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支援ツール3 時間の感覚の育て方

時間感覚とはどのようにして育つのでしょうか?

登園(所)して朝の身支度に、周りの子どもの何倍も時間がかかる子どもに出会うことがあります。
その行動には様々な原因理由があり、特別な配慮が必要だったり、経験の積み重ねが必要だったりするのではないかと私は考えています。

今回は特別な配慮が必要な子どもへの支援ではなく時間感覚を積み上げていく援助方法をお話ししたいと思います。

私が出会ったAくんは朝の身支度の時間がどれほどかかっても、気にならず、身支度に時間のほとんどを割いてしまい遊ぶ時間が減っても不満もありませんでした。

このケースでの保育者の援助方法としては様々な方法がありますが、そのうちの1つ時間の感覚を育てるために私はタイムタイマーを使いました。時間の経過を目で見てわかる支援ツールです。毎朝『タイムタイマー』と身支度の一つ一つをカードする『やりきリカード』使って援助しました。

少しずつAくんの姿は変わっていきました。『タイムタイマー』が鳴る前に『やりきリカード』をすべて終えた時には、周りの友達と一緒に喜ぶことを繰り返し経験することで友達とのかかわりも増え、Aくんにとってうれしい経験となっていきました。

朝の身支度など時間を感じながら進めていけるようになったAくんですが、しりとりや言葉集めのゲームなどの時に自分の答えを考える時間については無頓着なままで、周りの友達に「早くして!」と言われても、自分の考える時間が掛かりすぎている、という気持ちは持ちにくいままでした。


そこで今度は遊びに制限時間を設け、その時間の経過を目に見えるように『スクールタイマー』を使って援助することにしました。
スクールタイマーでカウントダウンが目に見え、初めはドキドキすることに居心地悪そうでした。


しかし、遊びを何度かか繰り返すことでドキドキするけど、答えることができた時には隣の友達と喜んでいました。

そんな経験を積み重ねていくことで少しずつA君の姿は変わっていきました。

今回の話は援助方法の1つであり、正解はこれだけではないので他の方法ももちろんあります。

私は、このように保育活動は「子どものこんな課題を解決するためにどんな活動をいれるか」を考え、計画することがとても大切で、活動のねらいを明確にもち、実践し、振り返り、環境構成を構築しなおす、このPDCAサイクルを実践していきたいと心に留めています。

最後までお読みいただきありがとうございます。
明日も楽しい保育でありますように♡

※ Amazonのアソシエイトとして適格販売収入を得ており、コラム内の商品については個人的感想であり、何ら保証するものではありません。


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