映画『蜘蛛女』（1993年）のザックリとしたあらすじと見どころ

映画タイトル：蜘蛛女
原題：Romeo Is Bleeding
製作年：1993年　イギリス・アメリカ
監督：ピーター・メダック

映画『蜘蛛女』は、

マフィアに内通している警官が、ある女マフィアの抹殺を命じられたことから破滅に向かっていくフィルムノワールです。

見どころは女マフィアのレナ・オリン！これぞ最強悪女映画という傑作です。

キャスト

・ゲイリー・オールドマン（ジャック・グリマルディ）
警官　女と金にだらしない　妻と愛人あり

・レナ・オリン（モナ・デマルコフ）
ロシア系マフィア

・アナベラ・シオラ（ナタリー・グリマルディ）
ジャックの妻

・ジュリエット・ルイス（シェリー）
ジャックの愛人

・ロイ・シャイダー（ドン・ファルコーネ）
ロシア系マフィアのドン

映画『蜘蛛女』の見どころと感想

マフィアに内通した汚職警官のジャック。
ジャックはある大物マフィアが殺害された事件で逮捕されたロシア系マフィアのモナの護送を担当することに。

その後モナは逃走。ドンの首を狙うモナを危険視するマフィアはジャックにモナの抹殺を命じます。

が、モナは多額の報酬を餌に、偽装工作によって自分を逃すようジャックに持ち掛けてきます。

これに応じるジャックですがー。

評）後部座席からのー、は必見の名シーン

原題は「Romeo Is Bleeding（血まみれのロミオ）」
仲間内で”ロミオ”と呼ばれるほど女にモテるジャックが血まみれになるという意味でしょう。

マフィアに情報を売って金を稼いでいたジャックですが、モナとも取引をしていることがバレ報復される。文字通り血まみれになります。

が、ジャックがどんだけ血まみれになろうが、そんなのどーでも良くなるほど強インパクトの女マフィア・モナ。

常に股を広げ、どすの利いた声で、高らかに笑う。極めつけはジャックに足を撃たれ、後ろ手に手錠をかけられた状態で車の後部座席に放り込まれてからのシーン。後ろから足でジャックの首を締めあげ、運転不能になったジャックの車は衝突。ジャックが気を失っている隙に、大金の入った鞄を奪い（後ろ手に手錠の状態で、ですよ）、口に重要書類を加え、ヒールでリアウインドウを蹴り割り、足から這い出る。そしてヒールを脱ぎ捨てて走って逃走。

もう、文章で伝えきれないのがもどかしいっ！これはある意味映画史に残る名シーンです。ぜひ、ココだけでも一度は見ていただきたい。

いや、ココだけなんて言うとただのキワモノ映画と思われるかもしれませんが、ほかにも見どころたっぷりです。

映画はダイナーの店主になっているジャックのその後から始まります。このダイナーのある土地が人なんて来ないだろうという荒涼としたところで、それもまたこのストーリーの大きなフックになっています。

とにかくレナ・オリンが強烈なんですが、ゲイリー・オールドマンの腐った色気も良し。『ギルバート・グレイプ』『カリフォルニア』などキャリア絶頂期のジュリエット・ルイスと、同じく最近ご無沙汰のアナベラ・シオラも魅力的。

最強悪女映画『蜘蛛女』　これは超おすすめです。ぜひ。