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月報(2021年10月)

■ 密(度)

 10月。前半はまだ汗ばむ日も多かったように記憶していますが、猛スピードで季節が先へ進んでいきました。

 私自身も、趣味の領域で思うような進捗がなかった9月の分を取り返すように、今月は様々な方面で活動を展開させました。

 昨年は多忙さに押しつぶされかけ、気持ちもふさぎがちになっていましたが、公私ともにたくさんの人に助けて頂きながら生き生きと過ごすことができました。非常に密度の濃い1ヵ月でしたが、振り返っていると交流がある周囲の方々との日々のやりとりが次々と思い出されます。ありがとうございます。

■ 霊長類フリーマガジン「【EN】ZINE Re:Boost!!」」、入稿

 10月に展開させた趣味活動のうちもっとも私自身にとって大きかったステップは、ことし1月から制作を進めてきた霊長類フリーマガジン「【EN】ZINE Re:Boost!!」に区切りをつけ、入稿まで完了させたことでした。

 今回は製本版については無制限に配本するのではなく、事前に配本計画を示し「ブースター」と総称する作品と交換で実施することとしました。いっぽう、PDF版は希望される方全員に配布予定です。

 11月上旬には製本版が届く見込みです。段ボール箱一杯のZINEを手にしたとき、やっと荷を下ろせるような気分になるんだろうな、と思います。

 でも、本当はここからです。製本版の展開は新たな作品との出会いにもつながっていくのですから。

■ 旅の季節

 10月は世相がいくばくか落ち着き、動物園へ外出する機会を多く持ちました。十分な対策を講じながらであることは言うまでもありませんが、各地の動物園を巡りながら風景の変化を再確認しました。訪問できなかったあいだに誕生した動物たち、再会することができた動物たち、この世を去った動物たち。施設もまた、生きている時間を紡いでいました。

 とりわけ2020年1月以来となる日本モンキーセンターへの訪問は、私にとってとても有意義な時間でした。

 私自身も参加したクラウドファンディングによって完成したいくつかの新しい施設で生き生きと過ごす霊長類たちと向き合い、本当に良かったという想いで満たされました。

■ 「動物園歌会」、始動

 10月は短歌の領域でも新しい動きがありました。「シマウマのオタク」こと「ぽめ」(@zoo_no_otaku )さんに声をかけて頂き、合同で「動物園歌会」を立ち上げたのです。

短歌は継続的に詠んできましたが、歌会は主催はおろか参加も初めて。しかもスペースで実施するとあり、なにもかもがはじめての試みです。

 事前打ち合わせを兼ねて何度かお話しするなかでぽめさんの情熱に圧倒されましたが、同時に、動物園での「発見」に新しい表現の形を与えたい、という点に強く共感しました。必ずよい場にしたいと意気込んでいます。

 私以外にも多くの方に参加して頂き、すでに30首を超える短歌の応募があります。

 歌会本番は11/6(土)19時よりtwitterスペースで実施予定です。主催のひとりとして力を尽くし、楽しい時間にしたいと思います。

 歌会で得た発見は、自分ひとりの創作にもきっといい形で刺激を与えてくれると期待しています。

■ 彗星密室

  10月の最後の土日は祐天寺駅すぐのスペース「WHYNOT.TOKYO」で開催されたRhetorica 主催の展示「彗星密室」を観覧しに行きました。

 様々なバックグラウンドを持つ方々の選んだ書籍に、それぞれの方の本への思い入れが栞として挟み込まれており、無言でしばし読みふけりました。

 一部の本にはたくさんの折り目や書き込みが入っていて、選ばれた本と選者が個々に向き合った時間を追体験できた気がしました。
 ことばを直接交わさなくても、書物に残された筆跡から読まれたときの想いを汲み取りました。

 この展示には主催の方々が集めたZINEを読むことができるコーナーも設けられていたのですが、その中に昨年度発刊した「【EN】ZINE」も収めて頂いていました。

 こういった形でさらなる展開の機会を頂けたのは本当にうれしかったです。会場ではたくさんの再会や新しい出会いもあったので、ここでのご縁をまた大事にしていきたいです。

 このところ凪いだ日々が続いていますが、冬に世相がどうなっているか全く見通せません。いま穏やかな時間が保たれていることに感謝しつつ、11月の実りの季節を迎えたいです。