伝え切れない思いを
物に託して届けることだ。

最大限の思いを物に託した小包は
相手に届くことはないまま、彼女との関係は
終わりを迎えた。

その贈り物は、往復18,000kmを旅から
2年の時空を超えて、奇跡的に私のもとに戻ってきた。

相手に対して未練は一切ないし、
この先、出会う機会もないだろう。

しかし、今回の件を知ったことで
あのとき、あの瞬間不器用ながら、
一生懸命相手と向き合った自身の行為は、
大事にすべきだと考えた。

誠意を持って相手と向き合い
その想いを小包に託したからこそ
2年の時を経て、戻ってきてくれたと思った。

あのとき、未熟な面が沢山あったが
真摯に向き合った自分を讃えたい。

そして、贈り物にしっかり感謝したい。

私のもとへ戻ってきてくれて、
本当にありがとう。　　　

父親には
「私の部屋に置いといてください」
とLINEを返した。

自分が想いを託した大切なものだ。

来年帰国したら、託したモノに、
そして相手と出逢い、一定期間過ごした軌跡に
感謝した上でお焚き上げを行う。

しっかり成仏させてあげよう。

これにて、感情の浄化完了✅

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PS : この件を通じて、 言葉にするのは
       改めて大事だと確信を持てた。

  過去に上記NOTEでしっかり言語化したお陰で
  軸をもって(不毛な考えをせず）歩んでいける。